パドック通信 - 2009 第12戦 ベルギーGP

ベルギーGP パドック通信

2009年8月31日

水しぶきがお約束のスパ

 

スパ・フランコルシャンで開催されるベルギーGPは、毎年モータースポーツファンにとって特別なレースになります。パナソニック・トヨタ・レーシングにもスパのファンが大勢います。

事実上、世界最高のコースとされるスパは、その見事なレイアウトと急激に変わる天候のため、F1における伝説的なコースとなっています。

スパでのレースの場合、週末のどこかで一度も雨が降ることなく終わることは非常に珍しいことです。今回も金曜日に雨が降り、やはり例年通りの状況となりました。しかし今回は、変わりやすい天候に関して不満を口にする人間の数は少なかったのです。

なぜなら、先週のバレンシアではガレージにいるだけで汗だくで、仕事をする環境としては快適な場所ではありませんでした。そうした酷暑の後だけに、チームスタッフの多くは、実際のところ、スパでの涼しい週末を楽しみにしていたのです。

しかし、ある一人のチームスタッフが指摘した通り、たとえ天候そのものが変わるとしても、人々の行動は変わらないものです。先週バレンシアでは強烈な太陽光を避けるために日除けの下に集まっていたチームスタッフたちは、今週の金曜日にはスパでアルデンヌ地方特有の雨を避けるため、屋根のある場所を探していたのです!

ヨーロッパの旅

ベルギーGPは、ブリュッセルに本社を置くTME(トヨタモーターヨーロッパ)にとって、母国レースです。そこでヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、自分たちの時間を割いて、このチーム最大のサポーターである皆さんのために特別な週末にしようとがんばりました。

全ては木曜日の朝にスタートしました。まず、ヤルノとティモ、それにサードドライバーの小林可夢偉とTMG社長 ジョン・ハウエットがブリュッセルにあるTME本社を訪問し、従業員たちに会い、そして彼らと今シーズンここまでについて意見を交換しました。

意見交換を終え、たくさんのサインをした後、ドライバーたちはすぐにスパ・フランコルシャンに向かいました。ここではTMEが招待した地元のジャーナリストとのディナーが夕方に開催され、彼らもこれに参加したのです。

このとき、ヤルノはまたもや自分のフランス語を練習する機会に恵まれました。彼は、ジャーナリストの皆さんに、ベルギーGPに向けたチームの準備について、フランス語で自分の見解を述べたのです。

TMEは更に、GP2のピットの上に設けられた専用のVIPスイートに数百名のゲストを招きました。会場となったこの建物は、昨年までは世界中のF1メディア関係者を招いた会場でした。ヤルノとティモは、忙しい週末の予定の中に時間を見つけてこの会場を訪れていました。

2週連続開催は時間との戦い

 

グランプリが2週連続開催となる場合、時間的な制約が生じることになります。クルマとモーターホームとトラックの荷造りを限られた時間内に終えて、次のサーキットへと急がなければなりません。

スペインからフランスを経由してベルギーまで、その距離1600キロに及ぶ旅程を前に、前回のバレンシアでは、日曜日の夕方にモーターホームもガレージも、通常の2倍の速さで撤収されていました。

例年、ベルギーGPはイタリアGPと2週連続開催されてきたのですが、その場合の移動距離は約800キロでした。つまり、今年のレースカレンダーの変更により、移動距離が2倍になっただけではなく、荷物の開梱と設置のための時間も大幅に短くなってしまったのです。

しかし、22時間のドライブにもかかわらず、トラック運転手とモーターホーム担当スタッフは、残りのチームスタッフが水曜日あるいは木曜日にスパに到着した際に、全てをきちんと整えておくべく、信じられないような仕事ぶりを見せてくれました。

木曜日の午前中にパドックを見渡した時には、これほどの短時間でモーターホームを設置することはかなり難しいと思われました。しかし、トヨタのチームスタッフが完成したモーターホームの中で朝食を楽しんでいた頃、他チームの幾つかは、まだモーターホームを建設中だったのです!


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