波乱の全日本F3第5,6戦は トヨタ勢が連勝!
富士スピードウェイでのハイスピードバトルを制し、
マニュファクチャラーズポイントも同点首位へ
- 富士スピードウェイ/15(第5戦)/18(第6戦:赤旗中断により短縮)周
- 予選:5月2日(土)曇時々雨/ウェット
- 第5戦決勝:5月2日(土)曇時々雨/ウェット
- 第6戦決勝:5月3日(日)雨のち曇り/ドライ
波乱の第6戦を制したP.モンティンのトムスF301
全日本F3選手権第5戦、第6戦が全日本GT選手権第2戦「カッチャオ富士GTレース」に併催して開催された。ゴールデンウィークの中日、5月2日(水)に第5戦、第6戦の公式予選と第5戦の決勝レースが、3日(木)には第6戦の決勝レースが行われた。
あいにく2日は曇りで気温13度と3月下旬並みの冷え込み。17台が出走して午前11時から15分間で行われた第5戦の公式予選ではJ.デュフォア(インギング/トヨタ・トムス3S-GE)、P.モンティン(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)と、B.トレルイエ(無限MF204B)の外人勢3人がトップタイムを奪い合う激しいタイムアタックを繰り広げ、B..トレルイエがポールポジションを獲得。J.デュフォア、P.モンティンが予選2番手、3番手で続いた。
その後、10分間のインターバルをはさんで行われた第6戦の予選も同様の展開で、今度はJ.デュフォアがトップタイムをマーク、第6戦の予選2番手、3番手にはP.モンティンとB.トレルイエが続いた。
◆第5戦決勝◆
ヴィッツ関東シリーズのコンソレーションレースに続いて午後4時過ぎから15周で行われた第5戦の決勝レースは、出走直前に小雨が降り出したため、コース状況確認のフリー走行を追加。その後のスタートとなった。しかし、雨脚は強まらず、路面はセミウエットの状況。各車セッティングを若干見直したものの、スリックタイヤで出走。
ポールポジションのB.トレルイエはスタートからトップに立ち、一時は後続を引き離すが、これをP.モンティン、J.デュフォアが猛追。富士スピードウェイならではの、スリップストリームを使った激しい首位争いが繰り広げられた。5周目にはJ.デュフォアが首位に立つものの、レース中盤になってやや雨脚が強まり、路面が滑りやすい状況になると、とりわけダウンフォースを減らすセッティングを施したJ.デュフォアは苦戦。激しく追い上げるB.トレルイエに詰められる。ファイナルラップをテール・ツー・ノーズで最終コーナーから立ちあがった2台は、ほぼ並んでフィニッシュラインを通過。僅か0.014秒差でJ.デュフォアが逃げ切りに成功。来日5戦目にして見事全日本F3選手権初優勝を果たした。
◆第6戦決勝◆
明けて3日は朝から雨模様となったが、直前のヴィッツレース決勝開始までには雨も上がり、ドライでの決勝となった。
予選3番手から好スタートを決めたB.トレルイエがトップで1コーナーに飛び込み、J.デュフォア、P.モンティンが続く。しかし、5周目に首位を行くB.トレルイエがブレーキをロックさせてコースオフ。P.モンティンが代わって首位に立った。このP.モンティンを猛追したJ.デュフォアだが、11周目にリタイヤした車両の撒いたオイルに乗ってコースオフ。同様にコースオフした車両が他に2台あり、レースは赤旗中断となった。
11周の時点ではレースは規定周回数を満たさないため、レースは2パート制で行われることに変更され、残った7台がレース中断時の順位でグリッドにつき、フォーメーションラップの後、7周で第2パートが行われた。
このスタート直後にP.モンティンをかわしてP.サンドバーグ(無限MF204B)がトップに立つが、2周目にP.モンティンが見事に抜き返しそのまま逃げ切って優勝。第2戦鈴鹿に続く今季2勝目を挙げた。一方、密山祥吾(イエローハット/トヨタ・トムス3S-GE)と田崎紀彦(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)は激しい3位争いを繰り広げ、6周目には田崎紀彦が前に出るが、ファイナルラップで密山祥吾にパスされ、結局、密山祥吾が3位表彰台に上がった。
完走は僅か6台というサバイバルレースとなった第6戦を制したトヨタ・トムスエンジンはこの第3ラウンドを連勝で終え、マニュファクチャラーズポイントでトヨタはホンダと同ポイントの首位に浮上した。
INGINGチームのJ.デュフォアのコメント:
走行中に天気が変わり、ダウンフォースを減らしていたので大変だった。ファイナルラップの最終コーナーは、なんとか逃げ切れると思ったが、ギリギリだった。今回はGT選手権のスープラ(39号車)にも乗るので忙しいが、満足のいく結果で幸先を飾れた。明日はポールスタートなので連勝を目指す。
トムスチームのP.モンティンのコメント:
大変なレースだった。P.サンドバーグにパスされた時は、自分の方がペースが速いことを知っていたのであせらず、抜き返すことが出来た。激しい生き残りレースで勝てたことは、本当に嬉しい。
チームイエローハットwithエイムスポーツの密山祥吾のコメント:
P.サンドバーグをパス出来るつもりだったが...。
外人勢の一角に食い込んで表彰台に上がることが出来たのは嬉しいが、次戦からはより上位を狙っていきたい。
トムスチームの田崎紀彦のコメント:
密山さんを6周目ではなく、ファイナルラップでパスすべきだった。
作戦ミスですね。でも4位入賞という結果を得ることが出来て、少しづつ自信がついてきました。
リザルト
第5戦 | ||||||||
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順位 | No. | ドライバー | エンジン | チーム | タイム | 周回 | 予選 | |
1 | 3 | J.デュフォア(フランス) | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | INGING | 22'34.835 | 15 | 2 | |
2 | 1 | B.トレルイエ(フランス) | ホンダ(無限MF204B) | 無限×童夢プロジェクト | 0.014 | 15 | 1 | |
3 | 0 | P.モンティン(イタリア) | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TOM'S | 3.776 | 15 | 3 | |
4 | 17 | P.サンドバーグ(スウェーデン) | ホンダ(無限MF204B) | LIAN RACING | 17.659 | 15 | 6 | |
5 | 12 | 井出 有治 | ニッサン(ニッサンSR20VE) | Three Bond | 18.307 | 15 | 4 | |
6 | 19 | 澤 圭太 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | DTM | 18.593 | 15 | 7 | |
7 | 18 | 密山 祥吾 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | チームイエローハット with エイムスポーツ | 18.595 | 15 | 10 | |
8 | 8 | 田崎 紀彦 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TOM'S | 19.241 | 15 | 11 | |
9 | 33 | 小暮 卓史 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | NOW MOTOR SPORTS | 23.732 | 15 | 12 | |
10 | 7 | 山本 左近 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TOM'S | 30.207 | 15 | 5 | |
第6戦 | ||||||||
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順位 | No. | ドライバー | エンジン | チーム | タイム | 周回 | 予選 | |
1 | 0 | P.モンティン(イタリア) | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TOM'S | 26'48.961 | 18 | 2 | |
2 | 17 | P.サンドバーグ(スウェーデン) | ホンダ(無限MF204B) | LIAN RACING | 18.614 | 18 | 4 | |
3 | 18 | 密山 祥吾 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | チームイエローハット with エイムスポーツ | 34.135 | 18 | 9 | |
4 | 8 | 田崎 紀彦 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TOM'S | 40.979 | 18 | 10 | |
5 | 19 | 澤 圭太 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | DTM | 1'00.131 | 18 | 13 | |
6 | 6 | 小川 貴裕 | トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE) | TEAM 5JIGEN | 1'06.238 | 18 | 16 | |
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