8月17日(金)、2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・ドイチェランドの競技2日目デイ2がドイツ西南部のボスタルジーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組 (ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を堅持しました。また、デイ1総合15位のヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車)は総合5位に、総合12位のエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は総合7位に、それぞれ順位を上げました。
- 8号車(オット・タナック、マルティン・ヤルヴェオヤ)
ラリー・ドイチェランドのデイ2は、モーゼル河畔のブドウ畑内のステージを始めとする、3本のステージを各2回走行しました。タナックはオープニングのSS2こそ3番手タイムに留まりましたが、以降はSS3からSS7にかけて5ステージ連続でベストタイムを記録。2位の選手とのタイム差を12.3秒に拡げました。ちなみに、ターマック(舗装路)ラリーでヤリスWRCがラリーをリードしたのは2017年参戦以来初めてであり、ターマックでのクルマの進化を確認できた1日となりました。ラトバラとラッピは、1日を通してライバルチームの選手と僅差の総合4位争いを続け、ラトバラは安定した走りで総合5位に。総合4位の選手との差は僅か1秒です。また、ラッピはSSの2番手タイムを2回記録。SS2からSS4にかけて総合4位につけていましたが、その後ややペースが上がらず総合7位で1日を終えました。
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- <<トミ・マキネン(チーム代表)>>
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昨日から今日にかけての7本のSSで6本のベストタイムを記録し、このような順位でデイ2の夜を迎えられ、本当に素晴らしい気分です。オットはクルマに全幅の信頼を寄せているので、とてもイージーに走っているように見えます。ターマックにおけるこのクルマのパフォーマンスは、去年のシーズン始めからチーム全員が続けてきたハードワークの産物です。また、ヤリ-マティとエサペッカもクルマに良いフィーリングを感じていると思います。このラリーはコースコンディションの違いが大きいため、走りに自信を持つのが本当に難しいのですが、彼らは明日に向けて良いポジションにつけています。明日のパンツァープラッテのSSは一部の道がかなり荒れていますが、非常にハイスピードなコースなので全開で走らなければなりません。いかなる事も起こりうるステージだと言えます。
- <<ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)>>
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今朝は、これまで経験したことがないくらい後方からのスタートだったため、路面に多くの泥が出ており、そのようなコンディションに対する自信がやや欠けていました。しかし、日中のサービスでフロントデフのセッティングを少し変えたところ、午後のステージでは状況がかなり良くなりました。午後の再走ステージ、特にミッテルモーゼルの2回目のSSの走りにはとても満足していますし、明日は良い戦いができると思います。明日は、このラリーで自分が最も好きなステージが続きます。道幅が広いため、より多くのレーシングラインを通れることが、気に入っている理由です。また、路面が今日のステージよりもクリーンである事も、私には合っています。
- <<オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)>>
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ほぼ完璧な1日でした。良いドライビングができたと思いますし、クルマも本当に良く走ってくれました。このクルマで、本日のような非常に特殊なステージを走るのは初めてでしたし、すべてが自分にとっては新しい体験でした。しかし、すぐに対応する事ができ、最初のステージから良いリズムが感じられたので、1日を通して思いっきり攻める事ができました。午後のステージは、ランチタイムに雨が降ったためコーナーごとにタイヤのグリップレベルが異なり、とても難しく感じました。それでも、ミスのないクリーンな走りができました。明日は、挑戦し甲斐があるバウムホールダー演習場内のステージを走るなど大変な1日となるでしょうが、自分のアプローチは今日と変わりません。まだまだ先は長いので、集中力を最後まで保ち続ける必要があります。
- <<エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)>>
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午前中の1回目の走行はとても良かったと思います。路面のコンディションは良好で、クルマも最高でした。しかし午後は状況が大きく変わり、ブドウ畑の道はいくつかのコーナーで泥や砂利が多く出ていて滑りやすく、かなり苦戦しました。ただしクルマに問題があった訳ではなく、自分が自信を持てなかっただけです。絶対にミスをしたくなかったので、少し抑え過ぎてしまいました。とはいえ、明日は長い1日ですし出走順も悪くありません。4位の選手との差はたった5秒なので、頑張りたいと思います。
- <<ラリー・ドイチェランド デイ2の結果>>
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1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) 59m22.6s
2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +12.3s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +27.4s
4 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +37.8s
5 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +38.8s
6 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +42.7s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +42.8s
8 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +58.0s
9 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +59.0s
10 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +1m21.4s
(現地時間8月17日21時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
- <<明日のステージ情報>>
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競技3日目となる8月18日(土)のデイ3は、ボスタルジーのサービスパークを中心に4本のSSを各2回走行します。そのうちSS8/12「アリーナ・パンツァープラッテ」、SS9/13「パンツァープラッテ」は、バウムホールダー軍事演習場内を走行するラリー・ドイチェランドの名物ステージです。軍事演習場内の道は舗装路ながら路面の状態が目まぐるしく変わり、アスファルトではなくコンクリートで舗装された特殊な路面も多くあります。全般的にタイヤに厳しい路面が続き、特にパンツァープラッテは全長38.57kmと今大会最長のステージのため、タイヤの摩耗コントロールが非常に重要となります。8本のSSの合計距離は150.12km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は453.94kmと、デイ3は4日間でもっとも長い距離を走行する1日となります。