2002年3月25日(月)配信

全日本F3第3/4戦鈴鹿でトムスのルーキー勢が敢闘
モンティンはスタートに失敗、惜しくも優勝を逃すが
4/2位でポイント首位は堅持


第2戦に続き、第4戦でも3位表彰台を獲得した トムスチームの片岡龍也
予選  全日本F3選手権の第3戦・第4戦(第2大会)「全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦」が3月23日〜24日の両日、三重県の鈴鹿サーキット(一周5.821km)で開催された。同大会には、Aクラス13台が出場(Bクラスは今回も不成立)。このうちトヨタ・トムスエンジン搭載車は8台を占めた。
 23日は、曇天ながら時おり晴れ間がのぞくものの、強風の中、小雨もぱらつくという春らしい不順な天候。気温も両日とも10〜11度と肌寒い中でのレースとなった。
 3月23日(土)、人気のワンメイクレースシリーズ、ネッツカップ・ヴィッツ関西シリーズ第1戦の予選に続いて9時15分から行われた第3戦、第4戦の公式予選は、1回15分という短いセッションながら緊迫したアタック合戦となり、第3戦はP.モンティン(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)がコースレコードとなる1分59秒055でポールポジションを獲得。
 続く第4戦では、さらにタイムを短縮。P.モンティンは1分58秒508を記録してトップに立つが、終盤小暮卓史(無限MF204B)に逆転されて2番手グリッドにとどまった。前戦第2戦でルーキーながら3位表彰台を獲得した片岡龍也(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)も1分58秒台を記録する快走を見せ、4番手、2列目グリッドからのスタートとなった。

第3戦決勝 予選に続き、23日午後1時33分にスタートを切った第3戦の決勝レース(12周)では、ポールポジションからのスタートとなったP.モンティンがまさかのエンジンストール。これでオープニングラップは9位まで順位を下げる。
 小暮卓史、佐藤晋也(無限MF204B)が1、2位で逃げる一方、レースは横溝直輝(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)などフォーミュラ・トヨタから今年ステップアップしたトムスのF3ルーキー達による激しい3位争いが繰り広げられた。中でも予選でコースアウト、スタートは8番手と出遅れた平中克幸(トムス/トヨタ・トムス3S-GE)が素晴らしい走りを見せ3周目には3位に浮上。
 一方、P.モンティンは、あきらめずに激しい追い上げを見せて6周目には4位まで浮上。終盤戦には、平中克幸を追い詰めるが届かず、F3ルーキーの平中克幸が逃げ切りを果たして初表彰台を獲得した。

第4戦決勝
 24日も、やはり曇り時々晴れの天候のもと、ヴィッツ関西シリーズの決勝に続いて行われた第4戦の決勝レースでは、P.モンティンがホイールスピンで出遅れ、小暮卓史、片岡龍也に先行され、3位から周回を開始。
 1周目のシケインで片岡龍也をパスしたP.モンティンだったが、その際、進入時にフロントタイヤをロック、これでペースが伸び悩んだため首位で逃げる小暮卓史を追い詰めるまでには至らなかった。
 一方、片岡龍也は8周目に平中克幸、13周目には佐藤晋也(無限MF204B)の先行を許すが、この2台は16周目のシケインで接触。片岡龍也が3位でチェッカーを受けた。単独2位走行を続けたP.モンティンは2位のままゴール。ポイント首位の座をキープした。

トムスチームのP.モンティンのコメント:
 第3戦はエンジンストール、第4戦はホイールスピンでスタートをミス。悔しい結果だが、2位に入ってポイントが稼げたのは不幸中の幸いだ。次戦の富士では必勝を期してアタックする。

トムスチームの平中克幸のコメント:
 合同テストからマシンの調子が良かったのだが、予選では頑張りすぎてコースアウトしてしまった。とはいえ、決勝ではその好調を活かし、8番手から追い上げて表彰台に上がれたのは嬉しい。

トムスチームの片岡龍也のコメント:
 スタートはうまくいったが、ペースが苦しく、平中選手らを先行させざるを得なかった。しかし、結果として3位に入れたことは今日の内容からすればよかった。これからはもう一つ上を目指す。

リザルト

第3戦
順位No.ドライバーエンジンチームタイム/差周回予選
11小暮 卓史ホンダ(無限MF204B)無限×童夢プロジェクト24'07.047122
264佐藤 晋也ホンダ(無限MF204B)NAKAJIMA HONDA0.78123
337平中 克幸トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S18.804128
47P.モンティン (イタリア)トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S19.182121
536片岡 龍也トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S23.311127
68横溝 直輝トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S25.991125
733吉本 大樹トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)ナウモータースポーツ37.061129
82長屋 宏和ホンダ(無限MF204B)TODA RACING43.7831211
918中村 裕史トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)イエローハットwithエイムスポーツ46.3011212
1012富澤 勝ニッサン(ニッサンSR20VE)Three Bond46.425126
第4戦
順位No.ドライバーエンジンチームタイム/差周回予選
11小暮 卓史ホンダ(無限MF204B)無限×童夢プロジェクト34'18.384171
27P.モンティン (イタリア)トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S7.792172
336片岡 龍也トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S22.066174
48横溝 直輝トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S27.54175
533吉本 大樹トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)ナウモータースポーツ29.404178
63M.ザンガレリ (フランス)トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)INGING43.175177
75西村 秀樹トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TEAM 5ZIGEN45.0531713
818中村 裕史トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)イエローハットwithエイムスポーツ52.921712
964佐藤 晋也ホンダ(無限MF204B)NAKAJIMA HONDA1Lap163
1037平中 克幸トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)TOM'S2Laps1510
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1P.モンティントヨタ・トムス65
2小暮 卓史無限54
3M.ザンガレリトヨタ・トムス36
4片岡 龍也トヨタ・トムス32
5平中 克幸トヨタ・トムス29
7吉本 大樹トヨタ・トムス21
8横溝 直輝トヨタ・トムス18
10西村 秀樹トヨタ・トムス10
12中村 裕史トヨタ・トムス5
マニュファクチャラーポイント
順位メーカー(エンジン名)ポイント
1トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)67
2ホンダ(無限MF204B)56
3ニッサン(ニッサンSR20VE)13