全日本F3 2014年 第4大会（第8,9戦）富士

第8戦、第9戦と連続で2位表彰台を獲得した山下 健太（PETRONAS TEAM TOM'S） 　全日本F3選手権の第4大会(第8戦、第9戦)が7月12日(土)と13日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
　今大会は、開幕戦鈴鹿以来となる、スーパーフォーミュラとの併催として実施された。より多くの観客と、スーパーフォーミュラなどトップチームの関係者の見守る中で、明日のトップドライバーを目指す若手が激戦を展開した。

◆予選◆
　12日（土）はやや雲がかかるものの日差しも覗き、気温28度、路面温度40度というコンディションで、予定よりも10分遅れの午前10時40分より、第8戦、第9戦の予選が行われた。
　第8戦予選では、山下が最初のアタックラップでマークしたタイムを、翌周勝田が塗り替えてトップに。しかし、その直後に高星 明誠 （B-MAX Racing Team with NDDP）がわずかに勝田を上回ったため、勝田が2番手、山下は3番手グリッドとなった。
　第9戦予選では、勝田がセッティングを外し、5番手に沈む一方で、山下がポールを争ったが、惜しくも届かず2番手グリッドとなった。

◆第8戦決勝◆
　予選の後、スーパーフォーミュラの予選を経て、予定よりも5分遅れの午後4時15分より第8戦の決勝レース（15周）のフォーメーションラップが開始された。
　2番手グリッドの勝田、3番手グリッドの山下共に好スタートを切ったが、前車に阻まれる形となり、そのままの順位で1コーナーへ。しかし、勝田は第2コーナーから続くコカコーラコーナーへの飛び込みでインをつき、首位を奪取した。
　1周目にして首位に立った勝田だったが、その後ペースが上がらず、3周目に高星の逆転を許すことに。4周目の1コーナー進入では山下が勝田をパスし、2位に浮上。代わって首位を追うこととなった。
　グリップ不足に苦しむ勝田は、後続からの猛追を受け、時には3ワイドになりながらの、激しいバトルを展開。しかし、終盤かわされ、6位でチェッカーを受けた。
　2位に浮上した山下は、終盤じわじわと首位との差を詰めていったが届かず、2位でフィニッシュ。今季7度目の表彰台獲得となった。

◆第9戦決勝◆
　13日（日）は朝方こそ雨に見舞われたものの、F3の開始時点には路面は完全にドライとなり、時折太陽も顔を出すコンディションで、午前10時に開始されたフォーメーションラップに続き、第9戦の決勝レース（21周）がスタートした。
　2番手グリッドの山下、5番手グリッドの勝田共にまずまずのスタートを切ったが、前走車をパスするまでには至らず。勝田は1コーナーの激しいライン争いの中で6位へと後退。
　2位の山下は首位を追うが、その差は縮まらず。一方で勝田は2周目に5位に上がると、更に前を追撃。9周目の最終コーナーで一気に2台をパスし、3位に浮上した。
　しかし、抜かれたライバル車も一歩も引かず、続くストレートでは3台が横一線となり、そのまま1コーナーへ。3位を守ったかと思った勝田だったが、立ち上がりではライバル車が1台先行。その後も、抜きつ抜かれつの激しい3位争いが続いた。
　13周目のストレートでは、最終コーナーから続くバトルで勝田のスリップストリームに入った高橋 翼 （HFDP RACING）が、勝田をかわそうとして接触。高橋はリタイアとなったが、勝田はそのままレースを続行した。
　その後、勝田は接触の影響で振動が出始める中、3位争いを続けたが、ポジションを守り切れず、5位でチェッカー。山下は3位以下を大きく引き離していたものの首位には届かず、2戦連続の2位となり、今季9戦で8度目の表彰台獲得。1ポイント差ながらドライバーランキング首位の座を守った。