決勝 - 2009 第11戦 ヨーロッパGP

第11戦ヨーロッパGP 決勝
最速ラップを記録するも、トップ10入りを逃す

2009年8月23日
バレンシア/バレンシア市街地コース

パナソニック・トヨタ・レーシングは23日、スペインのバレンシア市街地コースでヨーロッパGPの決勝を行い、決勝全体の最速ラップを記録したものの、惜しくもトップ10入りを逃した。日差しが強く暑くなった決勝日、不本意な結果となった予選を踏まえ、厳しいレースが予想されていたが、ティモ・グロックはスタート直後の第1コーナーで背後から追突され、タイヤがパンクし出端をくじかれた。その結果、最初のラップでピットに入り、新しいブリヂストンのソフトタイヤに交換した。グロックと同じくソフトタイヤでスタートしたヤルノ・トゥルーリ。最初の周に3つも順位を上げることに成功したが、追い抜きがほぼ不可能に近いコースでは、トップ10入りはかなわず。重い燃料を積んでスタートした両ドライバーは、レース半ばで、1回目のピットストップを実施し、スーパーソフトタイヤに履き替えた。スーパーソフトタイヤで、比較的短いスティントを2つ走る戦略を取ったグロックは、終盤に、別のスーパーソフトタイヤに変え、数周を走りフィニッシュした。両ドライバーは最後まであきらめずに攻め続け、グロックは1分38秒683の、レース全体の最速ラップを出した。これは、パナソニック・トヨタ・レーシングにおける歴史の中で、3回目の嬉しい記録となった。

ヤルノ・トゥルーリ - カー・ナンバー9 シャシー:TF109 / 06

グリッド:18番手
決勝:13位(トップと64.527秒差)
ピットストップ:34周目 

「グリップ不足にとても苦しみ、素晴らしいスタートがきれず、予選からクルマは進化しなかった。私は今日も同じ問題を抱え、フリー走行のときの感触にはほど遠いグリップだった。ベストを尽くしたが、順位を上げるためにできることは何もなかった。ベルギーではもっと良い結果を出したい」

ティモ・グロック - カー・ナンバー10 シャシー:TF109 / 05

グリッド:13番手
決勝:14位(トップと86.519秒差)
ピットストップ:1周目、32周目、49周目

「ブダペストのように、レースでの私たちはとても速かったので、スタートでのアクシデントは残念だ。ブレーキを強くかけた、私の前を走るクルマを避けるために、第1コーナーで、内側に勢いよく突っ込む形になった。すると、背後から追突され、基本的にその時点で、上位のポジションを獲る望みはほぼ消えた。しかし、せめてデータを収集しようと、残りのレースを精一杯戦い、最後に最速ラップを記録し、戦闘力があることを示せた」

新居章年 - シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター

「いかに予選順位が重要か再認識させられたレースだった。ヤルノが13位、ティモが14位とポイント獲得できなかったが、2人のドライバーはよく頑張ってくれた。特にティモは最速ラップを記録し、追い上げを見せた。しかし、オープニングラップで追突され、緊急ピットインしてタイヤを交換した分が最後まで響いた。またヤルノは1ストップ作戦で上位を目指したが予選ポジションが悪すぎた。1週間後に開催されるスパでのベルギーGPは、雨も予想されるが、まず予選をしっかり戦えるように準備していく」

ジョン・ハウエット - TMG社長

「今日の結果は、明らかに、ここのGPで私たちが、望んでいたものでも、予想していたものでもない。大変厳しい週末になったが、気持ちを入れ替え、真のポテンシャルを出せるよう、次週のGPに臨む。ティモが最速ラップを記録したことから分かるように、クルマにはおおむね、高い競争力があるので、なぜ予選のペースが決勝のペースほど良くないのか、考えなければならない。これを克服し、クルマの持つ強みをしっかり引き出したい」

  • フリー走行 1
  • フリー走行 2
  • フリー走行 3
  • 予選
  • 決勝

  • Back
  • Page Top

2009 チャンピオンシップポイント

ヤルノ・トゥルーリ
32.5pt / 8th
ティモ・グロック
24pt / 10th
小林 可夢偉
3pt / 18th
59.5pt / 5th

詳細