2010年8月 8日(日)配信

TDPドライバーの国本雄資が第5大会も完全制覇し、開幕10連勝の新記録達成!


第9戦、第10戦共に国本雄資(中央)がポール・トゥ・ウィン。
今季初F3の山内英輝(右)が2戦連続3位表彰台を獲得した
 全日本F3選手権の第5大会(第9戦、第10戦)が8月7日(土)と8日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。
 今季の同シリーズには、CクラスにTOM'S TOYOTA 1AZ-FEエンジン搭載車両が4台出場、Nクラスは参戦車両9台全てがTOM'S TOYOTA 3S-GEエンジンを使用している。
 今シーズンの全日本F3は、TDPドライバーの国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S)が圧倒的な強さを見せており、これまでのシリーズ記録に並ぶ開幕から無傷の8連勝を飾っている。国本が新記録となる9連勝目を挙げるか、誰が国本を止めるかに注目の集まる大会となった。

 7日(土)午前11時35分から15分ずつ、10分間のインターバルを挟んで第9戦、第10戦の予選が行われた。決勝での勝利だけでなく、第2戦以外はポールポジションを獲得してきている国本は、ここでも強さを示し、両戦共に貫禄のトップタイム。8戦連続でのポールポジション獲得となった。今大会は、2008年のNクラス初代チャンピオンである山内英輝(ハナシマレーシング)が5号車をドライブすることとなり、今シーズン初のF3、そして初めてのCクラス車両ドライブながら好走を見せ、2戦共に3番手グリッドを獲得。ラファエル・スズキ(PETRONAS TEAM TOM'S)が4番手、嵯峨宏紀(DENSO Team Le Beausset)が5番手につけ、Cクラスは第9戦、第10戦共に全く同じグリッド順となった。
 Nクラスでは、前大会富士で初勝利を挙げたTDPドライバーの蒲生尚弥(TOM'S SPIRIT)が第9戦で、3戦連続となるポールポジション。第10戦は小林崇志(HFDP RACING)がトップタイムをマークし、蒲生は2番手となった。

 まだ暑さの残る午後4時20分、好天の下で第9戦決勝レース(14周)がスタート。ポールポジションの国本はスタートを決め、トップをキープ。いつも通りの独走かと思われたが、前半は2位の関口雄飛(ThreeBond Racing)が国本に食らいつき、プレッシャーをかける展開となった。  しかし、首位を行く国本は落ち着いてこれを防ぎ、中盤以降は関口を少しずつ引き離していった。最終的には、1.7秒差で国本がトップチェッカー。これまでのシリーズ記録(8連勝)を更新する、9連勝の新記録を達成した。
 3位にはトップ2台の争いに続いた山内。Cクラス初レースで表彰台を獲得した。嵯峨が4位、スタート直後にコースオフを喫したスズキは6位フィニッシュとなった。
 Nクラスでは、ポールポジションの蒲生がスタートから着実にトップを守り、2位以下との差をキープしたままトップでフィニッシュ。2戦連続のポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を飾った。

 8日(日)午前10時40分から第10戦決勝レース(20周)が開始。ポールポジションの国本はこのレースでも危なげなくスタートを決めると、2番手グリッドの関口がスタートをミスしたこともあり、今度は序盤から独走態勢に入った。
 一方、3番手スタートの山内は、前を行く関口を猛プッシュ。しかし、追い抜きの難しいもてぎで、パスするまでには至らず。
 後続との差を広げていった国本は、7.7秒もの大差をつけてトップフィニッシュを果たし、今季負け無しの10勝目。自らの連勝記録を更に伸ばした。山内は2戦連続の3位。スズキが4位。スピンを喫した嵯峨は6位に終わった。
 Nクラスでは、2番手グリッドの蒲生が好スタートを切るが、首位の小林と並びながらのバトルでダートへはみ出し、3位へ後退。しかし、パスしていった車両がジャンプスタートの裁定でペナルティを受けたため、これで2位に上がった蒲生は、 12周目の1コーナーでポールポジションから首位を逃げる小林をパス。その後はハイペースで後続を引き離し、2位に17秒もの大差をつけて3連勝を飾った。

リザルト

第9戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
11C-1国本雄資PETRONAS TEAM TOM'S1425'20.67011'46.996TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
212C-2関口雄飛ThreeBond Racing141.77121'47.194THREEBOND NISSAN SR20VE
35C-3山内英輝ハナシマレーシング143.28631'47.345TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
462C-4嵯峨宏紀DENSO Team Le Beausset149.06151'47.712TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
52C-5アレキサンドレ  インペラトーリTODA RACING1410.94961'47.909MUGEN HONDA MF204C
636C-6ラファエル・ スズキPETRONAS TEAM TOM'S1411.71541'47.551TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
737N-1蒲生尚弥TOM'S SPIRIT1424.93771'48.728TOM'S TOYOTA 3S-GE
88N-2小林崇志HFDP RACING1426.81481'49.077TOM'S TOYOTA 3S-GE
922N-3佐々木大樹TEAM NOVA1432.81291'49.470TOM'S TOYOTA 3S-GE
1023N-4佐藤公哉TEAM NOVA1435.582121'49.658TOM'S TOYOTA 3S-GE
117N-5三浦和樹HFDP RACING1435.838111'49.625TOM'S TOYOTA 3S-GE
1263N-6千代勝正DENSO Team Le Beausset1438.565101'49.509TOM'S TOYOTA 3S-GE
1320N-7ギャリー  トンプソンACHIEVEMENT by KCMG1446.283131'49.726TOM'S TOYOTA 3S-GE
1419N-8黒田吉隆ACHIEVEMENT by KCMG1446.654141'50.476TOM'S TOYOTA 3S-GE
1577N-9小泉洋史シーエムエス モーター スポーツ プロジェクト1459.681151'51.155TOM'S TOYOTA 3S-GE
第10戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
11C-1国本雄資PETRONAS TEAM TOM'S2036'24.13111'47.198TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
212C-2関口雄飛ThreeBond Racing207.70621'47.606THREEBOND NISSAN SR20VE
35C-3山内英輝ハナシマレーシング208.72331'47.684TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
436C-4ラファエル・ スズキPETRONAS TEAM TOM'S2017.93841'47.767TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
52C-5アレキサンドレ  インペラトーリTODA RACING2018.83161'48.267MUGEN HONDA MF204C
662C-6嵯峨宏紀DENSO Team Le Beausset2033.73351'47.911TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
737N-1蒲生尚弥TOM'S SPIRIT2037.45581'49.076TOM'S TOYOTA 3S-GE
820N-2ギャリー  トンプソンACHIEVEMENT by KCMG2054.897121'49.594TOM'S TOYOTA 3S-GE
963N-3千代勝正DENSO Team Le Beausset2055.304131'49.628TOM'S TOYOTA 3S-GE
1022N-4佐々木大樹TEAM NOVA2056.891111'49.555TOM'S TOYOTA 3S-GE
118N-5小林崇志HFDP RACING2059.17771'49.004TOM'S TOYOTA 3S-GE
1219N-6黒田吉隆ACHIEVEMENT by KCMG201'00.151141'50.293TOM'S TOYOTA 3S-GE
1323N-7佐藤公哉TEAM NOVA201'01.60391'49.200TOM'S TOYOTA 3S-GE
147N-8三浦和樹HFDP RACING201'16.829101'49.232TOM'S TOYOTA 3S-GE
77N小泉洋史シーエムエス モーター スポーツ プロジェクト164Laps151'51.065TOM'S TOYOTA 3S-GE
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1国本雄資TOM'S TOYOTA 1AZ-FE118
2関口雄飛THREEBOND NISSAN SR20VE54
3ラファエル・スズキTOM'S TOYOTA 1AZ-FE41
5嵯峨宏紀TOM'S TOYOTA 1AZ-FE32
6山内英輝TOM'S TOYOTA 1AZ-FE10
7吉田広樹TOM'S TOYOTA 1AZ-FE5
8久保田克昭TOM'S TOYOTA 1AZ-FE4