TS050 HYBRIDは、世界三大レースのひとつ、
ル・マン24時間レースやWEC(FIA世界耐久選手権)に参戦しているハイブリッドカー。
みなさんの街を走っているプリウスと同じハイブリッドカーが
世界各地で開催されるレースを戦っています。
SIDE VIEW
圧倒的に低くて長いTS050 HYBRIDのカタチは、レースでより速く、より長い距離を走ることを目的に生まれました。
パワーユニットのほとんどがドライバーの背中側に載り、最先端のエアロダイナミクスを取り入れています。
だから、運転席よりも後ろ側がとても長く、流れる液体のような、流線型のカタチになりました。
エアロダイナミクスはレース車だけでなく、市販車でも重要な技術。
レース車で開発されている流線型の最先端エアロダイナミクスは市販車のプリウスにも展開されています。
エアロダイナミクスも追求されたプリウスは普段の生活のなかで、世界屈指の環境性能を実現しながら、
日々の走りを快適に楽しめるカタチになり、家族とともに気持ちよく使うことができるクルマです。
(※1)・・・Aプレミアム"ツーリングセレクション"(2WD)となります。
FRONT VIEW
"走る実験室"ともいえるTS050 HYBRIDの定員は、ドライバーひとり。荷物も載せられません。
そのかわり、未来のクルマを見据えた先端ハイブリッド技術が、さまざまな工夫とともに満載されています。
一方プリウスには、5人が快適にドライブを楽しめる空間と、大容量のラゲージスペースが備わっています。
目的によってクルマの形は違いますが、目指す技術は同じです。
(※2)・・・9.5インチゴルフバッグ。ゴルフバッグの形状によっては収納できない場合があります。
WEIGHT
トヨタの軽量化技術はレース車でも市販車でも取り入れられている重要な技術です。
軽くなれば、走りが軽快になるばかりでなく、燃費も良くなります。
プリウスが採用するToyota New Global Architecture(TNGA)は、車体の軽量化にも配慮したトヨタ最新の骨格です。
さらなる軽さで圧倒するTS050 HYBRIDには、ボディや骨格を作る素材にまで最先端のアプローチが及んでいます。
レースでより速く、より長い距離を走るためには、より軽くなる必要があったのです。
(※3)・・・2015年発売のEグレードの車両重量。
INTERIOR
TS050 HYBRIDの室内は、いかにも実験装置という雰囲気。
たくさんのスイッチがドライバーに迫り、シートのクッションはなく、カーオーディオもありませんが、
室内からあらゆる条件でのハイブリッドを細かくコントロールしています。
その技術は市販車プリウスにも展開されています。
最適なハイブリッドのチューニングをされたプリウスの室内は、長距離ドライブでも気持ちよく過ごせる空間です。
ダッシュボードの色や、シート素材の手触りなど、快適なドライブのために徹底的にこだわりました。
(※4)・・・Aプレミアム"ツーリングセレクション"(2WD)(内装色:クールグレー(設定色)) 〈オプション装着車〉となります。
SPEED
プリウスは高速道路でも100㎞/hまでストレスなく加速することができます。
TS050 HYBRIDは、2017年のル・マン24時間レースで小林可夢偉選手によって最高時速334.9km/hを記録。
同時にコースレコードも更新し、伝統ある耐久レースにその名を刻みました。
しかし、TS050 HYBRIDは速いスピードを追求するだけではないクルマです。
24時間レースという最も過酷なレースにおいて、安定した高速走行はむしろ重要です。
その技術は市販車にも展開されています。
ハイブリッドの基本的な動作はTS050 HYBRIDもプリウスも同じです。
実は最先端技術によって開発されたレース車のモーター、バッテリーの技術が将来の市販車に活かされています。
ブレーキを掛けた時のエネルギーを電力に変えてバッテリーに蓄えます。
そして、その蓄えたエネルギーで発進や加速のときにモーターを作動させます。
アイドリングストップ
プリウスは、クルマが停止すると通常エンジンが止まります。無駄なガソリンを使わず、余計な排気ガスを出さないので、環境にもやさしいのです。TS050 HYBRIDも、停止時にはエンジンを止めます。
モーターでスタート
プリウスが動き出すときは、通常モーターだけで発進します。実はTS050 HYBRIDも同じで、ピットを出る際にはモーターだけで発進します。また急加速の時にエンジンとモーターの両方を使うのも同様です。
ブレーキでのエネルギー回生
プリウスは、ブレーキを掛けるたびにエネルギーを電力に変換し、それをバッテリーに充電しています。TS050 HYBRIDもコーナー手前でブレーキを掛けるたびにエネルギーを蓄え、次の加速時に使っています。
TS050 HYBRIDの最高出力は、レース用ハイブリッド技術によって1,000馬力を発生。
プリウスの燃費は、最先端ハイブリッド技術によってトップクラスの40.8km/L※5。
馬力と燃費、一見すると違うようにみえる2つの言葉ですが、効率を追求するハイブリッドの世界では実は"同じこと"なのです。
レースを戦うTS050 HYBRIDは、スピードを出すためにハイブリッドシステムの効率を上げて、パワーを追求します。
一方、街を走るプリウスは、少ない燃料で多くの距離を走るためにハイブリッドシステムの効率を上げて、燃費を追求します。
そう、ハイブリッドの効率を上げることが、レースの世界でも市販車でも大切なのです。
レースで速くなればなるほど、プリウスの燃費がよくなっていく未来。
そう考えるとなんだかワクワクしませんか?
(※5)・・・2015年発売のEグレード(車両重量1,310kg)での、JC08モード燃料消費率(国土交通省審査値)。燃料消費率はグレード・駆動方式・車両重量などにより異なります。また燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて燃料消費率は異なります
もっといいクルマを目指して、もっといい社会を夢見て、
TOYOTA GAZOO Racingは、レースで技術を培い、クルマの未来を模索しています。
次世代、さらにその次の世代のハイブリッドカーに活かされるテクノロジーは、
いま、TS050 HYBRIDの戦いを通して育まれているのです。