2010年9月 5日(日)配信

TDPドライバー 国本雄資が5戦を残してシリーズチャンピオン確定!
第11戦で初勝利を挙げたラファエル・スズキが第12戦も制す


第11戦で2位に入り、5戦を残して2010年の
全日本F3チャンピオンを決めた国本雄資(#1:左前)
 全日本F3選手権の第6大会(第11戦、第12戦)が9月4日(土)と5日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。
 今季の全日本F3選手権は、開幕からこれまでの10戦全戦をTDPドライバーの国本雄資(PETRONAS TEAM TOM'S)が制しており、第11戦で国本が2位以上に入れば年間タイトルが決定する。また、連勝記録もどこまで続くか、誰が止めるのかに注目が集まった。
 今大会には、CクラスにTOM'S TOYOTA 1AZ-FEエンジン搭載車両が4台出場、Nクラスは出場車両8台全てがTOM'S TOYOTA 3S-GEエンジンを使用している。

 4日(土)好天の下、午前10時5分から10分間のインターバルを挟んで15分ずつ、第11戦と第12戦の予選が行われた。
 第11戦の予選では、全戦もてぎでCクラスデビューを果たし、2戦連続表彰台に上っている山内英輝(ハナシマ
レーシング)が自身初となるポールポジションを獲得。山内とトップタイムを争ったラファエル・スズキ(PETRONAS TEAM TOM'S)が2番手。連続勝利及びタイトル決定に注目が集まる国本はタイムが伸びず4番手となった。
 続いて行われた第12戦の予選では、スズキが好タイムをマークし初ポールポジション。山内が2番手、ここでも国本は僅差ながら2列目4番手に留まった。
 Nクラスでは、第11戦は小林崇志(HFDP RACING)、第12戦はTDPドライバーの蒲生尚弥(TOM'S SPIRIT)がポールポジションを獲得した。

 気温34度と、午前中よりもはるかに暑さが厳しくなった午後3時28分に第11戦の決勝レース(18周)がスタート。
 ポールポジションの山内が絶好のスタートで一気に飛び出し、スズキが2位、スタートでひとつ前に出た国本が3位へ浮上。しかし、山内はジャンプスタートの裁定を下され、ドライブスルーペナルティで最後尾へと痛恨の後退。
 これでスズキがトップに浮上。2位の国本が、3位の関口雄飛(ThreeBond Racing)からの猛追を受けバトルを展開している間にスズキは独走状態で首位を逃げ、最後は5秒近い差をつけてトップチェッカー。全日本F3での嬉しい初勝利を挙げた。これにより、国本の連勝記録は10で止まることとなった。
 しかし、国本も関口の激しいアタックを凌ぎきり、2位でフィニッシュ。この結果、5戦を残して、今シーズンのCクラスシリーズチャンピオンを確定することとなった。
 4位には嵯峨宏紀(DENSO Team Le Beausset)が入った。また、山内は最後尾から総合8位(Cクラス6位)まで追い上げてレースを終えた。
 Nクラスでは、スタート直後からポールポジションの小林と蒲生が激しく首位を争うが、1周目のダブルヘアピン入口で蒲生が小林をパス。蒲生はそのまま逃げ切り、4連勝を飾った。

 5日(日)午前10時42分に、第12戦(25周)の決勝レースがスタート。
 ポールポジションのスズキはスタートを決め、2位以下の上位グループもグリッド通りの順位で序盤戦へ。
 スズキが後続を引き離して行く一方で、2位の山内は3位関口との接近戦を展開。しかし、山内は17周目に惜しくも関口の先行を許し、3位へ後退。結局そのままの順位でチェッカーとなり、スズキがポール・トゥ・ウィンで今季2勝目を挙げた。山内は3位となり、今季4戦目の出場で3度目の表彰台を獲得。バランスに苦しんだ国本は4位でチェッカーを受け、今季初めて表彰台を逃すこととなった。
 Nクラスでは、ポールポジションの蒲生がホールショットを奪うとその後も後続との差を保ち、トップでフィニッシュ。ポール・トゥ・ウィンで5連勝を達成した。

リザルト

第11戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136C-1ラファエル・ スズキPETRONAS TEAM TOM'S1826'30.50721'26.304TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
21C-2国本雄資PETRONAS TEAM TOM'S184.81441'26.487TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
312C-3関口雄飛ThreeBond Racing185.86331'26.400THREEBOND NISSAN SR20VE
462C-4嵯峨宏紀DENSO Team Le Beausset1812.05151'26.492TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
52C-5アレキサンドレ・ インペラトーリTODA RACING1826.03891'27.634MUGEN HONDA MF204C
637N-1蒲生尚弥TOM'S SPIRIT1826.8671'27.367TOM'S TOYOTA 3S-GE
78N-2小林崇志HFDP RACING1827.68661'27.267TOM'S TOYOTA 3S-GE
85C-6山内英輝ハナシマレーシング1828.05111'26.117TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
97N-3三浦和樹HFDP RACING1831.48381'27.548TOM'S TOYOTA 3S-GE
1020N-4ギャリー・ トンプソンACHIEVEMENT by KCMG1835.815101'27.785TOM'S TOYOTA 3S-GE
1163N-5千代勝正DENSO Team Le Beausset1836.865111'27.807TOM'S TOYOTA 3S-GE
1223N-6佐藤公哉TEAM NOVA1837.154131'27.921TOM'S TOYOTA 3S-GE
1322N-7佐々木大樹TEAM NOVA1839.065121'27.879TOM'S TOYOTA 3S-GE
19N黒田吉隆ACHIEVEMENT by KCMG144Laps141'28.468TOM'S TOYOTA 3S-GE
第12戦
順位No.クラス/順位ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
136C-1ラファエル・ スズキPETRONAS TEAM TOM'S2536'48.99811'26.119TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
212C-2関口雄飛ThreeBond Racing252.55231'26.488THREEBOND NISSAN SR20VE
35C-3山内英輝ハナシマレーシング259.13921'26.430TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
41C-4国本雄資PETRONAS TEAM TOM'S2514.66341'26.517TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
562C-5嵯峨宏紀DENSO Team Le Beausset2516.42151'26.598TOM'S TOYOTA 1AZ-FE
62C-6アレキサンドレ・ インペラトーリTODA RACING2535.3481'27.493MUGEN HONDA MF204C
737N-1蒲生尚弥TOM'S SPIRIT2536.1261'27.027TOM'S TOYOTA 3S-GE
88N-2小林崇志HFDP RACING2536.82171'27.434TOM'S TOYOTA 3S-GE
963N-3千代勝正DENSO Team Le Beausset2541.022121'27.914TOM'S TOYOTA 3S-GE
107N-4三浦和樹HFDP RACING2543.054101'27.692TOM'S TOYOTA 3S-GE
1123N-5佐藤公哉TEAM NOVA2544.6891'27.526TOM'S TOYOTA 3S-GE
1222N-6佐々木大樹TEAM NOVA2548.275131'28.023TOM'S TOYOTA 3S-GE
1319N-7黒田吉隆ACHIEVEMENT by KCMG251'00.318141'28.451TOM'S TOYOTA 3S-GE
1420N-8ギャリー・ トンプソンACHIEVEMENT by KCMG251'08.051111'27.868TOM'S TOYOTA 3S-GE
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1国本雄資TOM'S TOYOTA 1AZ-FE128
2関口雄飛THREEBOND NISSAN SR20VE67
3ラファエル・スズキTOM'S TOYOTA 1AZ-FE63
5嵯峨宏紀TOM'S TOYOTA 1AZ-FE37
6山内英輝TOM'S TOYOTA 1AZ-FE17
7吉田広樹TOM'S TOYOTA 1AZ-FE5
8久保田克昭TOM'S TOYOTA 1AZ-FE4