2018-2019 Rd.7 SPA-FRANCORCHAMPS

WEC 2018-2019 第7戦 スパ・フランコルシャン6時間レース

    WEC 2018-2019 第7戦 スパ・フランコルシャン6時間レース

    プレビュー

    チームタイトル決定を目指し伝統のスパに挑む

    TOYOTA GAZOO Racingは、ベルギーへの国境を越える短い移動を経て、残り2戦となったFIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年スーパーシーズンの第7戦、スパ・フランコルシャン6時間レースへチーム・ワールドチャンピオン決定を目指して挑みます。

    サーキットから120kmほどのドイツ・ケルンに本拠地を持つチームは現在、WECのチーム選手権で2位に53点差のランキング首位に立っており、スパ6時間レースで12点加えれば、最終戦ル・マン24時間レースを待たずして今季のチームタイトルを決定。もしくは、ランキング2位で追っているレベリオン・レーシングが表彰台を逃した瞬間にもタイトルが確定します。

    WECの2018-2019年スーパーシーズンはちょうど1年前、2018年のスパで幕を開けました。その後、TOYOTA GAZOO Racingは先月米国セブリングで行われた1000マイルレースまで、6戦中5戦で1-2フィニッシュを飾ってきました。

    チーム選手権の争いが終わりに近づいている一方、ドライバーズタイトル争いの行方はまだまだ分かりません。残る2戦で獲得出来る最大ポイントは65点。前戦セブリングでの8号車の勝利後も、ドライバーズランキング首位につけるセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソのTS050 HYBRID 8号車と、ランキング2位のマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車の差はわずか15ポイントに過ぎません。

    1周7.004kmのスパ・フランコルシャン・サーキットは、WECカレンダーの中でもル・マンに次ぐ2番目の長さを誇ります。そして、TOYOTA GAZOO Racingにとっては富士に続き、本拠地から近いホームレースのひとつです。そのため、多くのTMG (TOYOTA Motorsport GmbH) 社員とその家族がサーキットに応援に訪れ、チームにとっての歴史的な一日を目にすることを楽しみにしています。

    チームは先日、ポール・リカール・サーキットで、全ドライバー参加による4000kmのテストを低ダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDで行い、来週のスパ、そして6月に待つ最終戦ル・マン24時間への準備を進めています。

    スパでの走行セッションは5月2日(木)、2度の90分に渡る練習走行で開始され、グリッドを決定する予選は3日(金)の午後に行われます。決勝レースへ向け決定された35台のグリッドから、4日(土)現地時間午後1:30に6時間の決勝レースのスタートが切られます。

    村田 久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:

    2018-2019年WECスーパーシーズンも終盤に近づき、スパはTOYOTA GAZOO Racingにとって非常に重要な一戦となります。我々は、チームのワールドチャンピオン獲得という1つの大きな目標に近づいていますが、ライバル達やスパ・サーキットを決して軽視してはいません。ファンの皆様、友人、同僚達の前でワールドチャンピオンを獲得すべく、皆が全力を尽くし、レースに向けて万全な準備を行っています。モータースポーツは、車両とドライバーだけで成り立っているわけではありません。その裏にはチームを成功に導くべく、多くの人たちが懸命に努力をしています。TMGからほど近いスパには、普段サーキットに来られない多くの同僚達が応援に駆け付けます。グランドスタンドやパドックにも、いつものように多くの熱心なファンの方が見えるでしょう。全ての皆様へワクワクするレースをお届けしたいと思っています。

    小林 可夢偉(7号車):

    スパは大好きなサーキットです。長くて高速なコースで、WECやF1で何度も走っており、よく知っています。有名なオー・ルージュ・コーナーもあり、走っていて楽しいです。オー・ルージュはGT3車両で走るととてもチャレンジングですが、TS050 HYBRIDではアクセル全開で通過します。いつ走っても何かが違い、毎周回、チャレンジしているのがスパなのです。特に予選で好タイムを出すには全てが上手く行く必要があり、とても難しいですが、それだけに上手く行ったときは格別です。

    マイク・コンウェイ(7号車):

    スパはお気に入りのレースのひとつであり、再びコースに出るのが楽しみです。我々はスパで何度も勝つチャンスがありながらも、なかなか運に恵まれず、望み通りの結果が得られませんでした。我々は昨年、非常に速いレースカーを持ちながらも、ペナルティのために1周遅れでレースを始めなくてはなりませんでした。しかし我々はそこから追い上げ、勝利までもう少しでした。それだけに、今回こそはという思いはありますし、良い戦いが出来るはずです。スパでの優勝を熱望していますし、もちろんそれこそが来週末の目標です。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):

    スパはいつ来ても素晴らしいサーキットですし、1年前に今シーズンが開幕したコースでもあります。TS050 HYBRIDで走るには最高のコースなので、本当に楽しみです。我々は今、チーム・チャンピオンを目前にしていて、これまでもチームのために良い結果を積み重ねてきましたが、スパでもそれを再現できることを願っています。そして7号車としてもセブリングでの結果から巻き返し、チャンピオンを目指して戦いたいと思っています。

    中嶋 一貴(8号車):

    私自身はスパであまり良くない思い出があり、他の多くのドライバーとは違って、お気に入りのコースというわけではありません。それでもコースはチャレンジングですし、スパに戻れることは嬉しいです。例年スパはシーズン序盤の1戦だったのに、今大会はシーズン終盤ということで少し不思議な気分ですが、それはタイトル争いにおいて重要なレースという意味でもあります。とはいえ我々はいつもと同様に、トヨタの1-2フィニッシュという目標のために全力を尽くします。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):

    スパはいつもシーズン序盤のレースとして行われてきたので、シーズン後半にスパに向かうというのは少し違和感があります。もちろんスパでは何度か優勝するなど良い思い出があり、来週末、ライバルと良いバトルが出来ることを楽しみにしています。しかし何よりも、ル・マンでも使用する低ダウンフォース空力仕様に慣れることが重要です。スパのレースでのパフォーマンスや勝利も大切ですが、ル・マンへの準備を万端にしたいです。

    フェルナンド・アロンソ(8号車):

    スパは私にとって、1年前にトヨタでWECデビューした素晴らしい思い出の場所です。我々はその初レースで勝つことが出来ましたが、それを今回も続けるのが目標です。スパはまた、シーズン残り2戦ということでタイトル争いにおいても重要な一戦であり、また、最終戦ル・マンへ向けての大きなポイントとなります。それだけにチームはその準備のためにハードワークをこなしてきており、全員がまた完璧なレースを戦うために懸命な努力を続けています。

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