プレビュー - 2009 第6戦 モナコGP

伝統のモナコで巻き返しを図る

2009年5月18日(月)

パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1世界選手権随一、有名で魅力的な目的地に向かい、ガードレールに囲まれ、大きくうねる公道を走るモナコGPに臨む。モナコGPのトラックの総走行距離はF1としては最短だが、18の急なコーナーが続き、レース中に約4000回ものギアチェンジを要する、最も難しいコースの1つ。2004年のモナコGPで優勝したヤルノ・トゥルーリは、ほとんどのドライバーよりもコースを熟知し、ティモ・グロックはGP2シリーズで表彰台を獲得している。昨年は、予選で良いパフォーマンスを見せたものの、雨の決勝では2台とも上位10位に入ることができず、残念な結果になった。第5戦のスペインGPでトゥルーリは、1周目のアクシデントのためリタイヤしたが、グロックは10位で完走した。モナコGPに向けて、TF109を最大のダウンフォースが得られるように調整。チームは強いパフォーマンスを発揮して巻き返しを図ろうと張り切っている。

ヤルノ・トゥルーリ - カーナンバー9

「モナコは好きなF1のコースの1つ。とてもチャレンジングで、ドライバーの力量が問われるが、自分に合っていると思う。他のどのレースとも雰囲気が違い、サーキットもユニークで、モナコは特別な場所だ。平均速度は低いが、ガードレールがとても近いので、運転していると、スピードをとても速く感じる。つまり、しっかり集中していないと、些細なミスで、ガードレールにぶつかってしまうかもしれない。時々、少し運がなくて結果がついてこないことがあったが、モナコのコースにチャレンジするのが大好きだし、自分はモナコでは普通、とても強い。私たちのクルマの競争力は常に高いが、他のサーキットはモナコの参考にならないので、どうなるか分からない。スペインGPのことは忘れるべきだし、過去を振り返るより前を見ることが好きなので、今週末を戦い抜く準備はできている。モナコでは何が起こってもおかしくないから、強い結果を期待している。」

ティモ・グロック - カーナンバー10

「昨年は、変わりやすい天候のため、難しいレースだった。でも概して、市街地コースでのレースはとても楽しいし、モナコは特にそうだ。モナコのGP2シリーズで、良い成績を残したことがある。簡単にミスをして、レースを台無しにしかねないので、全神経を集中しないといけない。モナコではいつもそうだが、前を走るドライバーに問題がない限り、オーバーテイクは不可能に近いので、予選で好位置を獲得することが大切だ。スペインGPは惜しいことに、1周目でのトラブルのために、予定通りには行かず、今シーズン初めてポイントを逃したのはとても悔しかった。ダウンフォースは減ったがスリックタイヤからのグリップ力が増したので、モナコで今季のクルマを経験するのが楽しみだ。今シーズン、私たちのクルマはとても良いので、モナコでも競争力を絶対に発揮できる。」

パスカル・バセロン - シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「昨季とは異なり、モナコ専用の空力パッケージがなく、今年はかなり独特だ。昨年までは、ダウンフォースを増加させるため、可能な限り、フラップやウィングレットを足し、ウィングも大きく変えた。しかし今年は、レギュレーションによりダウンフォースが削減された。ほとんど全てのコースでダウンフォースを調整して来たので、モナコで特に実施する必要がない。他のレースと同様、いくつかのアップデートを施すつもりだ。基本的に、TF109の競争力は高いので、モナコGPで良い成績を出したい」

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2009 チャンピオンシップポイント

ヤルノ・トゥルーリ
32.5pt / 8th
ティモ・グロック
24pt / 10th
小林 可夢偉
3pt / 18th
59.5pt / 5th

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