2013年9月29日(日)配信

中山雄一が両レース完全制覇で今季11勝目!
F3-Nクラスでは第13戦ナニン・インドラ・パユーングが今季3勝目


今季11勝目を挙げた中山雄一
 全日本F3選手権の第6大会(第12戦、第13戦)が9月28日(土)と29日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
 今季の同シリーズは、前大会もてぎで9勝目を挙げた中山 雄一(PETRONAS TEAM TOM'S)が4戦を残してシリーズタイトルを決めている。この中山の快進撃を止められるかに注目が集まった。
 今大会は、TOYOTA TOM'S TAZ31エンジン搭載車両が2台出場、F3-Nクラスは参戦車両5台全てがTOYOTA TOM'S 3S-GEエンジンを使用している。


 28日(土)好天の下、午前10時15分より10分間の第12戦予選が行われた。短いセッション故に各車スタート前からピットロードに並び、アタックを開始した。まず中山がトップタイムをマークしたが逆転され、残り3分を切ったところでクラッシュ車両により赤旗中断。そのままセッション終了かと思われたが、残り3分で再開されると、再びコースインし、逆転のトップタイムを叩き出した中山がポールポジションを獲得。
 木曜、金曜の占有走行で2度にわたるクラッシュを喫した勝田 貴元(PETRONAS TEAM TOM'S)は、セクター1で中山を上回る走りを見せたがその後のタイムが伸びず、4番手となった。上位4台は全車がコースレコードを更新し、僅か0.1秒内に入る僅差のセッションであった。
 10分間のインターバルの後に行われた第13戦予選では、直前の第12戦予選で最後まで走っていたためにコースインが遅れた中山と勝田だったが、中山が3周目にして第12戦予選のタイムを上回るコースレコードタイムをマークしトップに浮上。このセッションでも終盤クラッシュにより赤旗中断となったが、再開後は誰もタイムを上げることが出来ず、中山は7戦連続でのポールポジション獲得となった。勝田は3番手につけた。
 F3-Nクラスでは、今大会初めてSUGOを走行するナニン・インドラ・パユーング(TOM'S SPIRIT)が、前日の占有走行で激しいクラッシュを喫しながらも第12戦、第13戦共にクラス2番手グリッドを確保した。

 予選の後、午後2時50分に第12戦の決勝(18周)がスタート。順位変動のないクリアなスタートが切られると、ポールポジションの中山は後続を引き離し、6周目にはその差は5秒まで広がった。
 しかし、8周目の最終コーナーで勝田がクラッシュ。セーフティカーが導入され、マージンは帳消しに。再スタート後は後続の追撃を受けることとなった中山だったが、逃げ切り、トップでチェッカー。今季10勝目を挙げた。
 F3-Nクラスではセーフティカーランからの再スタートで2位につけていたパユーングが逆転を狙い並びかけたが、惜しくもかわすまでには至らず。パユーングは2位でフィニッシュ。F3-Nクラスは高星 明誠(NDDP RACING)のタイトルが確定した。

 29日(日)は空に雲がかかってはいたもののドライコンディションで午後1時5分に第13戦決勝(25周)がスタート。前日、この週末3度目のクラッシュを喫した勝田は大事を取って今レースは欠場となった。
 ポールポジションの中山は危なげなくスタートを決め、14周目には8秒以上もの大差をつけて独走態勢となったが、後半に入るとタイヤの摩耗によりペースが落ち、後続との差を詰められることに。しかし、大きなマージンを活かし、3.5秒差で逃げ切り、今季11勝目を挙げた。中山はこれで5戦連続でのポール・トゥ・ウィン、ファステストラップ獲得の完全勝利となった。
 F3-Nクラスでは、ポールポジションの高星がスタータートラブルによりピットスタートとなったため、パユーングがトップスタートとなったが、スタートでかわされ、2位に後退。しかし、2周目の1コーナーで首位を奪還したパユーングは、後続との差を広げていき、最後は20秒もの大差をつけてトップチェッカー。今季3勝目を挙げた。

リザルト

第12戦
順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 中山 雄一 PETRONAS TEAM TOM'S 18 26'25.441 1 1'13.694R TOYOTA TOM'S TAZ31
2 50 千代 勝正 B-MAX ENGINEERING 18 0.872 3 1'13.730R TODA TR-F301
3 7 松下 信治 HFDP RACING 18 2.777 5 1'14.477 HONDA MF204D
4 8 清原 章太 HFDP RACING 18 4.188 6 1'15.120 HONDA MF204D
5 23 N-1 高星 明誠 NDDP RACING 18 14.372 7 1'16.193 TOYOTA TOM'S 3S-GE
6 38 N-2 ナニン・インドラ・ パユーング TOM'S SPIRIT 18 16.215 8 1'17.065 TOYOTA TOM'S 3S-GE
7 6 N-3 小泉 洋史 HANASHIMA RACING 18 20.85 9 1'17.436 TOYOTA TOM'S 3S-GE
8 11 N-4 湯澤 翔平 TEAM NOVA WITH NIPPON IMM 18 21.506 10 1'17.715 TOYOTA TOM'S 3S-GE
9 13 吉田 基良 B-MAX ENGINEERING 18 35.739 12 1'18.031 TODA TR-F301
2 野尻智紀 TODA RACING 12 6 Laps 2 1'13.716R TODA TR-F301
37 勝田 貴元 PETRONAS TEAM TOM'S 7 11 Laps 4 1'13.791R TOYOTA TOM'S TAZ31
30 N DRAGON B-MAX ENGINEERING 6 12 Laps 11 1'17.822 TOYOTA TOM'S 3S-GE
第13戦
順位No.F3-Nクラスドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 36 中山 雄一 PETRONAS TEAM TOM'S 25 32'06.470 1 1'13.654 TOYOTA TOM'S TAZ31
2 2 野尻智紀 TODA RACING 25 3.596 2 1'13.835 TODA TR-F301
3 7 松下 信治 HFDP RACING 25 6.593 4 1'14.120 HONDA MF204D
4 50 千代 勝正 B-MAX ENGINEERING 25 7.202 5 1'14.302 TODA TR-F301
5 8 清原 章太 HFDP RACING 25 11.155 6 1'15.000 HONDA MF204D
6 38 N-1 ナニン・インドラ・ パユーング TOM'S SPIRIT 25 39.242 8 1'16.806 TOYOTA TOM'S 3S-GE
7 23 N-2 高星 明誠 NDDP RACING 25 59.274 7 1'16.168 TOYOTA TOM'S 3S-GE
8 6 N-3 小泉 洋史 HANASHIMA RACING 24 1 Lap 9 1'16.979 TOYOTA TOM'S 3S-GE
9 30 N-4 DRAGON B-MAX ENGINEERING 24 1 Lap 10 1'17.499 TOYOTA TOM'S 3S-GE
11 N 湯澤 翔平 TEAM NOVA WITH NIPPON IMM 15 10 Laps 11 1'17.958 TOYOTA TOM'S 3S-GE
13 吉田 基良 B-MAX ENGINEERING 0 25 Laps 出走せず TODA TR-F301
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1 中山 雄一 TOYOTA TOM'S TAZ31 146
2 勝田 貴元 TOYOTA TOM'S TAZ31 67
3 千代 勝正 TODA TR-F301 49
4 野尻智紀 TODA TR-F301 46
5 松下 信治 HONDA MF204D 36
6 清原 章太 HONDA MF204D 35
7 高星 明誠 TOYOTA TOM'S 3S-GE 7
8 ナニン・インドラ・パユーング TOYOTA TOM'S 3S-GE 2
9 小河 諒 TOYOTA TOM'S 3S-GE 1
F3-Nクラス
順位ドライバー名ポイント
1 高星 明誠 142
2 ナニン・インドラ・パユーング 96
3 小泉 洋史 40
4 湯澤 翔平 31
5 DRAGON 29
6 武平良介 17
7 小河 諒 10