WEC

WEC 2017年 第9戦(最終戦)バーレーン6時間レース

公式練習

公式練習2回目でトップタイムをマークしたTS050 HYBRID 8号車

熱戦を締め括るシーズン最終戦へ順調な滑り出し

FIA世界耐久選手権(WEC)第9戦バーレーン6時間のレースウィークが、11月16日(木)、2度の公式練習で始まった。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、両セッション共に1,2番手タイムという好スタートを切った。

2017年WECの最終戦となるバーレーン6時間レースが走行開始。4月16日にシルバーストーン6時間レースでシーズンが開幕して以来実に7ヶ月に及ぶ長いシーズンがここで終了する。

TOYOTA GAZOO Racingが参戦するLMP1クラスのチャンピオン争いは、2週間前に行われた第8戦上海6時間レースで決着し、マニュファクチャラー、ドライバー両タイトル共にライバルの頭上に輝いた。偉大なライバルは、我々トヨタの大きな目標だったが、残念ながらこのバーレーン6時間レースでLMP1クラスのWEC活動を休止する。一方、TOYOTA GAZOO Racingは、シーズン後半の第7戦富士、第8戦上海と連勝を続けており、最終戦バーレーンを優勝で締めくくり、3連勝とシーズン最多5勝を目指して全力を尽くす。

初日の11月16日(木)、TOYOTA GAZOO Racingは好調な出足を見せた。シーズンを締め括る唯一のナイトレース(ル・マンを除く)を控え、公式練習も通常のレースに比べて遅い時間の開始となった。公式練習1回目は午後3時から1時間半、2回目は午後7時半から1時間半行われた。1回目が始まる午後3時、気温は28度、路面温度は34度と高かったが、2回目が始まる頃には気温24度、路面温度は、28度まで低下した。この2回の公式練習で、#8号車の中嶋一貴が1分40秒095でこの日トップのタイムを記録、#7号車のホセ・マリア・ロペスも僅か0秒598遅れの1分40秒693で2番手のタイムを叩き出した。

今大会へ向け、チームは空力面での改良を施した車両を持ち込み、2度の公式練習セッションでこの評価を行った。加えて、コースに合わせた車両セットアップとタイヤの確認を実施。タイヤは1セットで2スティント走りきれるだけのパフォーマンスと耐摩耗性が重要なキーとなる。

今年のバーレーン6時間レースは2012年に新生WECが幕を開けてちょうど50戦目。TOYOTA GAZOO Racingはこの記念すべき大会で勝利を挙げ、シーズン5勝目と3連勝を目標に、チーム一丸となってレースに臨む。1回目の練習走行は前半でGTクラス車両がコース上に撒いたオイルを処理するために長い赤旗中断となったが、TOYOTA GAZOO Racingは2台合計で、公式練習1回目に合計71周、公式練習2回目には合計87周を走り込みを行った。

バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するTS0500 HYBRID 7号車 バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するTS0500 HYBRID 7号車

ピット作業を行うTS050 HYBRID ピット作業を行うTS050 HYBRID

公式練習2回目でトップタイムをマークしたTS050 HYBRID 8号車 公式練習2回目でトップタイムをマークしたTS050 HYBRID 8号車

明日17日(金)は現地時間午前11時20分(日本時間午後5時20分)から公式練習3回目が、同午後5時30分(同午後11時30分)から20分間の予定で公式予選が行われる。

小林可夢偉(TS050 HYBRID #7号車):

今日一日、とても順調でほっとしています。通常、レース初日は、セットアップやバランス向上のためにやることがとても多いのですが、今日の全体的な仕上がりには満足しています。ラップタイムも悪くありませんが、明日、明後日へ向け一層の努力を続けます。

マイク・コンウェイ(TS050 HYBRID #7号車):

順調な一日で、チームとして両セッションでトップタイムをマークすることが出来ました。我々の#7号車はもう少し改良の必要が有り、タイヤと最終的なセットアップについて検討しつつあります。公式練習1回目から2回目にかけてTS050 HYBRIDの改善が進みましたが、明日も更なる進歩を目指し、ポールポジション獲得を目指します。

マイク・コンウェイ

ホセ・マリア・ロペス(TS050 HYBRID #7号車):

今日はとても良い一日でした。ラップタイムも良かったですが、いつも通り、非常に接近した戦いになっています。私自身、今年の全てのレースは、LMP1カーで走るのが初めてであるため、少しでも早く慣れることに集中しました。今日は着実にタイムを向上できたので嬉しいです。

中嶋一貴(TS050 HYBRID #8号車):

順調な一日で、TS050 HYBRIDのバランスにも満足しています。とはいえライバルも相変わらず僅差で追って来ていますので、全てを完璧に進めて予選でトップを取り、そして最も重要な決勝レースに臨まなくてはなりません。まだ改善の必要がありますが、まずは順調な出だしとなりました。

中嶋一貴

セバスチャン・ブエミ(TS050 HYBRID #8号車):

とても良い一日で、今年最も順調なレースウィーク初日となりました。ショートランでもロングランでも速かったと思いますが、まだ先は長いです。今日の走行データを解析し、更なる速さを目指します。今日ここまでの状況は前戦上海と同じようですので、明日はポールポジションを獲得して勝利へ結び付けられればと思っています。

アンソニー・デビッドソン(TS050 HYBRID #8号車):

このコースを走るのはいつも楽しいのですが、最速タイムも出せたので最高です。我々のTS050 HYBRIDはこのコースに向いているようです。今日は多くの作業をこなし、特に公式練習2回目では、最重要課題のタイヤ評価を中心に行いました。最適タイヤ選択のために必要となる多くのデータを収集出来、良い方向に向かっていると思います。

RESULT
WEC 2017年 第9戦(最終戦)バーレーン6時間レース 公式練習1回目結果

順位No.クラスチーム名/車名ドライバーベストラップ周回タイヤ
17LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
マイク・コンウェイ
小林 可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
1:42.313-2/37M
28LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
セバスチャン・ブエミ
アンソニー・デビッドソン
中嶋 一貴
1:42.512+0.1993/34M
31LMP1-Hポルシェ LMP チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ニール・ジャニ
アンドレ・ロッテラー
ニック・タンディ
1:42.647+0.33412/22M
42LMP1-Hポルシェ LMP チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ティモ・ベルンハルト
アール・バンバー
ブレンドン・ハートレー
1:42.813+0.5004/31M
513LMP2ヴァイヨン・レベリオン
オレカ 07 - ギブソン
マティアス・ベシェ
デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
ネルソン・ピケJr.
1:48.707+6.3944/30D
626LMP2G-DRIVE レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ロマン・ルシノフ
レオ・ルーセル
ロイック・デュバル
1:48.729+6.4163/23D
737LMP2ジャッキー・チェン DC レーシング
オレカ 07 - ギブソン
デビッド・チェン
アレックス・ブランドル
トリスタン・ゴメンディ
1:49.083+6.7706/20D
836LMP2シグナテック・アルピーヌ・マットムート
アルピーヌ A470 - ギブソン
ニコラス・ラピエール
グスタボ・メネゼス
アンドレ・ネグラオ
1:49.107+6.7946/26D
924LMP2CEFC マノー TRS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
マシュー・ラオ
ベン・ハンリー
ジャン-エリック・ベルニュ
1:49.272+6.9594/27D
1028LMP2TDS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
フランソワ・ペロード
マシュー・バシビーレ
エマニュエル・コラール
1:49.730+7.4175/35D
1138LMP2ジャッキー・チェン DC レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ホー・ピン・タン
オリバー・ジャービス
トーマス・ローラン
1:49.854+7.5416/33D
1225LMP2CEFC マノー TRS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ロベルト・ゴンザレス
シモン・トリュンマー
ヴィタリー・ペトロフ
1:50.041+7.7284/32D
1331LMP2ヴァイヨン・レベリオン
オレカ 07 - ギブソン
ジュリアン・キャナル
ニコラ・プロスト
ブルーノ・セナ
1:50.467+8.1544/30D
1451LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ジェームス・カラド
アレッサンドロ・ピエール-グイディ
1:58.579+16.2665/35M
1597LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ
ダレン・ターナー
ジョニー・アダム
1:58.901+16.58812/31D
1667LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
アンディ・プリオール
ハリー・ティンクネル
1:59.413+17.1007/15M
1766LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
ステファン・ミュッケ
オリヴィエ・プラ
1:59.457+17.1444/32M
1891LMGTE Proポルシェ GT チーム
ポルシェ 911 RSR
リヒャルト・リエツ
フレデリック・マコヴィッキィ
1:59.510+17.1973/23M
1992LMGTE Proポルシェ GT チーム
ポルシェ 911 RSR
マイケル・クリステンセン
ケヴィン・エストル
1:59.657+17.3445/30M
2095LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ
ニッキー・ティーム
マルコ・ソーレンセン
2:00.006+17.6937/25D
2177LMGTE Amデンプシー プロトン レーシング
ポルシェ 911 RSR (991)
クリスチャン・リエド
マッテオ・カイローリ
マービン・ディエンスト
2:00.428+18.1152/31D
2271LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ダビデ・リゴン
サム・バード
2:00.473+18.1604/31M
2398LMGTE Amアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン V8 ヴァンテージ
ポール・ダラ・ラナ
ペドロ・ラミー
マティアス・ラウダ
2:00.553+18.2405/34D
2486LMGTE Amガルフ レーシング UK
ポルシェ 911 RSR (991)
マイケル・ウィンライト
ベンジャミン・バーカー
ニコラス・フォスター
2:00.947+18.63413/33D
2561LMGTE Amクリアウォーター レーシング
フェラーリ 488 GTE
モク-ウェン・サン
澤 圭太
マシュー・グリフィン
2:01.572+19.2594/35M
2654LMGTE Amスピリット オブ レース
フェラーリ 488 GTE
トーマス・フローア
フランチェスコ・カステラッチ
ミゲル・モリーナ
2:01.680+19.3673/36M

WEC 2017年 第9戦(最終戦)バーレーン6時間レース 公式練習2回目結果

順位No.クラスチーム名/車名ドライバーベストラップ周回タイヤ
18LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
セバスチャン・ブエミ
アンソニー・デビッドソン
中嶋 一貴
1:40.095-2/44M
27LMP1-HTOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
マイク・コンウェイ
小林 可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
1:40.693+0.5982/43M
32LMP1-Hポルシェ LMP チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ティモ・ベルンハルト
アール・バンバー
ブレンドン・ハートレー
1:40.773+0.6782/41M
41LMP1-Hポルシェ LMP チーム
ポルシェ 919 Hybrid
ニール・ジャニ
アンドレ・ロッテラー
ニック・タンディ
1:40.855+0.7602/43M
531LMP2ヴァイヨン・レベリオン
オレカ 07 - ギブソン
ジュリアン・キャナル
ニコラ・プロスト
ブルーノ・セナ
1:47.664+7.5697/38D
613LMP2ヴァイヨン・レベリオン
オレカ 07 - ギブソン
マティアス・ベシェ
デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン
ネルソン・ピケJr.
1:48.238+8.1437/37D
738LMP2ジャッキー・チェン DC レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ホー・ピン・タン
オリバー・ジャービス
トーマス・ローラン
1:49.022+8.92710/36D
836LMP2シグナテック・アルピーヌ・マットムート
アルピーヌ A470 - ギブソン
ニコラス・ラピエール
グスタボ・メネゼス
アンドレ・ネグラオ
1:49.029+8.9347/32D
926LMP2G-DRIVE レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ロマン・ルシノフ
レオ・ルーセル
ロイック・デュバル
1:49.083+8.98813/37D
1028LMP2TDS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
フランソワ・ペロード
マシュー・バシビーレ
エマニュエル・コラール
1:49.114+9.01911/40D
1125LMP2CEFC マノー TRS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
ロベルト・ゴンザレス
シモン・トリュンマー
ヴィタリー・ペトロフ
1:49.747+9.65215/41D
1237LMP2ジャッキー・チェン DC レーシング
オレカ 07 - ギブソン
デビッド・チェン
アレックス・ブランドル
トリスタン・ゴメンディ
1:49.778+9.68313/38D
1324LMP2CEFC マノー TRS レーシング
オレカ 07 - ギブソン
マシュー・ラオ
ベン・ハンリー
ジャン-エリック・ベルニュ
1:51.386+11.29121/37D
1497LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ
ダレン・ターナー
ジョニー・アダム
1:57.014+16.91910/42D
1595LMGTE Proアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン ヴァンテージ
ニッキー・ティーム
マルコ・ソーレンセン
1:57.419+17.3248/39D
1671LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ダビデ・リゴン
サム・バード
1:57.925+17.83010/37M
1751LMGTE ProAFコルセ
フェラーリ 488 GTE
ジェームス・カラド
アレッサンドロ・ピエール-グイディ
1:58.356+18.2614/39M
1867LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
アンディ・プリオール
ハリー・ティンクネル
1:58.812+18.7173/44M
1992LMGTE Proポルシェ GT チーム
ポルシェ 911 RSR
マイケル・クリステンセン
ケヴィン・エストル
1:58.871+18.7767/41M
2091LMGTE Proポルシェ GT チーム
ポルシェ 911 RSR
リヒャルト・リエツ
フレデリック・マコヴィッキィ
1:59.148+19.05312/36M
2166LMGTE Proフォード チップ・ガナッシ チームUK
フォード GT
ステファン・ミュッケ
オリヴィエ・プラ
1:59.192+19.0973/43M
2261LMGTE Amクリアウォーター レーシング
フェラーリ 488 GTE
モク-ウェン・サン
澤 圭太
マシュー・グリフィン
1:59.773+19.67810/38M
2354LMGTE Amスピリット オブ レース
フェラーリ 488 GTE
トーマス・フローア
フランチェスコ・カステラッチ
ミゲル・モリーナ
2:00.205+20.1104/40M
2498LMGTE Amアストンマーチン・レーシング
アストンマーチン V8 ヴァンテージ
ポール・ダラ・ラナ
ペドロ・ラミー
マティアス・ラウダ
2:00.525+20.4304/40D
2586LMGTE Amガルフ レーシング UK
ポルシェ 911 RSR (991)
マイケル・ウィンライト
ベンジャミン・バーカー
ニコラス・フォスター
2:00.616+20.52110/38D
2677LMGTE Amデンプシー プロトン レーシング
ポルシェ 911 RSR (991)
クリスチャン・リエド
マッテオ・カイローリ
マービン・ディエンスト
2:00.621+20.5262/38D