地元の方の協力のもと、ラリーチャレンジはついに東北上陸
灼熱の高山戦から1週間後となる7月19日、青森県弘前市においてTRDラリーチャレンジカップin弘前が開催された。台風の影響で開催が心配されたが、幸い天候は曇りで推移し無事開催の運びとなった。
JMRC東北シリーズ「ツール・ド・東北」へTRDクラスとして編入された本戦には14台のラリーカーがエントリー。遠くは愛知から青森にラリーカーが集結、岩木山百沢スキー場の駐車場をスタート地点として弘前市内を120kmの行程で走行した。
トップラリーストも唸るハードなステージ
弘前ラウンドは3つのグラベル(未舗装)林道スペシャルステージ(以下SS/タイムアタック区間)と、1つのターマック(舗装路)SSで構成された。グラベルSSは、それぞれ性格の違う路面状況となる。序盤使用されるSSは深めの砂利路面。ラリーカーが走行を重ねる度に路面が掘られ、マシンを安定させるのに苦心することとなる。
午後セクションで使用されるダートSSは舗装路面とのミックスとなり、路面の切り替わりに細心の注意が必要となる。また、ダートの質も硬質なものとなり、前半SSとは違ったドライビングスタイルを要求される難しいラリーとなった。
ベテラントップラリーストの走りを目の当たりにする
5台のエントリーとなったエキスパート86のE-2クラスには、全日本ラリー選手権において現役で活躍するベテランドライバーの石田雅之選手がエントリー。タッグを組むのは、こちらも全日本ラリー選手権で石田選手のコ・ドライバーとして活躍した高杉哲也選手。約20年ぶりに復活した「昔のコンビ」の走りに注目が集まった。現在、全日本ラリー選手権で乗る86とは全く違う挙動のマシンながら、それを自在に操りSS1からトップタイムを連発する。結果的には、ほとんどのSSでトップタイムを記録し、他車に1分以上の差をつけての圧倒的な勝利となった。現在シリーズランキングトップの角谷・秋田組も石田組に迫る走りを見せたが、SS3でのロスタイムが響き下位に沈んだ。
ダートの経験値が勝負を分ける
86チャレンジのC-3クラスには3台の86が参戦。シリーズポイントを争う増元・大矢組と種治・坂井組の直接対決となる。抜きつ抜かれつの攻防が続くなか、種治・坂井組がターマックSSにおいて総合1位の素晴らしい走りを見せたが、グラベルコースの経験がある増元・大矢組に軍配が上がった。
E-3クラスには、現在シリーズポイント1位の加藤選手が、地元出身の山崎選手をコ・ドライバーに迎えてエントリー。レース前には「クラスに1台しかいないので完走できればいいと思っていますが、どこかのSSで総合1位を狙いたいですね」と語っていた加藤選手。1位こそ叶わなかったが、E-2クラスに匹敵するスピードで見事な走りを披露した。
ヴィッツでエキスパート86クラスに割って入る好走
ヴィッツエキスパートのE-1クラスでは、行徳・吉澤組が序盤から素晴らしい走りを見せる。クラストップのみならずE-2クラスにも食い込む走りを見せ、見事総合3位を獲得。E-2クラスに参戦しているチームメイトと2位・3位を獲得する素晴らしい結果となった。
C-2クラスにはランキングトップの天野・森組が参戦。高山戦ではマシントラブルに苦しんだが、一週間でマシンを再調整しての参加。E-3加藤組に次ぐタイムで復活をアピールした。
次戦は一ヶ月後のチャレンジカップin丹後半島。まだまだ分からないシリーズの行方に注目が集まる。
クラス別順位結果(上位3クルー)
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 石田 雅之/高杉 哲也 |
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トヨタ 86 | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 伊豆野 康平/KAZ SUZUKI |
トヨタ 86 | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 小倉 康宏/高田 高志 |
トヨタ 86 |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 増元 信彦/大矢 啓太 |
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トヨタ 86 | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 種治 芳尚/坂井 理紗 |
トヨタ 86 | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 原田 京輔/三輪 静秋 |
トヨタ 86 |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 加藤 英祐/山崎 和博 |
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トヨタ レビン | |
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1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 行徳 聡/吉澤 慎司 |
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トヨタ ヴィッツ | |
2位 |
ドライバー/コ・ドライバー 石田 貴久/神谷 香央里 |
トヨタ ヴィッツ | |
3位 |
ドライバー/コ・ドライバー 稲垣 和也/町田 亜矢 |
トヨタ ヴィッツ |
1位 |
ドライバー/コ・ドライバー 天野 浩明/森 凌 |
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トヨタ ヴィッツ | |
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※C-1はクラス不成立。TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。