2013年8月 4日(日)配信

中山雄一が2戦完全制覇で4戦を残してシリーズチャンピオン獲得!
第11戦ではF3-Nクラスでナニン・インドラ・パユーングが今季2勝目


もてぎの2戦も完全制覇し、4戦を残して今季の
シリーズタイトルを決めた中山雄一
 全日本F3選手権の第5大会(第10戦、第11戦)が8月3日(土)と4日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。
 今季の全日本F3は、ここまでの9戦を終えて中山 雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)が7勝、チームメイトの勝田 貴元(PETRONAS TEAM TOM'S)が2勝とトムスの2台が席巻しているが、 今大会での中山のタイトル獲得なるかに注目が集まった。
 今大会は、TOYOTA TOM'S TAZ31エンジン搭載車両が2台出場、F3-Nクラスは参戦車両6台全てがTOYOTA TOM'S 3S-GEエンジンを使用している。

 3日(土)夏らしい日差しで気温も上がっていく中、午前9時45分より10分間で第10戦の予選が行われた。計測一周目から中山がトップタイムをマーク。一旦ライバルの逆転を許すものの、すぐにタイムを塗り替え、最終的には2番手にコンマ4秒もの差を付けて4戦連続のポールポジションを獲得。一方で勝田は前日の占有走行から大きく変わったコンディションにタイムを伸ばせず、2列目4番手となり、開幕から続いたトムス勢の予選最前列独占は9戦で止まることとなった。
 10分間のインターバルを経て開始された第11戦予選でも、中山の速さは続き、5戦連続、今季10度目となるポールポジションをマーク。勝田はセッティングを変えて臨み、終盤には中山と1000分の1秒まで全く同タイムをマークするも、翌周中山がこれを100分の6秒上回り、勝田は2番手となった。
 F3-Nクラスでは、前大会第8戦で初ポール&初勝利を飾ったナニン・インドラ・パユーング(TOM'S SPIRIT)が2回目のポールポジション目指しアタックしたが僅かに及ばず、第10戦、第11戦共にクラス2番手となった。

 F3の予選の後、併催の二輪レース予選、スーパーフォーミュラ予選等を経て、午後3時53分、第10戦の決勝レース(14周)がスタート。ポールポジションの中山が好スタートを切り首位をキープ。勝田はスタートでの逆転を狙ったが、ラインをふさがれ、4位のまま1周目を終えた。
 2周目に中団グループでクラッシュがあり、セーフティカーが導入。6周目の再スタートでも中山は首位をキープ。4位から一つでもポジションを上げるべくプッシュした勝田だったが、9周目に突然シフトトラブルに見舞われスローダウン。まもなくこのトラブルは解消し、ペースは戻ったが、勝田は6位まで順位を落としてしまった。
 中山は危なげなく逃げ切り、今季8勝目。勝田は6位に終わったが、今レースの結果により、トムスは5戦を残して、今季のチームタイトルと、エンジンチューナータイトルを決めた。
 F3-Nクラスでは、クラス2番手グリッドのパユーングがスタートで出遅れ、4位に後退。追い上げを図ったパユーングだったが、2周目に他車と接触、相手がスピンしたところに後続が突っ込みクラッシュ。この車両を排除するためにセーフティカーが導入された。パユーングはレースを続行したが、この接触に対してドライブスルーペナルティが科されることとなり、クラス4位でチェッカーを受けた。

 4日(日)曇り空の下、午後1時25分に20周の決勝がスタート。ポールポジションの中山が首位をキープする一方、最前列に並んだ2番手グリッドの勝田は、まさかのエンジンストール。6位へとポジションを落としてしまった。
 後方で2位争いが繰り広げられたこともあり、1周目にして1.8秒の差を付けた中山は、悠々逃げ切ってトップチェッカー。今季9勝目を挙げ、2大会4レースを残して今季のF3シリーズチャンピオン獲得を決めた。勝田は追い上げ叶わず6位フィニッシュ。
 F3-Nクラスでは、ポールポジションの高星 明誠(NDDP RACING)がスタートをミスしたため、2番手のパユーングがクラストップに浮上。一度は後続に迫られるも、終盤にはその差を広げ、最後は10秒もの大差をつけてパユーングが今季2勝目を挙げた。

リザルト

第10戦
順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 中山 雄一 PETRONAS TEAM TOM'S 14 28'21.010 1 1'45.138 TOYOTA TOM'S TAZ-31
2 50 千代 勝正 B-MAX ENGINEERING 14 4.192 3 1'45.679 TODA TR-F301
3 2 野尻智紀 TODA RACING 14 10.076 2 1'45.595 TODA TR-F301
4 8 清原 章太 HFDP RACING 14 11.149 6 1'46.172 HONDA MF204D
5 7 松下 信治 HFDP RACING 14 12.374 5 1'46.140 HONDA MF204D
6 37 勝田 貴元 PETRONAS TEAM TOM'S 14 15.371 4 1'45.792 TOYOTA TOM'S TAZ-31
7 23 N-1 高星 明誠 NDDP RACING 14 41.598 7 1'48.661 TOYOTA TOM'S 3S-GE
8 13 吉田 基良 B-MAX ENGINEERING 14 56.197 9 1'48.917 TODA TR-F301
9 30 N-2 DRAGON B-MAX ENGINEERING 14 56.891 12 1'50.463 TOYOTA TOM'S 3S-GE
10 11 N-3 湯澤 翔平 TEAM NOVA WITH NIPPON IMM 14 57.064 13 1'50.728 TOYOTA TOM'S 3S-GE
11 38 N-4 ナニン・インドラ・ パユーング TOM'S SPIRIT 14 57.741 8 1'48.899 TOYOTA TOM'S 3S-GE
62 N 小河 諒 TOCHIGI Le Beausset Motorsports 1 13Laps 10 1'49.351 TOYOTA TOM'S 3S-GE
6 N 小泉 洋史 HANASHIMA RACING 1 13Laps 11 1'49.381 TOYOTA TOM'S 3S-GE
第11戦
順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 中山 雄一 PETRONAS TEAM TOM'S 20 35'53.665 1 1'46.251 TOYOTA TOM'S TAZ-31
2 50 千代 勝正 B-MAX ENGINEERING 20 5.3 5 1'46.728 TODA TR-F301
3 2 野尻智紀 TODA RACING 20 11.331 3 1'46.349 TODA TR-F301
4 7 松下 信治 HFDP RACING 20 11.758 4 1'46.445 HONDA MF204D
5 8 清原 章太 HFDP RACING 20 12.453 6 1'46.853 HONDA MF204D
6 37 勝田 貴元 PETRONAS TEAM TOM'S 20 13.846 2 1'46.314 TOYOTA TOM'S TAZ-31
7 38 N-1 ナニン・インドラ・ パユーング TOM'S SPIRIT 20 1'02.658 8 1'49.303 TOYOTA TOM'S 3S-GE
8 23 N-2 高星 明誠 NDDP RACING 20 1'12.107 7 1'49.215 TOYOTA TOM'S 3S-GE
9 6 N-3 小泉 洋史 HANASHIMA RACING 20 1'27.247 11 1'49.922 TOYOTA TOM'S 3S-GE
10 11 N-4 湯澤 翔平 TEAM NOVA WITH NIPPON IMM 20 1'33.209 13 1'51.416 TOYOTA TOM'S 3S-GE
11 30 N-5 DRAGON B-MAX ENGINEERING 20 1'43.537 12 1'51.149 TOYOTA TOM'S 3S-GE
12 13 吉田 基良 B-MAX ENGINEERING 18 2Laps 9 1'49.599 TODA TR-F301
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1 中山雄一 TOYOTA TOM'S TAZ31 122
2 勝田貴元 TOYOTA TOM'S TAZ31 67
3 千代勝正 TODA TR-F301 39
4 野尻智紀 TODA TR-F301 39
F3-Nクラス
順位ドライバー名ポイント
1 高星明誠 121
2 ナニン・インドラ・パユーング 79
3 小泉洋史 30
4 湯澤翔平 28
5 DRAGON 26
6 武平良介 17
7 小河諒 10