2005年10月23日(日)配信

全日本F3最終大会 J.P.デ・オリベイラが2戦連続2位入賞
中嶋一貴が第19戦3位入賞でランキング2位を確定
トムスがランキング1-2位完全制覇


第19戦で3位表彰台を獲得し、F3参戦2年目で
日本人最高位のランキング2位を確定した中嶋一貴
 2005年全日本F3選手権最終大会となる第10大会(第19戦、第20戦)が10月22日(土)、23日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。今大会には、シリーズエントリーの14台に2台加えた16台が出場、トヨタ・トムス3S‐GE型エンジン搭載車はこのうち10台を占めた。
 全10大会20戦で開催されてきた今シーズンの全日本F3選手権もいよいよ最終戦。すでに前戦でドライバーズチャンピオンはJ.P.デ・オリベイラ(トムス/トヨタ・トムス3S‐GE)に確定。チームタイトルもトヨタ・チーム・トムスに確定しており、今大会は2年目のF3で今シーズン5勝を挙げるなど進捗著しい中嶋一貴(トムス/トヨタ・トムス3S‐GE)のランキング2位獲得に注目が集まった。
 21日(金)に行われた公式練習では、J.P.デ・オリベイラがトップタイム、中嶋一貴が3番手を記録し、最終大会へ臨んだ。

予選
 22日(土)は早朝に小雨がぱらついたが、午前9時35分からの公式予選は曇天下のドライコンディションで開始された。気温は17度と前日よりも大きく下がる肌寒さの中、まず第19戦の予選ではJ.P.デ・オリベイラ、中嶋一貴、武藤英紀(M-TEC MF204C)がめまぐるしくトップタイムを更新しながらの激しいアタック合戦を繰り広げた。
 しかし、終了直前に武藤英紀が逆転してトップに立ち、J.P.デ・オリベイラは2番手、中嶋一貴が3番手グリッドを確保した。
 その後、第20戦の予選まで10分間のインターバルの間に、再び雨が降り始め、各車ともスリックタイヤでコースイン。タイムアタックを開始したが、2~3周で全車ピットイン。
 その後も雨は上がる気配がなく、それ以上のタイム更新は不可能と判断し、全車再びコースインすることなくセッションは終了。セッション序盤に記録したタイムにより、番場琢(ナウモータースポーツ/トヨタ・トムス3S‐GE)が2番手、池田大祐(トムス/トヨタ・トムス3S‐GE)が5番手グリッドを獲得。中嶋一貴は8番手、J.P.デ・オリベイラは9番手から決勝のスタートを切ることとなった。

第19戦決勝
 第19戦決勝(14周)はウエット宣言によりコース状況確認のフリー走行10分間を追加して午後2時35分にスタート。フリー走行開始時には雨は殆ど上がっており、全車浅溝のレインタイヤを装着。
 最前列2番手グリッドからスタートのJ.P.デ・オリベイラは鋭いダッシュを見せ、1コーナー進入で先行する武藤英紀に並びかけるが逆転には至らず。中嶋一貴も3位で周回を開始した。
 J.P.デ・オリベイラは序盤から激しいアタックを見せ、武藤英紀の背後に詰め寄るが首位奪取はならず、2位でチェッカーを受けた。また、中嶋一貴も3位を守りきり表彰台を獲得。
 この結果、中嶋一貴は最終戦を待たずにランキング2位を確定。トヨタ・チーム・トムスがシリーズ1-2位を確定した。

第20戦決勝
 23日(日)は早朝小雨に見舞われたものの、天候は回復。第20戦決勝の行われる午前10時45分には、路面も乾き始めてタイヤ選択の難しい局面となった。
 1周目、難しいウェットコンディションの中、5番手スタートの池田大祐が3位、9番手スタートのJ.P.デ・オリベイラは5位に、8番手スタートの中嶋一貴は7位へとそれぞれポジションを上げた。しかし、レインタイヤを選んだ池田大祐と中嶋一貴は予想以上に早く乾き始めた路面に苦戦し、5周目にコース上のストップ車両排除のためにセーフティカーが導入されたのを機に2台はピットインし、タイヤを交換。
 追い上げに賭けた中嶋一貴であったが、不運にも前日からの電気系の不調が再発してエンジンがすぐに掛からず、スターターを破損させて無念のリタイアとなった。
 一方、ドライ用タイヤを装着するJ.P.デ・オリベイラはコンディションが好転した5周目に4位、9周目には3位とポジションをアップ。さらに11周目に2位を捉えると、ハイペースで首位のP.モンティン(ニッサンSR20VE)を猛追、終盤にはテール・トゥ・ノーズ状態で追い上げ、スタンドの観客を沸かせた。しかし、惜しくも首位逆転はならず2位でチェッカー。2戦連続で2位フィニッシュを果たした。
 また、スタートに出遅れ9位に後退したものの、渾身の走りで挽回したR.ストレイト(INGING/トヨタ・トムス3S‐GE)が最終ラップにファステストラップを記録して4位入賞を果たした。

トヨタ・チームトムス J.P.デ・オリベイラのコメント:
 連続2位を獲得して、シーズンを締め括れたことに満足している。とりわけ第20戦は予選9番手という今季最悪のグリッドからのスタートながら、最終的には首位争いを展開することが出来た。今年は念願のチャンピオンを獲得出来、エンジニアをはじめ、トムスチームの全員に感謝の気持ちでいっぱいだ。トムスチームと共に臨むマカオGPでも、優勝を狙える手応えを感じており、引き続き全力を尽くして戦いを続ける。

トヨタ・チームトムス 中嶋一貴のコメント:
 第19戦では、中盤になってなんとか良い感覚を掴みかけたが、電気系トラブルに見舞われ、厳しいレースとなってしまった。それでも表彰台を獲得出来て満足している。第20戦ではレインタイヤを選んだのが裏目に出てしまった。最終戦だけに、最後まで走り切ることが出来ず残念だが、シリーズ2位を確定出来て良かった。マカオGPは、私にとって3回目、F3では2回目の参戦となるが、この流れを断ち切って好結果を目指したい。

TDPスーパーバイザー 関谷正徳のコメント:
 一年の結果として見れば、シリーズ1-2位を獲ることが出来、良いシーズンだったと思う。中嶋君がシリーズ中盤以降、本来のパフォーマンスを見せてくれた。池田君はやや波があり、終盤戦でも光るところがあったが、2人とも悩んだ結果、かえって悪い方向に向かってしまう傾向があるようだ。F3は1年目の安岡君にはもうちょっとインパクトが欲しかったが、今後に期待したい。総じて現在の全日本F3選手権はレベルが高く、面白いレースになってきている。その意味でも世界レベルの勝負となるマカオGPでの彼らの活躍に期待したい。

リザルト

第19戦
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選エンジン
1 10 武藤英紀 M-TEC 14 28'15.025 1 ホンダ(M-TEC MF204C)
2 36 J.P.デ・オリベイラ(ブラジル) TOM'S 14 2.09 2 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
3 37 中嶋一貴 TOM'S 14 14.986 3 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
4 14 P.モンティン(イタリア) Three Bond Racing 14 21.759 4 ニッサン(ニッサンSR20VE)
5 33 番場 琢 Now Motorsports 14 26.389 8 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
6 5 加藤寛規 INGING 14 36.163 10 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
7 2 高崎保浩 戸田レーシング 14 36.897 11 ホンダ(M-TEC MF204C)
8 3 安岡秀徒 INGING 14 40.311 13 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
9 1 R.ストレイト(ブラジル) INGING 14 40.814 5 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
10 12 横溝直輝 Three Bond Racing 14 50.913 7 ニッサン(ニッサンSR20VE)
第20戦
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選エンジン
1 14 P.モンティン(イタリア) Three Bond Racing 20 40'52.769 7 ニッサン(ニッサンSR20VE)
2 36 J.P.デ・オリベイラ(ブラジル) TOM'S 20 0.358 9 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
3 10 武藤英紀 M-TEC 20 0.812 1 ホンダ(M-TEC MF204C)
4 1 R.ストレイト(ブラジル) INGING 20 5.618 6 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
5 16 塚越広大 M-TEC 20 8.754 4 ホンダ(M-TEC MF204C)
6 5 加藤寛規 INGING 20 23.4 14 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
7 38 池田大祐 TOM'S 20 24.251 5 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
8 62 嵯峨宏紀 AUTOSPORT with Le Beausset 20 48.721 11 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
9 50 磯崎元彦 ZAP SPEED 20 1'08.283 12 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
10 11 河内浩成 戸田レーシング 20 1'24.964 16 ホンダ(M-TEC MF204C)
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1 J.P.デ・オリベイラ トヨタ・トムス 272
2 中嶋一貴 トヨタ・トムス 209
3 武藤英紀 M-TEC 179
6 R.ストレイト トヨタ・トムス 138
7 池田大祐 トヨタ・トムス 126
8 J.リード トヨタ・トムス 94
9 番場 琢 トヨタ・トムス 65
10 安岡秀徒 トヨタ・トムス 35