2008年5月11日(日)配信

フォーミュラ・ニッポン第2戦鈴鹿
松田次生がポール・トゥ・ウィンで2連勝


開幕戦に続きポール・トゥ・ウィンで2連勝を飾った
松田次生(#1 LAWSON TEAM IMPUL)
 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第2戦が5月10日(土)と11日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。今大会は250kmという、やや短い距離で競われ、ピットイン義務も課されないため、タイヤには厳しくなるがノーピット作戦も考えられるなど、戦略面でも興味の集まる大会となった。

予選
 予選が行われた10日(土)は雨に見舞われ、難しいコンディションの中で、水煙を上げながらの予選アタックが繰り広げられた。
 ノックアウト方式で戦われた予選は、鈴鹿を得意とする本山哲(Team LeMans)が僅かコンマ1秒及ばず惜しくも9番手で最終第3セッション進出を逃すなど僅差の争いとなった。
 そんな中、開幕戦ポール・トゥ・ウィンで貫禄の勝利を挙げたディフェンディングチャンピオン松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)が、今大会も圧倒的な速さを見せポールポジションを獲得。第2セッションでトップタイムをマークしたJP.デ・オリベイラ(KONDO RACING)が2番手、ブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)が3番手につけた。期待のTDPドライバー平手晃平(TP Checker IMPUL)は開幕戦に続き2列目4番手グリッドを確保した。

決勝レース

開幕戦に続き、トヨタエンジン勢が表彰台を独占。
TDPドライバー平手晃平(左)が2位初表彰台を獲得した
 決勝の行われた11日(日)は一転好天に恵まれ、ドライコンディションで午後2時半に決勝レースがスタートした。
 スタートで最前列2番手のオリベイラが遅れ、トレルイエが2番手、平手が3番手に浮上した。その後方ではオリベイラと、前戦デビュー戦で3位表彰台を獲得したロベルト・ストレイト(STONEMARKET・BLAAK CERUMO/ INGING)が4番手争いを繰り広げたが、2台は6周目のスプーンコーナーで接触。2台共に大きくポジションを落としてしまった。
 19周目に、車両がコース上に停止したためにセーフティカーが導入され、このタイミングで上位勢は続々とピットイン。タイヤ交換と給油を行った。このピットで、2位を走行していたトレルイエは、先行していたチームメイトの松田を先にピットインさせたため、1周後のピットインを強いられ、13位まで後退してしまった。
 25周目に再スタートが切られると、その後も松田は他を寄せ付けないペースで首位を快走。2位にはデビュー2戦目の平手がつけ、3位のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)の猛追を受けて激しいバトルとなった。
 終盤にはこの日2度目のセーフティカー導入となり、残り2周という超スプリントで再スタートが切られたが、松田はこの再スタートでも問題なく後続を振り切り、トップでチェッカー。開幕から2戦連続ポール・トゥ・ウィンで圧勝した。三重出身の松田にとって、嬉しい地元鈴鹿でのフォーミュラ・ニッポン初勝利となった。
 2位には昨年GP2を戦ってきた実力を見せ、ロッテラーの猛追をしのぎ切った平手がフォーミュラ・ニッポン参戦2戦目で2位表彰台を獲得。3位にはロッテラーが入り、トヨタエンジン搭載車が今大会も表彰台を独占した。
 昨年鈴鹿大会を制した本山が4位、デビュー3年目の横溝直輝(KONDO RACING)が6位でキャリア初のポイントを獲得。ピットタイミングで13位まで落ちたトレルイエは7位までポジションを戻してチェッカーを受けた。

リザルト

決勝
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
1 1 松田 次生 LAWSON TEAM IMPUL 43 1:25'29.495 1 1'56.985 TOYOTA RV8J
2 20 平手 晃平 (TDPドライバー) TP Checker IMPUL 43 1.501 4 1'58.068 TOYOTA RV8J
3 36 アンドレ・ロッテラー PETRONAS TEAM TOM'S 43 1.841 7 1'59.168 TOYOTA RV8J
4 7 本山  哲 Team LeMans 43 4.405 9 1'59.043 TOYOTA RV8J
5 32 小暮 卓史 PIAA NAKAJIMA 43 4.649 8 1'59.206 HONDA HF386E
6 3 横溝 直輝 KONDO RACING 43 5.87 5 1'58.796 TOYOTA RV8J
7 2 ブノワ・トレルイエ LAWSON TEAM IMPUL 43 6.416 3 1'57.968 TOYOTA RV8J
8 47 ロニー・クインタレッリ CERUMO/INGING 43 12.197 12 1'59.588 TOYOTA RV8J
9 56 伊沢 拓也 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 43 12.825 16 2'01.378 HONDA HF386E
10 31 ロイック・デュバル PIAA NAKAJIMA 43 13.972 20 2'04.000 HONDA HF386E
11 37 荒  聖治 PETRONAS TEAM TOM'S 43 14.549 15 2'00.522 TOYOTA RV8J
12 6 平中 克幸 SG team 5ZIGEN 43 14.836 19 2'03.222 HONDA HF386E
13 8 石浦 宏明 (TDPドライバー) Team LeMans 43 16.212 11 1'59.348 TOYOTA RV8J
14 41 土屋 武士 DoCoMo DANDELION 43 27.448 18 2'02.362 HONDA HF386E
15 67 ロベルト・ストレイト STONEMARKET・BLAAK CERUMO/INGING 42 1Lap 6 1'58.915 TOYOTA RV8J
16 40 松浦 孝亮 DoCoMo DANDELION 42 1Lap 17 2'01.749 HONDA HF386E
17 48 立川 祐路 CERUMO/INGING 42 1Lap 13 1'59.964 TOYOTA RV8J
18 55 井出 有治 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 41 2Laps 14 2'00.222 HONDA HF386E
R 4 JP・デ・オリベイラ KONDO RACING 37 6Laps 2 1'57.715 TOYOTA RV8J
R 5 金石 年弘 SG team 5ZIGEN 18 25Laps 10 1'59.258 HONDA HF386E
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1 松田 次生 TOYOTA RV8J 32
2 平手 晃平 TOYOTA RV8J 12
3 立川 祐路 TOYOTA RV8J 12
4 ブノワ・トレルイエ TOYOTA RV8J 12
6 アンドレ・ロッテラー TOYOTA RV8J 10
7 ロベルト・ストレイト TOYOTA RV8J 10
8 ロニー・クインタレッリ TOYOTA RV8J 9
9 本山 哲 TOYOTA RV8J 8
10 横溝 直輝 TOYOTA RV8J 5
11 石浦 宏明 TOYOTA RV8J 4
12 土屋 武士 TOYOTA RV8J 3