2007年10月21日(日)配信

TDPドライバー大嶋和也がシリーズチャンピオン獲得!
もてぎでの最終戦はTDPドライバーが表彰台を独占

2007年の全日本F3シリーズチャンピオンを獲得した大嶋和也  全日本F3選手権第9大会(第19戦、第20戦)が10月20日(土)と21日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。今大会はシリーズの最終大会となり、チャンピオンが決定する。2週間前に行われたオートポリス大会での3連戦の結果、ランキング首位のR.ストレイト(INGING)を、僅差でO.ジャービス(TOM'S)、TDPドライバーの大嶋和也(TOM'S)が追い、この3台がタイトルの可能性を残して最終大会に臨んだ。
 今大会には11台がエントリーし、トヨタ・トムス3S-GEエンジン搭載車が5台、トヨタ・トムス1AZ-FEエンジン搭載車が2台出場した。

 20日(土)、午前9時35分から15分ずつ、10分のインターバルを挟んで第19戦と第20戦の予選が行われた。前夜降っていた雨は朝までには止み、予選開始時に路面は濡れていたが、好天の下、乾いて行くコンディションで予選が開始された。前日行われた練習走行からタイトルを争う3台による激しいタイム争いが繰り広げられていたが、予選でもこのバトルは続き、第19戦予選ではランキングトップのR.ストレイトがポールポジションを獲得。これにO.ジャービス、大嶋和也が続き、ランキングトップ3が予選トップ3を確保。惜しくもタイトル獲得の可能性は失ったものの、前戦2勝目を挙げ好調のTDPドライバー石浦宏明(TOM'S)が4番手で続いた。
 第20戦の予選では、ほぼ走行ラインはドライとなり、各車がタイムアップ。O.ジャービスと大嶋和也が激しいアタック合戦を繰り広げたが、最後のアタックで大嶋和也が僅か100分の1秒上回り、ポールポジションを獲得。O.ジャービスが最前列2番手、石浦宏明が3番手に入り、R.ストレイトは2列目4番手につけた。TDPドライバーのルーキー関口雄飛(NOW MOTORSPORT)が5番手でこれに続いた。

 午後1時30分に第19戦の決勝レースがスタート。路面は完全なドライで14周のレースが行われた。ポールポジションのR.ストレイトは順調なスタートを切ったが、2番手のO.ジャービスが遅れ、この隙をついて3番手グリッドの大嶋和也が2位に躍進。大嶋和也はファステストラップをマークする走りで追い上げたが僅かに及ばず、2位でフィニッシュ。R.ストレイトがポール・トゥ・ウィンで今季7勝目を挙げた。O.ジャービスは3位フィニッシュを果たしたが、この時点でタイトル争いからは脱落。タイトル争いはR.ストレイトと大嶋和也の2名に絞られ、日曜日の最終第20戦で決定されることとなった。
 21日(日)午後12時20分に20周で競われる第20戦の決勝レースがスタート。ポールポジションの大嶋和也、2番手のO.ジャービスがまずまずのスタートでポジションを守る中、その後方で3番手スタートの石浦宏明を4番手スタートのR.ストレイトがパスしようとして接触。R.ストレイトは最後尾まで後退を余儀なくされてしまった。これで楽になった大嶋和也はそのままトップでチェッカー。ポール・トゥ・ウィンで今季6勝目を挙げ、見事シリーズチャンピオンの座に輝いた。日本人ドライバーによる全日本F3チャンピオンは5年ぶりであり、また、TDPドライバーとしては初の全日本F3タイトル獲得という快挙となった。
 2位には、最後まで石浦宏明との2位争いを繰り広げ、このバトルを抑えきった関口雄飛が、自身今季最高位、そしてF3で初めての表彰台フィニッシュを飾った。石浦宏明は3位に入り、最終戦はTDPドライバーによる表彰台独占で締め括られた。

リザルト

第19戦
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1位 3 R.ストレイト INGING MOTORSPORT 14 25'11.043 1 1'47.003 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
2位 36 大嶋 和也 TOM'S(TDPドライバー) 14 0.354 3 1'47.099 トヨタ(トヨタ・トムス1AZ-FE)
3位 1 O.ジャービス TOM'S 14 0.973 2 1'47.029 トヨタ(トヨタ・トムス1AZ-FE)
4位 37 石浦 宏明 TOM'S(TDPドライバー) 14 3.127 4 1'47.230 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
5位 10 塚越 広大 Honda Team Real 14 10.199 8 1'47.983 ホンダ(M-TEC MF204C)
6位 14 安田 裕信 ThreeBond Racing 14 11.738 5 1'47.924 ニッサン(ニッサンSR20VE)
7位 33 関口 雄飛 NOW MOTORSPORT (TDPドライバー) 14 23.201 7 1'47.975 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
8位 62 嵯峨 宏紀 DENSO Team Le Beausset 14 32.609 10 1'48.629 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
9位 16 石川 資章 SHION FORMULA LTD. 14 1'15.302 11 1'53.401 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
  11 伊沢 拓也 Honda Team Real 1 13Laps 9 1'48.307 ホンダ(M-TEC MF204C)
  2 中山 友貴 Honda TODA RACING 1 13Laps 6 1'47.939 ホンダ(M-TEC MF204C)
第20戦
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1位 36 大嶋 和也 TOM'S(TDPドライバー) 20 35'53.867 1 1'45.983 トヨタ(トヨタ・トムス1AZ-FE)
2位 33 関口 雄飛 NOW MOTORSPORT (TDPドライバー) 20 9.586 5 1'46.717 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
3位 37 石浦 宏明 TOM'S(TDPドライバー) 20 10.301 3 1'46.141 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
4位 14 安田 裕信 ThreeBond Racing 20 17.715 6 1'46.941 ニッサン(ニッサンSR20VE)
5位 3 R.ストレイト INGING MOTORSPORT 20 31.785 4 1'46.509 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
6位 11 伊沢 拓也 Honda Team Real 20 38.515 10 1'47.781 ホンダ(M-TEC MF204C)
7位 2 中山 友貴 Honda TODA RACING 20 41.923 8 1'47.283 ホンダ(M-TEC MF204C)
8位 10 塚越 広大 Honda Team Real 20 42.331 7 1'47.234 ホンダ(M-TEC MF204C)
9位 16 石川 資章 SHION FORMULA LTD. 20 1'41.478 11 1'51.192 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
  62 嵯峨 宏紀 DENSO Team Le Beausset 17 3Laps 9 1'47.780 トヨタ(トヨタ・トムス3S-GE)
  1 O.ジャービス TOM'S 7 13Laps 2 1'45.993 トヨタ(トヨタ・トムス1AZ-FE)
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1位 大嶋和也 トヨタ・トムス1AZ-FE 262
2位 R.ストレイト トヨタ・トムス3S-GE 252
3位 O.ジャービス トヨタ・トムス1AZ-FE 238
4位 石浦宏明 トヨタ・トムス3S-GE 201
7位 関口雄飛 トヨタ・トムス3S-GE 101
11位 嵯峨宏紀 トヨタ・トムス3S-GE 31
12位 石川資章 トヨタ・トムス3S-GE 10
※ポイントはシリーズ全戦の80%が有効