2009年4月 5日(日)配信

全日本F3選手権開幕大会富士
TDPドライバー井口卓人が2連勝! トムス勢が2戦共に表彰台を独占


昨年に引き続き開幕2連勝を果たした井口卓人(#36)
 2009年全日本F3選手権の第1大会(第1戦、第2戦)が4月4日(土)と5日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
 今季の全日本F3は、昨年新設されたナショナルクラスが、全日本選手権として承認され、昨年の全日本クラスが今年は全日本F3選手権Cクラス、ナショナルクラスが全日本F3選手権Nクラスと名称が変更された。予選方式も変更。昨年はベストタイムとセカンドベストタイムで2戦のグリッドが決定されていたが、今季からは、2007年まで行われていた方式に戻され、10分間のインターバルを挟んで15分のセッション2回でそれぞれグリッドを決定することとなった。また、今季よりタイヤはハンコック社製を使用する。
 トヨタはCクラスの5台に1AZ-FEエンジンを供給。Nクラスは出場全車が3S-GEエンジンを使用する。

 4日(土)午前10時40分から好天の下で予選が行われた。第1戦の予選は、マーカス・エリクソン(PETRONAS TEAM TOM'S)とTDPドライバーの井口卓人(PETRONAS TEAM TOM'S)が激しくトップを争い、エリクソンが全日本F3デビュー戦でポールポジションを獲得。井口が2番手。今季F3にステップアップを果たしたもう1人のTDPドライバー国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S)は3番手につけた。
 午前11時10分からの第2戦予選では、井口が圧倒的なタイムをたたき出し、ポールポジションを獲得。エリクソン、国本が続く形となった。
 Nクラスでは、第1戦、第2戦共に関口雄飛(AIM SPORTS)がポールポジションを獲得した。

 予選に続き、午後4時に15周で競われる第1戦決勝がスタート。スタート前に小雨が降り始めたが、全車スリックタイヤのままレースを開始。やや濡れた路面という難しいコンディションでのレースとなった。
 エリクソンと井口はスタート順のままトップを争い、3位以下を引き離して行った。そのまま順位でレースが終わるかと思われたが、ファイナルラップの最終コーナーで井口がインを付き、2台はほぼ同時にチェッカー。0.036秒差という僅差で先にチェッカーを受けた井口が逆転勝利を挙げた。井口は昨年の開幕戦に続き、2年連続で開幕戦を制することとなった。
 3位には、後半トップ2と同等のペースで走行を続けた国本が入り、トムスチームの3人が表彰台を独占した。
 Nクラスでは関口がポール・トゥ・ウィンを果たした。


第1戦、第2戦ともにトムス勢が表彰台を独占した
 5日(日)午後12時45分から第2戦決勝レース(21周)がスタート。
 3番手グリッドの国本が好スタートを切り2位に浮上。一方でエリクソンは後続車両と接触し、最後尾まで後退。
 1-2体制で他車を引き離して行った井口と国本だったが、中盤以降は井口が抜け出し独走。開幕2連勝を飾った。国本は2位。3位には、最後尾からファステストラップをマークする走りで怒濤の追い上げを見せたエリクソンが入り、第2戦もトムス勢による表彰台独占となった。
 Nクラスでは第1戦に引き続き、関口がポールポジションから2連勝を果たした。

リザルト

第1戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 C-1 井口卓人 PETRONAS TEAM TOM'S 15 26'08.401 2 1'34"118 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
2 1 C-2 M.エリクソン PETRONAS TEAM TOM'S 15 0.036 1 1'34"019 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
3 37 C-3 国本雄資 PETRONAS TEAM TOM'S 15 4.747 3 1'34"239 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
4 2 C-4 K.コッツォリーノ TODA RACING 15 6.861 4 1'34"554 MUGEN HONDA MF204C
5 62 C-5 嵯峨宏紀 DENSO Team Le Beausset 15 24.674 6 1'35"272 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
6 33 C-6 岩崎祐貴 NOW MOTOR SPORT 15 26.894 7 1'35"868 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
7 12 C-7 安田裕信 ThreeBond Racing 15 27.731 5 1'34"698 THREEBOND NISSAN SR20VE
8 18 N-1 関口雄飛 AIM SPORTS 15 30.353 8 1'36"137 TOM'S TOYOTA 3S-GE
9 8 N-2 小林崇志 HFDP RACING 15 35.963 10 1'36"977 TOM'S TOYOTA 3S-GE
10 22 N-3 千代勝正 TEAM NOVA 15 36.262 13 1'37"259 TOM'S TOYOTA 3S-GE
11 23 N-4 佐藤公哉 TEAM NOVA 15 37.176 12 1'37"113 TOM'S TOYOTA 3S-GE
12 7 N-5 山本尚貴 HFDP RACING 15 44.425 9 1'36"343 TOM'S TOYOTA 3S-GE
13 19 N-6 黒田吉隆 ACHIVEMENT by KCMG 15 55.635 15 1'37"956 TOM'S TOYOTA 3S-GE
14 20 N-7 A.インペラトーリ ACHIVEMENT by KCMG 15 58.578 11 1'37"087 TOM'S TOYOTA 3S-GE
15 77 N-8 野呂立 シーエムエス モータースポーツ プロジェクト 15 1'49.736 16 1'39"185 TOM'S TOYOTA 3S-GE
16 5 N-9 久保田克昭 (株)ハナシマレーシング 14 1Lap 14 1'37"515 TOM'S TOYOTA 3S-GE
第2戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 C-1 井口卓人 PETRONAS TEAM TOM'S 21 33'25.198 1 1'33"451 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
2 37 C-2 国本雄資 PETRONAS TEAM TOM'S 21 3.287 3 1'34"007 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
3 1 C-3 M.エリクソン PETRONAS TEAM TOM'S 21 5.904 2 1'33"880 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
4 2 C-4 K.コッツォリーノ TODA RACING 21 30.234 4 1'34"430 MUGEN HONDA MF204C
5 62 C-5 嵯峨宏紀 DENSO Team Le Beausset 21 31.061 6 1'34"829 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
6 33 C-6 岩崎祐貴 NOW MOTOR SPORT 21 37.84 7 1'34"856 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
7 18 N-1 関口雄飛 AIM SPORTS 21 46.406 8 1'35"951 TOM'S TOYOTA 3S-GE
8 7 N-2 山本尚貴 HFDP RACING 21 47.361 9 1'36"147 TOM'S TOYOTA 3S-GE
9 23 N-3 佐藤公哉 TEAM NOVA 21 58.655 12 1'36"792 TOM'S TOYOTA 3S-GE
10 20 N-4 A.インペラトーリ ACHIVEMENT by KCMG 21 1'04.529 11 1'36"647 TOM'S TOYOTA 3S-GE
11 8 N-5 小林崇志 HFDP RACING 21 1'05.556 10 1'36"172 TOM'S TOYOTA 3S-GE
12 22 N-6 千代勝正 TEAM NOVA 21 1'17.769 13 1'36"869 TOM'S TOYOTA 3S-GE
13 19 N-7 黒田吉隆 ACHIVEMENT by KCMG 21 1'20.740 15 1'37"513 TOM'S TOYOTA 3S-GE
14 5 N-8 久保田克昭 (株)ハナシマレーシング 21 1'33.035 14 1'37"497 TOM'S TOYOTA 3S-GE
15 77 N-9 野呂立 シーエムエス モータースポーツ プロジェクト 20 1Lap 16 1'39"007 TOM'S TOYOTA 3S-GE
16 12 C-7 安田裕信 ThreeBond Racing 20 1Lap 5 1'34"471 THREEBOND NISSAN SR20VE
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1 井口卓人 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE 21
2 M.エリクソン TOM'S TOYOTA 1AZ-FE 15
3 国本雄資 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE 12
5 嵯峨宏紀 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE 4
6 岩崎祐貴 TOM'S TOYOTA 1AZ-FE 2