第9戦/第10戦とも2位入賞を果たした
トムスチームのP.モンティン
全日本F3選手権の第9戦/第10戦が、スーパー耐久シリーズ第4戦の「もてぎスーパー耐久500」と併催して栃木県のツインリンクもてぎのロードコースで開催された。6月9日(土)にはF3第9戦/第10戦の公式予選と第9戦の決勝レース(14周)、6月10日(日)には第10戦の決勝レース(20周)がそれぞれ行われた。
全10ラウンド、19戦で行われる今年の全日本F3選手権も折り返し点を迎え、ここまで、B.トレルイエ(無限MF204B)が安定した強さを見せ、これをP.モンティン(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)とJ.デュフォア(INGING/トヨタ・トムス3S-GE)の2人が追う、事実上外国人3人による激しい首位争いが続いている。また、この首位争いに成長著しい若手日本人ドライバー達がどれだけ食い下がることが出来るかが焦点となっている。
9日(土)、晴れのち曇りの天候の中、午前9時25分から行われた公式予選では、テスト、公開練習を通じて好調なB.トレルイエが第9戦/第10戦ともポールポジションを獲得。これにP.モンティン、J.デュフォアが続き、2戦とも外人勢が予選3番手までを独占した。しかし、第10戦では山本左近(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)が日本人最上位の4番手、同チームの田崎紀彦(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)が5番手と成長ぶりをアピールした。
◆第9戦決勝◆
土曜日の午後に行われた第9戦の決勝レースは、B.トレルイエが好スタートを切り、予選順位通りP.モンティン、J.デュフォアがこれを追う展開。セッティングが合わなかったか右コーナーで強いオーバーステアに苦しむB.トレルイエをP.モンティンは、ファステストラップを記録しながらの猛追。レース終盤には、テール・ツー・ノーズで観客を沸かせるデッド・ヒートを展開するが、抜きどころの少ないもてぎのコースの特徴もあって首位逆転には至らず、惜しくも0.545秒差の2位でフィニッシュ。J.デュフォアが3位で続いた。
◆第10戦決勝◆
日曜日は曇天ながらやや蒸し暑い中で、昼前に第10戦の決勝がスタート。再びP.モンティンが首位を行くB.トレルイエを追う展開となった。この日は直前に行われたサポートレースなどの影響もあってコースコンディションが悪く、序盤にコースアウト車両が続出したが、その排除のため4周目から2周に渡ってセーフティカーが導入された。
レース再開時をチャンスにすべくB.トレルイエの背後から首位奪取を狙うP.モンティンであったが、コースアウト車両の影響もあってコーナーはより滑りやすく、この難しいコンディション下で18周目に再びファステストラップを叩き出して追撃するものの、パスはかなわず、0.809秒差の2位でフィニッシュ。
一方、4番手スタートの山本左近はJ.デュフォアの後方で、ポジションを守り切って4位でフィニッシュ。田崎紀彦はクラッチトラブルに見舞われ2周で戦列を去った。F3選手権の次戦は、鈴鹿東コースに舞台を移す。
トムスチームのP.モンティンのコメント:
セットアップは一応満足のいく手応えが得られたが、2戦とも、ライバルに今一歩及ばない結果となってしまった。しかしポイントではまだ逆転の望みがあり、残りのレースを全力で頑張る。
INGINGチームのJ.デュフォアのコメント
連続3位に終わり、残念。今回もてぎのコースはコンディションが変わりやすく苦労した。山本、田崎らも経験を積んで速くなってきており、F3の先輩として自分も優勝を狙って、さらにプッシュしたい。
トムスチームの山本左近のコメント
同じトムスチームのP.モンティンのデータや走り方からは学ぶことも多い。やっとこのポジションまで来たが、この先が難関。しかし、絶対やってみせる。また、次戦は得意とする鈴鹿なので、楽しみだ。