2015年ラリーシーズンの始まりを告げるエキゾースト
2015年4月12日、佐賀県唐津市においてTRDラリーチャレンジカップ in 唐津が行われた。2015年TRDラリーチャレンジの開幕戦となる本戦は、全日本ラリー選手権第1戦「ツール・ド・九州 2015 in 唐津」内にTRDラリーチャレンジカップクラスとして併設され、全国から22台のエントリーを集めた。今回競技に使われるSS(スペシャルステージ)は、3.62kmの「白木々場SS」と7.52kmのロングSSとなる「陣の山SS」の2本の林道コース。そしてギャラリーSSの唐津東港特設コース「SSSシーサイド」の3箇所。午後からの天候の崩れが心配される予報だったが、全日本戦ということもあって、唐津東港の特設会場には朝から大勢のラリーファンが訪れていた。
地元出身の牟田選手がダントツの速さを見せつける
今回、86限定エキスパートクラスであるE-2クラスに参戦し注目を集めたのが、地元福岡出身の牟田周平選手。過去に全日本ラリー選手権においてシリーズチャンピオンの獲得経験もある実力派で、その前評判の通りSS1・SS2からダントツの速さを見せつけ他を寄せ付けない。しかも、同SSの繰り返しとなるセクション2では更にタイムを短縮し、見事優勝を果たした。昨年のC-3クラスチャンピオンの角谷・秋田組も3位に入る好走を見せた。
同じく86限定となるC-3クラスでは、初参加となる長崎・三輪組がE-2クラスに食い込むタイムを記録し続け、他車に1分以上の差を広げての快勝となった。
各クラスに激戦の予感
E-3クラスには、昨年C-2クラスでシリーズチャンピオンを獲得した松嶌・赤木組がステップアップ参戦した。昨年のE-3クラスチャンピオンの加藤・塩田組とチャンピオン同士のバトルを繰り広げ、見事松嶌・赤木組が優勝を飾った。E-1クラスは、地元福岡から新型ヴィッツで参戦の片山・熊倉組と稲垣・兼原組の抜きつ抜かれつの展開となったが、片山・熊倉組がバトルを制した。C-2クラスは神奈川からの参戦となる天野・森組が優勝。初代1000ccヴィッツの戦いとなるC-1クラスは、序盤で小林組がリードしたが、SS5で丸山・大野組が大幅なタイムアップを果たし、見事逆転勝利した。
今年もGAZOO Racingチーム参戦
今回GAZOO Racingチームから参戦したのは2チーム。
E-2クラスに「GR ラリーアカデミー 86」でエントリーしたのは大阪晃弘選手・小林剛選手。普段からマイカーとして86をドライブする大阪選手はラリー初参加とのことで緊張した面持ちだったが、周囲のラリースト達のアットホームな雰囲気にいつしか緊張も解けていたようだった。
クラスE-1に「GR ヴィッツ CVT」でエントリーしたドライバーの安藤裕一選手は、昨年E-2クラスにコ・ドライバーでエントリーし、見事シリーズ優勝を果たした。今回はドライバーとしてラリーに挑戦する。そのコ・ドライバーを務めるのは、トヨタ車両評価ドライバーでニュル24時間レースなどにも参戦経験のある勝又義信選手。昨シーズン、コ・ドライバーの魅力に目覚めた勝又選手の活躍にも期待が集まる。
ドライバー兼コ・ドライバー?
GRラリーアカデミー86での参戦となった大阪選手。「初めてのラリーでどうなることかと思っていましたが、周りの方がいろいろと教えてくれたので、すぐに馴染めました。ただ、林道のドライビングは難しかったですね。あんな狭い道を全開で走るのか?と。でもペースノートを使っての走り方も分かってきて、後半は良い走りができました。本当に楽しかった」。その満足気な言葉の通り、後半のセクション2は大幅なタイムアップを見せていた。
GRヴィッツCVTの安藤選手は、慣れないCVT車両に苦戦していたが徐々にペースを上げていく。「CVT車を速く走らせるのはなかなか大変でしたが、ラリーチャレンジでは珍しい下りセクションもあったので、気持ちよくラリー を楽しめました」と笑顔で語った。
コ・ドライバーの勝又選手は「昨年の最終戦・新城でミスコースを多発してしまったので、今回はそのリベンジのつもりで臨みました。安藤選手はコ・ドライバーとして豊富な経験があり、ペースノートの書き方やドライバーへの指示の出し方など、逆に教えてもらいながらのラリーでした。彼はドライビングに集中できなかったかもしれませんね…」と苦笑していた。
クラス別順位結果(上位3クルー)
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 牟田 周平/星野 元 |
---|---|
トヨタ 86 | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 小倉 康宏/高田 高志 |
トヨタ 86 | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 角谷 豪也/秋田 典昭 |
トヨタ 86 |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 長崎 雅志/三輪 静秋 |
---|---|
トヨタ 86 | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 塚本 政弘/中畑 光敏 |
トヨタ 86 | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 増元 信彦/大矢 啓太 |
トヨタ 86 |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 松嶌 裕貴/赤木 弥生 |
---|---|
トヨタ ヴィッツ | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 加藤 英祐/塩田 卓史 |
トヨタ カローラレビン | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 本多 真由美/松家 照幸 |
トヨタ ヴィッツ |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 片山 義章/熊倉 健太 |
---|---|
トヨタ ヴィッツ | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 稲垣 和也/ 兼原 洋治 |
トヨタ ヴィッツ | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 安藤 裕一/勝又 義信 |
トヨタ ヴィッツ |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 天野 浩明/森 真貴子 |
---|---|
トヨタ ヴィッツ | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 鐘江 浩一/佐々木 要 |
トヨタ ヴィッツ | |
|
|
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 丸山 剛史/大野 千明 |
---|---|
トヨタ ヴィッツ | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 小林 直広/小林 紀子 |
トヨタ ヴィッツ | |
|
|
TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。