TRDラリーチャレンジ
Rd9 in 高岡レポート

大観衆が見守る中、今シーズン最多のラリーカーが疾走する!

2015.09.28 TRDラリーチャレンジ2015

高岡がクルマで熱く盛り上がる

TRDラリーチャレンジも残すところ高岡と新城の2戦となった。第9戦となる高岡ラウンドは富山県高岡市内を舞台とし、総走行距離90kmのスケジュールで争われる。スペシャルステージ(タイムアタック区間。以下SS)はターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)のミックスで、計7つのSSが設定される。また、この週末は同市内でTOYOTA GAZOO Racing PARKが催され、会場となる伏木エリアには土日とも多くの観客が訪れた。
今回はそのイベント会場内に特設ギャラリーステージが設置され、過去最大規模のギャラリーステージ開催となった。

  • 今シーズン最多となる67台ものエントリー。ベテランから初心者まで、幅広い層の参加者が集まった。
    今シーズン最多となる67台ものエントリー。ベテランから初心者まで、幅広い層の参加者が集まった。
  • ラリー前日は高岡駅前において親睦会が行われ、多くの参加者が親睦を深めた。
    ラリー前日は高岡駅前において親睦会が行われ、多くの参加者が親睦を深めた。

ターマック&グラベル。バラエティに富んだステージを攻める!

高岡戦のステージは三千坊、万葉ライン、伏木の3つとなる。三千坊は様々な要素が詰め込まれた2.75kmの林道コース。序盤は直線基調のハイスピードコースだが、連なるヘアピンコーナーとタイトな180度ターンを超えると、苔と落ち葉で滑りやすい難コースへと豹変する。万葉ラインは2.46kmの林道コース。観光ルートとしても有名なコースで、車幅も広いが低排気量車には厳しい上りとなる。また、路面の変化など注意すべきポイントは多い。そしてギャラリーステージとなる伏木ステージ。今回唯一のグラベルステージとなるが、深めの砂利が走行を重ねるたびに掘られ、選手を苦しめる。

  • 伏木エリアで開催されたTOYOTA GAZOO Racing PARK。ラリーカー同乗体験など、たくさんのイベントが行われた。
    伏木エリアで開催されたTOYOTA GAZOO Racing PARK。ラリーカー同乗体験など、たくさんのイベントが行われた。
  • 早朝から強い雨が降り続いたが、セレモニアルスタートとなる高岡市役所には多くのギャラリーが訪れた。
    早朝から強い雨が降り続いたが、セレモニアルスタートとなる高岡市役所には多くのギャラリーが訪れた。

激戦のE-2クラスは新城決戦へ

E-2クラスは牟田・星野組と角谷・秋田組がシリーズポイント3ポイント差でデッドヒートを繰り広げる。本戦でも4位争いの直接対決が続いたが、SS5において牟田組がパイロンタッチのペナルティ。それが決め手となり、角谷組が4位を獲得。1ポイント差まで迫ることとなった。なお、クラス優勝は鎌野・蔭山組が決めた。C-3クラスは種治・坂井組が激しいバトルを制し見事優勝。種治選手はシリーズチャンピオンを決めた。

  • 高山ラウンドに続いての勝利となった鎌野・蔭山組。常連の山口・坂田組、小倉・高田組も牟田選手を上回る好走を見せた。
    高山ラウンドに続いての勝利となった鎌野・蔭山組。常連の山口・坂田組、小倉・高田組も牟田選手を上回る好走を見せた。
  • 青山・槇野組と激しいバトルを繰り広げた種治・坂井組。路面が乾き始めてからは種治組に軍配が上がった。
    青山・槇野組と激しいバトルを繰り広げた種治・坂井組。路面が乾き始めてからは種治組に軍配が上がった。

SCP10マイスター小林選手と、台頭する若手の勢い

最多となる18台がエントリーしたE-3クラスでは、早々にチャンピオンを確定した加藤・塩田組が序盤のミスでライバルに10秒近く後れをとる。しかし、その後見事な追い上げを見せ勝利を手にした。E-1クラスは6台がエントリー。優勝候補の松岡・清水組がSS1でリタイヤという波乱の展開となったが、地元の松木・桜井組が優勝を飾る。C-2クラスは、小池・本木組が2位に10秒以上の差をつけての優勝となった。ランキングトップの天野選手は危なげない走りで3位に入り、見事シリーズチャンピオンを獲得した。来シーズンでSCP10のワンメイククラス終了がアナウンスされたC-1クラスは、ランキングトップの小林組がSS6で痛恨のリタイヤ。ランキング4位の恩田組と3位の冨本組が1・2位に入り、勝負は最終戦・新城にもつれ込むこととなった。

  • SS2でのミスを見事な走りで挽回してみせた加藤・塩田組。見事E-3クラスシリーズチャンピオンに輝いた。
    SS2でのミスを見事な走りで挽回してみせた加藤・塩田組。見事E-3クラスシリーズチャンピオンに輝いた。
  • 地元富山テレビから参戦を続けたAINA選手。視聴者の小学生達がデザインしたアクアを駆り、見事完走。
    地元富山テレビから参戦を続けたAINA選手。視聴者の小学生達がデザインしたアクアを駆り、見事完走。

コ・ドライバーのスキルアップに

TOYOTA GAZOO Racingチームからは、全日本ラリー選手権でも同チームから参戦している大倉聡選手がTGRラリーアカデミー86でエントリー。コ・ドライバーを務める勝又選手との息もピッタリ。「勝又さんがレベルアップできるよう意識して取り組みました。ペースノートの作りこみやドライバーに伝わりやすい指示の出し方など、勝負にこだわらずに丁寧にラリーを進めることができたと思います」としながらも、「シリーズを重ねるたびに参加者のレベルが上がってきていますね。本気を出しても勝てるかどうか分からないです」と笑顔で語った。

  • 一つ一つの動作を丁寧に確認しながらのアタックに徹した大倉・勝又組。
    一つ一つの動作を丁寧に確認しながらのアタックに徹した大倉・勝又組。
  • ラリー会場のムードメーカーともいえる大倉選手の周りには、いつも笑顔があふれていた。
    ラリー会場のムードメーカーともいえる大倉選手の周りには、いつも笑顔があふれていた。

クラス別順位結果(上位3クルー)

class - E-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
鎌野 賢志/蔭山 恵
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
山口 忍/坂田 智子
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
小倉 康宏/高田 高志
トヨタ 86
class - C-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
種治 芳尚/坂井 理紗
トヨタ 86
2位 ドライバー/コ・ドライバー
青山 寛/槇野 貴文
トヨタ 86
3位 ドライバー/コ・ドライバー
若松 仁/津田 一樹
トヨタ 86
class - E-3
1位 ドライバー/コ・ドライバー
加藤 英祐/塩田 卓史
トヨタ レビン
2位 ドライバー/コ・ドライバー
原田 善夫/原田 枝利子
トヨタ レビン
3位 ドライバー/コ・ドライバー
野村 長/瀬戸 宏幸
トヨタ ヴィッツ
class - E-1
1位 ドライバー/コ・ドライバー
松木 秀樹/桜井 克之
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
水谷 大介/茂古沼 弘将
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
行徳 聡/吉澤 慎司
トヨタ ヴィッツ
class - C-2
1位 ドライバー/コ・ドライバー
小池 篤史/本木 伸幸
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
岩城 昇/高橋 功
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
天野 浩明/新井 祐一
トヨタ ヴィッツ
class - C-1
1位 ドライバー/コ・ドライバー
恩田 倫明/原田 寛之
トヨタ ヴィッツ
2位 ドライバー/コ・ドライバー
冨本 諒/渋谷 叶
トヨタ ヴィッツ
3位 ドライバー/コ・ドライバー
大橋 徹夫/坂口 慎一
トヨタ ヴィッツ

TRDラリーチャレンジのクラス区分はこちらを参照ください。