3月11日(日)、2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・メキシコの最終日となる競技4日目デイ4がメキシコのレオンを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #7号車)が総合8位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#9号車)が総合11位、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)が総合14位でフィニッシュ。ヤリスWRCは開幕戦から3戦連続で全3台が完走を果たしました。
#8号車(オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ)
ラリー・メキシコのデイ4は、レオンおよびグアナファト周辺のグラベル(未舗装路)コースで3本計 46.46kmのSSが行われました。デイ4最初のSS20ではラトバラが今大会初となるベストタイムを記録。SS21と、ボーナスポイントがかかるパワーステージのSS22では、デイ4で再出走を果たしたタナックがベストタイムを記録するなど、ヤリスWRCはデイ4のすべてのSSでベストタイムを刻みました。ラトバラはデイ2でのメカニカルトラブルによるリタイアで大きなタイムペナルティを課せられましたが、デイ4では約52秒あった前車との差を縮めて8位にポジションアップ。また、パワーステージではタナックと1.3秒差のSS2番手タイムを記録し、4ポイントのボーナス選手権ポイントを獲得しました。今回がラリー・メキシコ初挑戦だったラッピは、デイ2でのミスによりリタイアとなりましたが、デイ3で再出走し多くの経験を蓄積しました。
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- <<トミ・マキネン(チーム代表)>>
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非常に困難な週末でしたが、ポジティブな形でラリーを締めくくることができました。今日、すべてのSSでベストタイムを記録できたのは我々にとって素晴らしいボーナスです。また、オットがパワーステージを制し、貴重なボーナスポイントを獲得できたことに満足しています。昨晩チームは彼のクルマに起こった問題を解決し、今日は本来のパフォーマンスを引き出すことができました。また、今日ヤリ-マティが良いタイムを記録し、運転を楽しんでいる姿を見ることができたのも良かったと思います。もちろん、ラリー序盤に技術的な問題が起こってしまったことは残念ですが、今日いくらかポイントを獲得できたことで皆が明るい気持ちになり、次のイベントを楽しみにしています。
- <<ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)>>
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今朝はとてもフィーリングが良く、クルマに対しても非常に良い感触がありました。最初のステージでは限界まで攻め、ベストタイムを記録することができました。そして、2本目のステージも調子は非常に良かったのですが、続くパワーステージのためにタイヤの状態を少し気にして走りました。そして最終SSのパワーステージでは全開でアタックしました。自分の出走順を考えると、2位というタイムには満足しています。今週末はとても大変でしたが、デイ2でリタイアをしたにも関わらず再出走し、8ポイントを獲得できたことは良かったと思います。全体としてクルマに競争力はあったと思うので、今後は自分自身のパフォーマンスをさらに高めていくつもりです。
- <<オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)>>
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パワーステージでは自分たちにできることをすべてやりました。失うものは何もなかったので、マキシマムポイントである5ポイントを狙って走りました。クルマのパフォーマンスはとても良く、十分な自信を感じていたので、これ以上は無理と思えるほどプッシュしました。優勝を狙っていたのでもちろん総合成績には満足していませんが、シーズンはまだ長く、パフォーマンス自体は良かったので、今後も戦い続けます。今回はヤリスWRCで出場する初めてのグラベルラリーでした。多くのことを学び、そして多くの改善点を発見することができました。
- <<エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)>>
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今日はパワーステージに意識を集中していたので、最初の2本のステージではペースノートをチェックし、タイヤの摩耗を抑えるため、敢えてアタックをしませんでした。自分にとって今回のハイライトはデイ3のレオン市街地SSでした。ラリーの事前テストではゴーカート場でも試験を行ない、いくつか新たな発見がありました。そして、昨晩の市街地SSではセカンドベストタイムを記録することができました。以前はあのようなタイプのSSでタイムをロスしていたので、テストの効果はあったと思います。今回得た経験とデータをもとに改善を進め、来年に繋げたいと思います。
- <<ラリー・メキシコ デイ4の結果>>
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1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) 3h54m08.0s
2 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m03.6s
3 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +1m19.2s
4 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m38.4s
5 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (シトロエン C3 WRC) +2m24.6s
6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +9m03.0s
7 ポントゥス・ティディマンド/ヨナス・アンダーソン(シュコダ ファビア R5)+10m24.7s
8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +15m37.1s
9 ガス・グリーンスミス/クレイグ・パリー (フォード フィエスタ R5) +17m09.3s
10 ペドロ・へラー/パブロ・オルモス (フォード フィエスタ R5) +24m18.1s
11 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +30m57.8s
14 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +1h02m42.8s
(現地時間3月11日18時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
- <<次回のイベント情報>>
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WRC次戦は、4月5日から8日にかけてフランスのコルシカ島で行なわれる、第4戦「ツール・ド・コルス」です。直線が少なく、コーナーの数が多いことから「1万コーナーのラリー」とも呼ばれています。ターマック(舗装路)ラリーとしては今シーズン2回目のイベントとなりますが、第1戦ラリー・モンテカルロはSSに雪道も多く含まれていたため、完全なターマックラリーとしては今季初となります。コルシカ島のターマックSSは山岳路が中心で、全体的に道幅が狭くツイスティなため精度の高いドライビングが求められます。ターマックといっても舗装のコンディションは刻々と変わり、岩壁や断崖絶壁がすぐ脇に迫るコースも多いため、ドライバーは精神的なプレッシャーとも戦わなければなりません。