TRD Rally Challenge in 新城レポート

激闘の2015年シリーズを締めくくる一戦。ラリーの熱気が新城を包む!

2015.11.02 TRDラリーチャレンジ2015

最高のコンディションで迎えた新城戦。75台のラリーカーが疾走する。

最終戦となったTRDラリーチャレンジ2015。全10戦で争われた激動のシリーズも、いよいよ決戦の地 新城へとやってきた。晴天に恵まれ最高のコンディションとなった当日は、メイン会場の新城総合公園や鬼久保ふれあい広場に早朝から多くのギャラリーが訪れ、ラリーカーの熱気を体感していた。また、今回ラリー車両のレンタル制度「MSB for rent」を利用して出場した山方・池田選手。GAZOO Racingサイト内の「足立さやかラリー塾」をきっかけに参戦を決めたというラリー初心者の彼らも、緊張しながらも会場の雰囲気を楽しんでいた。

  • 新城総合公園内のサービスパークには早朝から多くのギャラリーが訪れ、ラリーカーや選手との記念撮影などを楽しんでいた。
    新城総合公園内のサービスパークには早朝から多くのギャラリーが訪れ、ラリーカーや選手との記念撮影などを楽しんでいた。
  • 今回も規定台数の75台を超えるエントリーがあった新城ラウンド。2015シリーズの総エントリー台数は過去最大の429台となった。
    今回も規定台数の75台を超えるエントリーがあった新城ラウンド。2015シリーズの総エントリー台数は過去最大の429台となった。

4つの難関ステージが選手を待ち受ける!

新城ラウンドは、上平井、新城総合公園、鬼久保の3つのステージを舞台に計4本のSSで争われる。上平井はタイトな林道ステージ。狭い道幅で次々と迫りくるコーナーとの格闘が5km続くこともあり、体力と集中力が求められる。ギャラリーステージの新城総合公園はコースレイアウトを例年から大きく変更し、下り基調のステージとなる。そして今年からギャラリーステージが設定された鬼久保SS。多くのギャラリーが訪れる鬼久保ふれあい広場内を抜けた先には6kmのハイスピードロングSSが待ち受ける。最終戦にふさわしい、攻め甲斐のあるステージとなった。

  • 今回初めて設定された鬼久保ふれあい広場内のギャラリーSS。大勢のギャラリーの前で迫力の走りを見せた。
    今回初めて設定された鬼久保ふれあい広場内のギャラリーSS。大勢のギャラリーの前で迫力の走りを見せた。
  • 上平井ステージは道幅が狭い上に、濡れた路面やジャンプスポットなど難易度の高いステージとなった。
    上平井ステージは道幅が狭い上に、濡れた路面やジャンプスポットなど難易度の高いステージとなった。

ついにチャンピオン決定!ハイレベルなバトルを制するのは誰だ!?

タイトル争いが最終戦までもつれ込んだE-2クラスは、実力者同士の争いとなった。序盤からハイペースで攻める田原・本城組に対し、角谷・秋田組に勝てばチャンピオン決定の牟田・星野組はマージンを残した走りを展開。それでも2位表彰台を獲得し、見事シリーズチャンピオンを決めた。コ・ドライバーのチャンピオンが未確定だったC-3クラスは、種治・坂井組が鬼久保ステージで素晴らしい走りを見せ優勝。坂井選手も揃ってシリーズチャンピオンが決定した。最多となる17台がエントリーしたE-3クラスは、チャンピオンの加藤・塩田組が貫禄の走りで他を圧倒した。

  • シーズン初戦からダントツの速さを見せていた牟田・星野組。高山ではマシントラブルに苦しんだが、新城で見事勝利を掴んだ。
    シーズン初戦からダントツの速さを見せていた牟田・星野組。高山ではマシントラブルに苦しんだが、新城で見事勝利を掴んだ。
  • 安定のスピードでクラスランキング1位を死守し続けた加藤・塩田組。勝ったラリーでも反省を繰り返すその目は、すでに次のステージを見つめていた。
    安定のスピードでクラスランキング1位を死守し続けた加藤・塩田組。勝ったラリーでも反省を繰り返すその目は、すでに次のステージを見つめていた。

2015年シリーズを締めくくる熱いバトルが各クラスで勃発。

E-1クラスは、小山・町田組と片山・古場組による激しいデッドヒートが展開するが、最終SSで小山組が見事な走りを見せ、嬉しい優勝を果たした。16台のエントリーがあったC-2クラスは、チャンピオン天野・森組が上平井SSで速さを見せ勝利し、完璧な形でシーズンを終えた。「喧嘩しないで走りきることが目標です」と語った山方・池田組”さやか先生ラリ塾Vitz”号は見事12位で完走を果たす。C-1クラスは大橋・佐藤組と恩田・原田組の激しいバトルが展開したが、1秒差で大橋組が悲願の優勝を飾った。

  • 先日結婚したばかりの小山選手。互いにヴィッツレンジャーとして活躍するベストラリーパートナーの町田選手との勝利を喜んだ。
    先日結婚したばかりの小山選手。互いにヴィッツレンジャーとして活躍するベストラリーパートナーの町田選手との勝利を喜んだ。
  • 足立さやかラリー熟でラリーを学んだ山方・池田組。初ラリーで緊張している様子だったが、無事完走を果たした。
    足立さやかラリー塾でラリーを学んだ山方・池田組。初ラリーで緊張している様子だったが、無事完走を果たした。

86の生みの親、多田哲哉選手がラリー初挑戦!

GAZOO Racingチームからは、トヨタ86の開発チーフエンジニア多田哲哉選手が川名賢選手とタッグを組んでTGRラリーアカデミー86でエントリー。自らが手掛けた86のステアリングを握ってのラリー初挑戦となった。「始まる前はどうなることかと思いました。早朝から会場の熱気はすごいし、コースは難しいし、ペースノートは分からないし(笑)。でも、慣れてくると川名選手の指示の意味がだんだん分かってきて、その指示通りに走ると速く走れる。その感覚に感動しました。楽しかったので、ぜひまた挑戦したいです」と笑顔で語った。

  • 何もかもが初めてで、朝から圧倒されっぱなしだったという多田選手。川名選手のアシストもあって、次第にラリーの雰囲気に馴染んでいた。
    何もかもが初めてで、朝から圧倒されっぱなしだったという多田選手。川名選手のアシストもあって、次第にラリーの雰囲気に馴染んでいた。
  • ラリー初挑戦の選手にはハードなSSとなった上平井ステージだったが、二本目は大幅なタイムアップに成功した。
    ラリー初挑戦の選手にはハードなSSとなった上平井ステージだったが、二本目は大幅なタイムアップに成功した。

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
田原 憲/本城 祐太朗
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
牟田 周平/星野 元
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
久保 凜太朗/福田 純子
トヨタ 86
class - C-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
種治 芳尚/坂井 理紗
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
中野 勝文/加藤 健
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
増元 信彦/大矢 啓太
トヨタ 86
class - E-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/塩田 卓史
トヨタ レビン
2位 ドライバー/コ・ドライバー
石田 政晃/小林 長門
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
野村 長/山田 実歩
トヨタ ヴィッツ
class - E-1
1位 ドライバー/コ・ドライバー
小山 昌子/町田 亜矢
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
片山 義章/古場 博之
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
稲垣 和也/兼原 洋治
トヨタ ヴィッツ
class - C-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
天野 浩明/森 凌
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
小池 篤史/本木 伸幸
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
浜 清志/麻田 学
トヨタ ヴィッツ
class - C-1
1位 ドライバー/コ・ドライバー
大橋 徹夫/佐藤 研二
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
恩田 倫明/原田 寛之
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
冨本 諒/渋谷 叶
トヨタ ヴィッツ

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。