WRC

RALLY CAR

RALLY CARラリー車両

WRC 2018年 ラリー車両解説

ヤリスWRCマシン解説

2017シーズンの学びを生かし、全面的な性能および信頼性の向上を図ったワールドラリーカー

 ワールドラリーカーは、ラリー競技を戦うために開発されたWRCのトップカテゴリーマシンである。ラリーで最大の性能を発揮するために大幅な改造が施されてはいるが、ボディのベースは市販車に準拠している。あくまでも市販車の延長線上にあるマシンであり、ナンバープレートが装着されているため公道を走行することも可能だ。

 ワールドラリーカー規定は1997年にWRCに導入され、初期は2リットルのターボエンジンを搭載していた。しかし技術の進化により少ない排気量でも同等の性能を発揮できるようになった結果、2011年より1.6リットルの直噴ターボエンジンが搭載されることになった。そして2017年にマシンのパフォーマンスをさらに引き上げるべくレギュレーションが大幅に改訂され、エンジンの吸気量を制限するエアリストリクターのサイズは33mmから36mmに拡大。その結果、エンジンの最高出力は従来の320馬力以上から、380馬力以上に高まった。そのビッグパワーは、アクティブセンターデファレンシャルを備えたフルタイム4WDシステムによって、効率的に4輪に伝えられる。また、ボディに関してはエアロパーツ等の設計自由度が広がり、空力効果の高い大胆なエクステリアデザインへと進化した。

 ヤリスWRCは2017年の新ワールドラリーカー規定に基づいて開発され、高いエンジン性能、インテリジェントな4WDシステム、磨き抜かれた空力性能により、世界中のあらゆる道を安全に、速く走ることが可能なマシンに仕上がっている。2018年仕様に関しては、前年の車両をベースに、空力、エンジン、駆動系、サスペンションなどを改善。2017年シーズンの戦いを通じて学んだことを生かし、全面的な性能および信頼性の向上を図った。

エンジン

  • 形式

    直列4気筒直噴ターボエンジン

  • 排気量

    1,600cc

  • 最高出力

    380馬力以上

  • 最大トルク

    425Nm以上

  • ボア×ストローク

    83.8mm x 72.5mm

  • エア・リストリクター

    36mm(FIA規定による)

トランスミッション

  • ギアボックス

    油圧式6速シフト

  • 駆動方式・差動装置

    4WD、機械式ディファレンシャルx2、アクティブ・センター・ディファレンシャル(トルクスプリットオプション)

  • クラッチ

    焼結ツインプレート・クラッチ

シャシー/サスペンション

  • フロント/リア

    マクファーソン・ストラット

  • サスペンションストローク量

    非公開

  • ステアリング

    油圧式ラック&ピニオン

  • ブレーキ・システム

    ・グラベル用:300mm(空冷および水冷)
    ・ターマック用:370mm(空冷および水冷)

寸量および重量

  • 全長/全幅/全高

    4,085mm(空力パーツ込)/1,875mm/調整可能

  • トレッド幅

    調整可能

  • ホイールベース

    2,511mm

  • 最低重量

    1,190kg

性能

  • 加速性能

    非公開

  • 最高速度

    201kph(理論値)