FCJ 2011年 第6大会（第8,12,13,14戦）もてぎ

　フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン（FCJ）第6大会（第8 、12、13、14戦）決勝が、11月5日(土)6日(日) にツインリンクもてぎで行われ、第12戦から3連勝した＃9勝田貴元（トヨタ）がシリーズチャンピオンを獲得した。
　第8戦決勝は11月5日10時55分より12周で行われた。本来9月に鈴鹿サーキットで予定されていたが、台風12号の接近による悪天候で順延となっていた。ポールポジションは、前日の公式予選でベストタイムを出した#4平川亮だったが、2番手スタートの#3近藤翼がホールショット決めてトップにたった。4番手スタートの#9勝田貴元は、1-2コーナーで#18清原章太と競り合った際に後続と接触もあり6位に後退。しかし、2周目の90度コーナーで#11石井一也を捕らえて5位、6周目には4位、9周目に3位に浮上した。トップを走る近藤は後続を引き離し、最終的には2番手の平川に2.376秒の差をつけてフィニッシュ、参戦2年目にして念願の初勝利を挙げた。2位に終った平川だが、石井が5位になったため、ポイントランキングで再びトップに返り咲き。3位を獲得した勝田がシリーズ単独3位になった。
　第8戦に続いて15時20分から行われた第12戦決勝は12週で行われた。スターティンググリッドは第8戦のベストラップ順で、ポールスタートの#12高星明誠と2番手スタートの#3近藤翼が互いにけん制し合いながら1コーナーに進入、高星がコースアウトし、これで近藤がトップ、#9勝田貴元、#4平川亮、#11石井一也と続いた。1周目は勝田以下の3台による2位争いとなったが、4周目の5コーナーで勝田が近藤を圧巻のオーバーテイクで交わしてトップに立ち、そのままゴール。今季3勝目を挙げた。2位は近藤、3位に平川、4位石井が入り、シリーズポイントは、トップ平川から3位石井まで4ポイント差で残り2戦のタイトル争いとなった。また、序盤に#18清原章太を交わした#1川端伸太郎が5位を獲得してFCJで初の入賞となった。
　第13戦決勝は11月6 日(日)8時30分より18周で行われた。前夜から朝にかけて降った雨のため、路面は完全なウェットコンディションとなり、ツインリンクもてぎは3月の震災によりコース改修を余儀なくされたが、それ以降ウェットコンディションでFCJが走行する機会はなかったため、急遽3周の試走が行われた。各ドライバーはレインタイヤを装着して、アウトラップを含んで計3周をコース確認とタイヤのウォームアップに充て、そのままグリッドへ、グリッドは第12戦のベストラップ順。ホールショットを奪ったのはポールポジションの#9勝田貴元、2番手に#3近藤翼、3番手に#4平川亮が続いた。近藤と平川が互いにけん制している間に勝田が差を広げ、3周目に平川が近藤を交わして2位に浮上。その後、勝田と平川でファステストラップを塗り替えあいながら、他車を引き離し、勝田、平川の順でフィニッシュした。また、10周目に近藤を交わした#11石井一也が3位でゴール。今季初めてトヨタドライバーによる表彰台独占。シリーズランキングは、勝田が67ポイントで1位、平川が2位（66ポイント）、石井が3位（60ポイント）となり、最終戦に臨む。
　第14戦決勝は11時40分より18周で行われた。2011年のFCJもいよいよ最終戦。タイトルの可能性があるのは、ランキング1位から3位の#9勝田貴元、#4平手亮、#11石井一也に絞られた。このレースに先立ち、フォーミュラ・ニッポンの決勝レース1が行われた頃からコースコンディションは回復し、レコードライン上はドライに変わったため、今回は全車スリックのニュータイヤを装着してのスタート。ポールポジションの勝田は2番手の平川をけん制しようとインに進路をとった結果、乾いたアウト側のラインをとった3番手の#18清原章太がトップに立った。しかし、清原はジャンプスタートのジャッジがなされ、3周目にドライビングスルーペナルティを消化することになった。これにより勝田がトップに立ち、2位平川との差を徐々に広げていった。10周目にはこのレースのファステストラップとなる1'54.037を記録して2位との差を4.262秒とし、最終的には9.622秒の大差でフィニッシュ。第12戦から3連勝を飾り、今季5勝目を挙げた。その結果、勝田は参戦2年目にして2011年のFCJチャンピオンを獲得した。シリーズ2位は同じく参戦2年目の平川、3位は参戦3年目の石井と、ランキングトップ3をトヨタドライバーが独占した。