第14戦は3位、第15戦で4位入賞を果たした
トムスチームの山本左近
全日本F3選手権の第8大会となる「ハイランドF3チャンピオンシップレース」が8月25日~26日の両日、宮城県の仙台ハイランドレースウェイで開催された。
25日には、第14戦と第15戦の公式予選と第14戦の決勝レース(17周)、26日には第15戦の決勝レース(24周)が行われた。仙台市西部の山間部に位置するサーキットは地形に沿って作られたアップダウンの激しいテクニカルコース。路面は砂埃も多く滑りやすく、24日(金)の公式練習走行から各選手はセッティングに苦しんだ。
25日午前中に行われた第14戦の公式予選ではP.モンティン(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)が早々に2番手タイムを記録するが、その後シケインでスピンを喫し、惜しくもポールポジション獲得には至らなかった。
続く第15戦の予選では、変更したセッティングが思わしくなく、5番手にとどまった。また、J.デュフォア(INGING/トヨタ・トムス3S-GE)は第14戦予選3番手、第15戦予選2番手。ポールポジションは2戦共にB.トレルイエ(無限MF204B)であった。
◆第14戦決勝◆
25日(土)晴れて気温も27度まで上昇する中、ほぼ定刻の午後1時58分に第14戦の決勝を開始。P.モンティン、B.トレルイエは共に好スタート。2台は後続を引き離しながら周回を重ねるが、決勝セッティングが上手く仕上がったB.トレルイエのペースがやや速く、P.モンティンの逆転には至らない。終盤B.トレルイエのミスを突いて急迫したP.モンティンだったが、結局2位でチェッカーを受けた。
一方、予選6番手からスタートの山本左近(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)は見事なスタートを決め、混乱の序盤戦で3位争いにまで躍進に成功。これを追うJ.デュフォアとの激しい3位争いが観客を沸かせたが、見事ポジションを守りきり、今季3度目の3位表彰台を獲得した。
◆第15戦決勝◆
26日(日)サーキット周辺は早朝から深い霧に包まれたが、人気のネッツカップ・ヴィッツ東北シリーズ第5戦、アルテッツアシリーズ第6戦とサポートレースも予定通り行われ、すっかり霧の晴れた午後2時28分から第15戦の決勝が行われた。
予選2番手のJ.デュフォアはスタートを失敗し、B.トレルイエ、P.サンドバーグ(無限MF204B)に続く3位で序盤戦を開始。これにP.モンティンが続く展開となった。
独走体制で逃げるB.トレルイエだったが、13周目には、スピン車両の処置のためセーフティカーが導入され、その差は縮まり、各車一団となり仕切り直し状態に。14周目に再開されたレースは、再びB.トレルイエが逃げる展開となったが、P.モンティンは予選7番手から浮上した山本左近に迫られてシケインで痛恨のブレーキングミス。これにより車体のバランスを失ったP.モンティンは序々に後退。代わって山本左近が4位に躍進を果たした。
しかし、首位争いのポジションは入れ替わることなく、B.トレルイエ、P.サンドバーグ、J.デュフォアの順でチェッカーフラッグを受けてレースは終了。山本左近は4位でフィニッシュ。第14戦3位に続いて着実な成長ぶりをアピールした。
優勝したB.トレルイエは全19戦中の70%、13戦有効のポイント制を採用するF3選手権規定により、ドライバーズチャンピオンとマニュファクチャラーズチャンピオンを確定した。
トムスチームのP.モンティンのコメント:
第15戦は第2コーナーでシフトミスをして山本選手に迫られ、次のシケインの進入で突っ込みすぎてしまった。チャンピオンは決まってしまったけれど、残り4つのレースでも優勝を狙い続けます。
トムスチームの山本左近のコメント:
P.モンティン、B.トレルイエという優れたドライバーに続く決勝グリッドから
第14戦は予選6番手スタートからの3位、第15戦は予選7番手からの4位という結果で、順位自体はもっと上位を狙いたかったが、内容的には頑張れたと思います。今年は、このF3選手権でP.モンティンやJ.デュフォアと一緒に戦うことが出来、勉強になっています。また、自分のレベルも上がっていることを実感しています。