フォーミュラ・ニッポン第6戦もてぎ 荒聖治が初優勝!
松田次生は2戦連続2位でランキング首位堅持
- コース:ツインリンクもてぎ(4.801379km)
- 予選:8月9日(土)晴/ドライ
- 第1レース決勝:8月10日(日)曇/ドライ
- 第2レース決勝:8月10日(日)晴/ドライ
第2レースで念願の初勝利を飾った荒聖治
(#37 PETRONAS TEAM TOM'S)
全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第6戦が8月9日(土)と10日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。
フォーミュラ・ニッポン初の試みとして、1大会2レース制で行われた前戦鈴鹿大会に続き、今大会も1大会2レース制での開催となった。
予選
9日(土)午後2時から厳しい暑さの中でノックアウト方式の予選が行われた。
下位5台が脱落する第1セッションでは、ランキング2位に付けるアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がスピンを喫し18番手、ブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)もグリップ不足に苦しみ16番手でまさかの敗退となってしまった。
第2セッションでは、デビューイヤーながらこれまで全戦で最終第3セッション進出を果たしてきたTDPドライバー平手晃平(TP Checker IMPUL)が、アタック中前走車のスピンに阻まれ無念の15位敗退。本山哲(Team LeMans)も僅か1000分の1秒及ばず9番手となった。
最終第3セッションに進出したTDPドライバー石浦宏明(Team LeMans)はルーキー最上位の4番手グリッドを獲得。今季ここまで5戦全戦でポールポジションを獲得している松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)は、セッション終盤に逆転でトップタイムをマーク。 シリーズ最多タイ記録となる今季6度目のポールポジションを獲得した。
決勝レース
第2レースは初優勝の荒聖治に、松田次生(左)とJ.P.オリベイラ
(右)が2戦連続の2位/3位で続き、トヨタ勢が表彰台を独占
10日(日)強い日差しの下、気温30度、路面温度42度のコンディションで、午後12時49分に決勝第1レース(34周)が開始された。
ポールポジションの松田は順当なスタート。しかし、2列目4番手の好位置につけていた石浦は、スタートを失敗した直前の車両に阻まれポジションダウン。石浦はその後も中団グループでの接触など混乱の影響を受け、17位まで後退を余儀なくされてしまった。
一方、15番手スタートの平手は、7周目に9位まで浮上し、更なる上位を目指し、激しい追い上げを見せた。しかし、 15周目の第4コーナーで平手は前走車とのブレーキタイミングが合わずに接触。平手の車体はタイヤバリアに激しくクラッシュし、レースはセーフティカー導入となった。
9番手スタートから1周目の接触でピットインを余儀なくされ、最後尾に後退していた本山は、このセーフティカー導入のタイミングを利用し、再びピットインしタイヤを交換。今大会は2レース共にピットインの義務は無いため、ほぼ全車がノーピット作戦を採ると考えられていたが、本山はタイヤを交換し、後半の追い上げに賭ける作戦に出た。
走行車輌15台の最後尾でコースに戻った本山は、19周目に再スタートが切られると、追い越しの難しいもてぎにもかかわらず、周回毎にポジションをアップして行った。
首位を走行していた松田は、再スタート後、ロイック・デュバル(PIAA NAKAJIMA)の猛追を受け、なんとかこれを抑えていたが、ついに25周目に首位の座を明け渡し、2位でフィニッシュとなった。3位にはJ.P.デ・オリベイラ(KONDO RACING)、4位に立川祐路(CERUMO/INGING)が入った。
終盤見応えのある追い上げを見せた本山は、9位までポジションを上げ、ポイント獲得及び第2レースのポールポジションを獲得出来る8位を目指したが僅かに及ばず、9位でチェッカーを受けた。
なお、レース中クラッシュした平手は病院に搬送された。その後、主催者側(ツインリンクもてぎメディア事務局)から『獨協医科大学病院での検査の結果、胸椎5番6番の圧迫骨折及び軽い肺挫傷と診断されました。全治等についての診断は出ておりません。』との発表があった。
約2時間のインターバルを経て、23周で競われる決勝第2レースがスタートした。第1レースの結果から、上位8台のみ逆順でグリッドが決定され、荒聖治(PETRONAS TEAM TOM'S)が2番手でスタート。ポールポジションの土屋武士(DoCoMo DANDELION)がエンジンストールを喫したため、荒が首位に立つと、後続を引き離して行った。
7番手スタートの松田は、3番手までポジションを上げたが、前走車をなかなかパス出来ず、首位を逃げる荒は独走状態に。
15周目にようやく前走車をパスした松田は、首位奪取を目指し追い上げを開始。8秒以上あった差をみるみる詰めて行ったが、追いつくまでには至らず。荒が念願のフォーミュラ・ニッポン初優勝を飾った。2位には松田、3位にオリベイラが入り、2戦連続表彰台獲得。立川が4位、本山が5位に入り、トヨタエンジン搭載車がトップ5を独占した。
リザルト
決勝レース1 | ||||||||
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順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
1 | 31 | ロイック・デュバル | PIAA NAKAJIMA | 34 | 59'23.652 | 3 | 1'33.718 | HONDA HF386E |
2 | 1 | 松田 次生 | LAWSON TEAM IMPUL | 34 | 6.146 | 1 | 1'33.338 | TOYOTA RV8J |
3 | 4 | J.P.デ・オリベイラ | KONDO RACING | 34 | 7.84 | 6 | 1'33.973 | TOYOTA RV8J |
4 | 48 | 立川 祐路 | CERUMO/INGING | 34 | 9.104 | 7 | 1'34.005 | TOYOTA RV8J |
5 | 32 | 小暮 卓史 | PIAA NAKAJIMA | 34 | 9.394 | 2 | 1'33.394 | HONDA HF386E |
6 | 5 | 金石 年弘 | SG team 5ZIGEN | 34 | 23.843 | 5 | 1'33.849 | HONDA HF386E |
7 | 37 | 荒 聖治 | PETRONAS TEAM TOM'S | 34 | 26.021 | 12 | 1'34.340 | TOYOTA RV8J |
8 | 41 | 土屋 武士 | DoCoMo DANDELION | 34 | 26.256 | 11 | 1'34.206 | HONDA HF386E |
9 | 7 | 本山 哲 | Team LeMans | 34 | 26.513 | 9 | 1'34.159 | TOYOTA RV8J |
10 | 40 | 松浦 孝亮 | DoCoMo DANDELION | 34 | 31.724 | 17 | 1'34.670 | HONDA HF386E |
11 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | 34 | 35.223 | 18 | 1'34.728 | TOYOTA RV8J |
12 | 55 | 井出 有治 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | 34 | 37.848 | 20 | 1'36.168 | HONDA HF386E |
13 | 8 | 石浦 宏明 (TDPドライバー) | Team LeMans | 34 | 38.411 | 4 | 1'33.835 | TOYOTA RV8J |
14 | 6 | 吉本 大樹 | SG team 5ZIGEN | 34 | 39.172 | 19 | 1'35.090 | HONDA HF386E |
15 | 2 | ブノワ・トレルイエ | LAWSON TEAM IMPUL | 34 | 59.711 | 16 | 1'34.652 | TOYOTA RV8J |
R | 56 | 伊沢 拓也 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | 14 | 20Laps | 13 | 1'34.350 | HONDA HF386E |
R | 20 | 平手 晃平 (TDPドライバー) | TP Checker IMPUL | 14 | 20Laps | 15 | 1'34.510 | TOYOTA RV8J |
R | 67 | ロベルト・ストレイト | STONEMARKET・BLAAK CERUMO/INGING | 13 | 21Laps | 14 | 1'34.462 | TOYOTA RV8J |
R | 3 | 横溝 直輝 | KONDO RACING | 1 | 33Laps | 10 | 1'34.164 | TOYOTA RV8J |
R | 47 | ロニー・クインタレッリ | CERUMO/INGING | 0 | 34Laps | 8 | 1'34.672 | TOYOTA RV8J |
決勝レース2 | |||||||
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順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | グリッド | エンジン |
1 | 37 | 荒 聖治 | PETRONAS TEAM TOM'S | 23 | 37'33.979 | 2 | TOYOTA RV8J |
2 | 1 | 松田 次生 | LAWSON TEAM IMPUL | 23 | 1.271 | 7 | TOYOTA RV8J |
3 | 4 | J.P.デ・オリベイラ | KONDO RACING | 23 | 9.017 | 6 | TOYOTA RV8J |
4 | 48 | 立川 祐路 | CERUMO/INGING | 23 | 10.684 | 5 | TOYOTA RV8J |
5 | 7 | 本山 哲 | Team LeMans | 23 | 17.163 | 9 | TOYOTA RV8J |
6 | 40 | 松浦 孝亮 | DoCoMo DANDELION | 23 | 19.35 | 10 | HONDA HF386E |
7 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | 23 | 20.236 | 11 | TOYOTA RV8J |
8 | 8 | 石浦 宏明 (TDPドライバー) | Team LeMans | 23 | 20.643 | 13 | TOYOTA RV8J |
9 | 67 | ロベルト・ストレイト | STONEMARKET・BLAAK CERUMO/INGING | 23 | 21.014 | 18 | TOYOTA RV8J |
10 | 6 | 吉本 大樹 | SG team 5ZIGEN | 23 | 28.352 | 14 | HONDA HF386E |
11 | 3 | 横溝 直輝 | KONDO RACING | 23 | 28.873 | 19 | TOYOTA RV8J |
12 | 56 | 伊沢 拓也 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | 23 | 29.499 | 16 | HONDA HF386E |
13 | 47 | ロニー・クインタレッリ | CERUMO/INGING | 23 | 30.438 | 20 | TOYOTA RV8J |
14 | 41 | 土屋 武士 | DoCoMo DANDELION | 23 | 31.061 | 1 | HONDA HF386E |
R | 31 | ロイック・デュバル | PIAA NAKAJIMA | 18 | 5Laps | 8 | HONDA HF386E |
R | 5 | 金石 年弘 | SG team 5ZIGEN | 16 | 7Laps | 3 | HONDA HF386E |
R | 55 | 井出 有治 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | 5 | 18Laps | 12 | HONDA HF386E |
R | 2 | ブノワ・トレルイエ | LAWSON TEAM IMPUL | 5 | 18Laps | 15 | TOYOTA RV8J |
R | 32 | 小暮 卓史 | PIAA NAKAJIMA | 1 | 22Laps | 4 | HONDA HF386E |
ドライバーズポイント | |||||||
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順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント | ||||
1 | 松田 次生 | TOYOTA RV8J | 73 | ||||
2 | アンドレ・ロッテラー | TOYOTA RV8J | 44 | ||||
3 | ロイック・デュバル | HONDA HF386E | 44 | ||||
4 | 平手 晃平 | TOYOTA RV8J | 36 | ||||
5 | 立川 祐路 | TOYOTA RV8J | 31 | ||||
7 | J.P.デ・オリベイラ | TOYOTA RV8J | 17 | ||||
9 | ブノワ・トレルイエ | TOYOTA RV8J | 15 | ||||
10 | 本山 哲 | TOYOTA RV8J | 13 | ||||
11 | ロニー・クインタレッリ | TOYOTA RV8J | 13 | ||||
12 | 横溝 直輝 | TOYOTA RV8J | 12 | ||||
13 | ロベルト・ストレイト | TOYOTA RV8J | 10 | ||||
15 | 荒 聖治 | TOYOTA RV8J | 9 | ||||
16 | 石浦 宏明 | TOYOTA RV8J | 7 | ||||