86/BRZ Dream Race レースレポート

2014.11.25 GR 86/BRZ Race2014

2014年シーズンの86/BRZ Raceを締めくくる86/BRZ Dream Race
シリーズチャンピオンの#82谷口・片岡組が貫録の圧勝!

11月23日(日)、澄み切った青空に、純白の衣をまとったばかりの霊峰富士が生える富士スピードウェイで開催されたTOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2014の会場で、GAZOO Racing 86/BRZ Dream Raceの決勝レースが行われ、23台が出場した。
2012年以来、TGRFで「86/BRZスペシャルレース」が行われてきたが、本年度は新旧のトッププロドライバー(ドリームドライバー)と、GAZOO Racing 86/BRZ Raceの年間ランキング上位者(エントリードライバー)がタッグを組むという方式で行われた。

前日22日には、エントリードライバーによる予選が行われ、1位#82谷口信輝(KTMS86)、2位#557大西隆生(オートバックスG7 86ポテンザ)、3位#87久保凛太郎(CG ROBOT86BSwNC)と、いうスターティンググリッドが決定した。

明けた23日11時55分、決勝スタート。先発ドライバーはエントリードライバーが務める。
ポールスタートの#82谷口選手がホールショットを決め、じわじわと2位以下との差を広げる。
一方2位以下は#557大西選手を#87久保選手が交わしたのをきっかけに、5~6台が入り乱れて大混戦を繰り広げる。
3周を終えたところで、各車ピットインし、ドリームドライバーに交代。トップ#82は、谷口選手からGT300でもパートナーを組む片岡龍也選手にバトンタッチ、そのまま順調に差を広げていく。
一方、6位で大西選手からバトンを受けた#557大嶋選手が、周囲をごぼう抜きで順位を上げ、あっという間に2位に浮上。
6Lapを終えて、#82片岡選手が他車に10秒の大差でチェッカー受けた。2位は#557大嶋選手。3位は「日本一早い男」#80星野一義選手が食い込んだ。

チャンピオンの絶叫!

「勝ったぞー!」
優勝者インタビューで、谷口信輝選手は大観衆に腕を突き上げて絶叫。
「シリーズチャンピオンとして恥ずかしいレースはできないので、プレッシャーでした。正直、ホッとしています。これからももっと良いレースを皆さんに見ていただきたいので、今後とも応援よろしくお願いします」

86/BRZシリーズのチャンピオン獲得に加え、片岡龍也選手とは前週にGT300のチャンピオンを獲得したペア。傍目には「余裕の勝利」に見えたが、ご本人には「勝って当然」という空気は大きなプレッシャーだったのだろう。
谷口選手はプライベートでも86に乗っていたという86ファン。来年も86/BRZレースでの活躍に期待したい。

「ライバルとは絶対目を合わせない」はずだったが

大ベテランとして参加した星野一義氏と舘信秀氏。往年の名ドライバーであることはもちろん、スーパーGT、スーパー・フォーミュラでもそれぞれ監督として同じサーキットに居合わせるが、笑顔で目を合わせることはほとんどない。
「若いドライバーが、ライバルと笑顔で談笑していることが信じられない。自分たちのころは、(サーキットでは)絶対(ライバルと)目を合わせなかった。一緒に食事したことなんかないよ」
ご本人からそんな話を聞いたこともある。

そんな両ベテランドライバーが、TGRFでは笑顔で言葉を交わしていた。
お2人とも、86/BRZレースを楽しんでいたようだ。