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フルサイズF1シミュレーターカー貸出企画 トヨタ東京自動車大学校学園祭レポート2007.11.07

運営スタッフのみなさん。本当にお疲れ様でした

プロメカニックを目指す若者たちの学園祭を訪問。

“パナソニックトヨタレーシングF1シミュレーターカー貸出企画”に応募してくれた専門学校トヨタ東京自動車大学校に訪問した。11月3日-4日の両日行われた学園祭の模様をお伝えしよう。

この学校は昭和29年に自動車整備専門学校として誕生以来、約20,000人(2007年現在)の優秀な人材を輩出してきた。東京都八王子市に敷地面積 58,000㎡の広大なキャンパスを持ち、在校生は約1,300名、教材車両約200台と、学生数・設備・教育内容ともに日本最大級の規模を誇っている。>また、就職率は100%で、卒業生の多くがトヨタ販売店で整備士として活躍し、中にはトヨタ自動車の開発部門やレーシングメカニックといった道に進む者もいるなど、夢と希望を自分の手でつかもうという若者でキャンパスはいつも活気にあふれている。

F1シミュレーターカーを真中に、F1レプリカとルマン車両のTSO20がラインナップ お父さんのバイク好きが影響して、「家族みんなでレースファン」の成田さんご一家。長男をコクピットに乗せてパチッ

クルマがもっと好きになるユニークな学園祭。

一般の大学とは学園祭の模様も大分異なっている。正確で迅速な整備技術を競うメカニックコンテストや、自動車と整備や開発に関する自主研究発表、レクサス センター製品企画主査やパリダカールラリーチームでメカニックを務めた卒業生の講演会、オールドカー展示、ミニ4駆やRCカーレースなど、クルマがもっと 好きになるプログラムが目白押し。

中でも2号館には、F1シミュレーターカーをはじめ、F1レプリカ、ルマン車両TSO20がズラリと並び、さながらモータースポーツコーナーといった感じになった。

実行委員の仕事の合間をぬって一番乗りを果たした37期3組の山本くん チーム対抗で行われたタイヤ交換コンテスト。非常にレベルの高い戦いが繰り広げられた

F1への関心が高く、F1シミュレーターカーも大盛況!

イベントは、F1シミュレーターカーを使いドライビング体験、記念撮影、タイヤ交換コンテストが行われた。ドライビング体験とタイヤ交換はチャレンジ希望者が多数となったため、抽選となったほどの人気。これは、去る9月30日に行われたF1日本GPの際に、約600名の学生が富士スピードウェイでお手伝いとして参加したことも刺激となり、F1への関心が非常に高くなったことも影響しているそうだ。

ドライビング体験ではツナギ姿の学生達が次々に挑戦。好タイムをたたき出す学生が続出。ドライビングテクニックでもレベルの高さを示すところとなった。

タイヤ交換コンテストは16チームによる対抗のトーナメント方式で、雑な作業にはペナルティタイムが加算されるといったシビアなルール。1チーム2名がシミュレーターの左右に分かれ、挨拶(作業の開始と終了時に挨拶をするのが学校の決まり)で競技はスタートし、前輪の交換、後輪の交換、工具とタイヤを元の場所に整え、そして挨拶で終了、といった工程で白熱の戦いが繰り広げられた。

優勝チームは1級自動車科1年生の馬場・仲村チームで、最高タイムは34秒。これは驚異的なタイムで、これまで行われた一般人のタイヤ交換に比べ格段に早い。さすが整備を学んでいる学生だけのことはある。また、感想を求めたところ「F1のピットクルーになったみたいで楽しかったです。ナットがピタッとフィットしたので、その精度の高さに驚きました。」と、プロメカニックのような発言にこちらがビックリだった。ともあれ、2日間のイベントは、学生たちの熱いチャレンジ精神と、それを応援する歓声で大いに盛り上がり、無事成功のもとに幕を閉じた。

最後にF1シミュレーターカーの貸出企画にご尽力いただいた方々からのコメントを紹介しよう。

学園祭企画実行委員長の大口くん・・・・・今年の学園祭は「New Style~トヨタ東自大の第一歩~」というテーマで、今まで以上に楽しい学園祭にしたいと思い、学生からのアンケート結果も考慮し、エンターテイメントをはじめ、モータースポーツ関連のコンテンツを強化しました。中でもF1シミュレーターカーは、学生がチャレンジできるコンテンツとして学園祭に華を添えてくれたと思います。本当にありがとうございました。

校長の杉山先生・・・・・本校は、「技術を磨け そして人間性も」をスローガンに、21世紀の自動車社会に信頼される技術者を輩出してきました。整備技術を習得することはもちろんですが、「クルマを好きになる」ことが重要だと考えています。ただ就職率の高さや将来の安定性から本校を選ぶ人もいます。しかし、誰しも「なぜこんな仕事を選んだのだろう?」と、壁にぶつかる時があると思うのですが、そんな時「クルマが好き」であれば、お客様のこと、地球環境のことなどクルマ社会全体をもっと広い視野で捉えることができ、自分の役割や将来に自信と誇りが持てると思うんですよね。

私は学生達に対して、学園祭では講演など貴重なお話を聞くことで「学び」、自主研究などで「自分をアピール」し、そして「楽しむ」といった3つの点を挙げています。私もF1シミュレーターカーに初めて挑戦させてもらいましたが、難しいけど楽しいですね。生徒たちも和気あいあいと、そして真剣にドライビング体験やタイヤ交換コンテストをやっていました。これも学園祭を「楽しみ」、「クルマを好きになる」大きなきっかけになったのではないでしょうか。学園祭にF1シミュレーターをお貸しいただき、本当にありがとうございました。また今後、多くの人に楽しんでもらえることも願っております。

本校の総務部で働いている酒井さん。「1度本物のF1に乗ってみたかった」とドライビング体験にチャレンジ
タイヤ交換コンテストの優勝チーム仲村くん(左)と馬場くん(右)。コンテスト後も、挑戦を申し出た先輩や先生のチームをことごとく撃退し、圧倒的な早さを見せた
スリランカからの留学生ガヤーンくん(左)の夢は整備工場のオーナー。スジヴくん(右)は一流のメカニック。 2人とも初めてのF1シミュレーターカー体験でちょっと興奮気味
ドライビング体験で1分19秒台のトップタイムを叩き出した37期17組の佐藤くん
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