プレビュー - 2009 第16戦 ブラジルGP
小林可夢偉が参戦し、チームは最後の2戦に全力で挑む
2009年10月12日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは今週、2009年度シーズン最後から2番目のレースで、アメリカ大陸唯一のGPとなる、インテルラゴスでのブラジルGPに向けて、大西洋を渡る。鈴鹿の予選で脊椎を負傷したティモ・グロックに代わり、小林可夢偉がステアリングを握る。シンガポールと日本で連続2位表彰台を獲得し、コンストラクターズポイント3位のポジションを狙うチームは、サンパウロに到着する。ヤルノ・トゥルーリが鈴鹿で獲得した2位は、2005年以降のチーム最高成績と並ぶ、シーズン5度目の表彰台。ブラジルGPの目標は、この記録の更新と、コンストラクターズ3位のチームとの間の12.5ポイントの差を縮めることだ。トヨタはインテルラゴスでこれまで、競争力の高いパフォーマンスを見せており、ティモ・グロックが昨年6位に入賞するなど、過去4回のブラジルGPのうち3度、ポイントを稼ぎ、またトゥルーリは、過去3回のGPで2度、予選でトップ3入りを果たしている。
ヤルノ・トゥルーリ - カーナンバー9
「今季はとても早く過ぎていく。今年、あと残り2戦だなんて信じられない。ブラジルでのレースはいつも面白く、インテルラゴスのような厳しいサーキットでは特にそうだ。反時計回りの上に、コースの半分は非常に高速、残りの半分は高い技術を必要とする、極めてユニークなトラックで、適切なセットアップを上手に見つけなければならない。トヨタはたいてい、インテルラゴスでは非常に強く、私もいつも速さを示せるので、今年もそうあってほしいと思う。前戦での表彰台獲得、特に日本のサポーターの前での経験は素晴らしく、今週末も上位で戦いたい。昨年のブラジルで私は、フロントローから決勝をスタートしたが、今年のクルマもトラックに非常に合っているので、期待している。シーズン序盤のような調子を取り戻し、残りのシーズンを戦いたい」
小林可夢偉 - カーナンバー10
「自分がGPデビューをする機会に恵まれるなんて信じられないが、もちろん、ティモがどれだけレースに戻ることを楽しみにしていたかを知っているので、彼のことは残念だ。鈴鹿で金曜日、ウェットコンディションだったが、数時間でもクルマを運転することができたので、今週末、その経験がかなり役立つと思う。これまで一度もインテルラゴスを走ったことはないが、コンピューターゲームとテレビで見て、レイアウトを知っているので、実際に理解するのにそれほど時間はかからないはずだ。厳しい週末になると思うが、チャレンジする準備はできており、チームも全面的に支援をしてくれている。数日前は、今週末参戦すると思っていなかったので、明確な目標は設定できていない。ただ、誇りを持って走り、ミスをしないで完走したい。更に良い結果が伴えば嬉しい」
パスカル・バセロン - シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「最近の改修後、インテルラゴスは他のどのトラックよりも凸凹がなくなったが、長い直線に低速、中速、高速コーナーが入り混じるチャレンジングなコースで、非常に面白いレイアウトはそのままだ。そのため、インフィールド区間で力強いパフォーマンスをし、スタート/フィニッシュのストレートの最後を全開で通過できるように、ダウンフォースとドラッグの良いバランスを見つけなければならない。私たちはブラジルで常に速いので、非常に高い競争力を出せるはずだ。空力効率については、インテルラゴスは、私たちが行った風洞実験の基本構成に近いため、私たちのクルマは、このタイプのトラックにとても合っている。ここ2戦で表彰台を獲得して臨むブラジルGPには非常に期待しており、私たちは強いと信じている」