フォーミュラ・ニッポン 2008年 第5戦 鈴鹿

第1レースをポール・トゥ・ウィンで圧勝した松田次生
（#1 LAWSON TEAM IMPUL） 　全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第5戦が7月12日（土）と13日（日）の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。
　今大会では、フォーミュラ・ニッポンでは初の試みとして、1大会2レース制が導入された。日曜日に2レースを行い、第1レースのグリッドは予選で決定。第2レースのグリッドは第1レースの結果を基に、上位8台のみ逆順（リバースグリッド）で決定するという、欧州GP2やF3ユーロシリーズなどで採用されている方式である。新しいレースフォーマットで、どのような戦いが展開されるかに注目が集まった。

予選
　12日（土）午後2時25分からノックアウト方式で予選が開始された。真夏を思わせる厳しいコンディションの下で、激しいタイムアタックが展開。前戦岡山で3番手グリッドを獲得したTDPドライバー石浦宏明は、第2セッションで痛恨のスピンを喫し、14番手グリッド。本山哲（Team LeMans）も10番手に留まった。
トップ8台によって争われた最終第3セッションでは、松田次生（LAWSON TEAM IMPUL）が貫禄のタイムで5戦連続となるポールポジションを獲得。2番手にはチームメイトのブノワ・トレルイエ（LAWSON TEAM IMPUL）、ランキング2位につけるアンドレ・ロッテラー（PETRONAS TEAM TOM'S）が5番手、開幕からの5戦全て最終セッション進出を果たしているTDPドライバー平手晃平（TP Checker IMPUL）は8番手につけた。

決勝レース

第2レースで念願の初優勝を飾った平手晃平が表彰台の中央に立った 　午後4時、猛暑が続く中で、決勝第2レース（20周）がスタート。4番手グリッドの平手が好スタートを切り、ポールポジションの本山に続く、2位へと一気にジャンプアップ。7番手スタートのロッテラーも4位へとポジションを上げた。
　しかし、その後方では、スタート直後に中団グループでの激しい多重クラッシュが発生。このアクシデントに石浦が巻き込まれ、0周リタイアとなってしまった。
　クラッシュの影響で1周目からセーフティカーが導入され、4周目に再スタート。本山は好スタートで後続を引き離しにかかった。しかし、平手は本山を上回るペースで猛追。テール・トゥ・ノーズでの数周のバトルを経て、13周目の130R進入で、平手は見事に本山をパス。首位に立った。
　その後、平手は後続を引き離し、大差を付けてトップでチェッカー。参戦5戦目にして、念願の初優勝を果たした。3位に本山、4位ロッテラー、5位にJ．P．デ・オリベイラ（KONDO RACING）が入り、ポイントを獲得（1大会2レース制の第2レースは5位までがポイント獲得）。第1レースで圧倒的な強さを見せた松田は8位に終わった。