J.P.デ・オリベイラが圧倒的な速さで今季初勝利!
- コース:ツインリンクもてぎ(距離4.801379km)
- 予選:5月22日(土)晴:ドライ
- 決勝:5月23日(日)雨:ウェット
今季初勝利を挙げたJ.P.デ・オリベイラ(中央右)と
3位に入ったアンドレ・ロッテラー(右)
フォーミュラ・ニッポンの第2戦が5月22日(土)、23日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで行われた。
予選
22日(土)は好天に恵まれ、午前中のフリー走行を経て、気温28度と暑い気候の下で、午後2時25分から、ノックアウト予選が開始された。
Q1ではルーキーのケイ・コッツォリーノ(Team LeMans)とTDPドライバーの井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)が無念の敗退。それぞれ12、14番手グリッドが確定した。
10分間のインターバルを経て開始されたQ2は僅差の争いとなり、TDPドライバーの石浦宏明(Team LeMans)が僅か0.032秒及ばずQ2敗退。10番手グリッドとなった。
午後3時15分からのQ3も僅差での激しいタイムアタックが繰り広げられたが、前戦開幕戦で2位表彰台を獲得したJ.P.デ・オリベイラ(Mobil 1 TEAM IMPUL)が0.019秒差で今季初のポールポジションを獲得。2番手には、前週のニュルブルクリンク24時間レースに出場したアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がつけた。ロッテラーは3番手の
小暮卓史(NAKAJIMA RACING)と1000分の1秒まで全く同タイムという珍しい結果となったが、規定により、先にタイムをマークしたロッテラーが2番手グリッドとなった。
前戦日本人最高位の4位に入ったTDPドライバーの平手晃平(Mobil 1 TEAM IMPUL)は、トップと僅か0.218秒差ながら6番手。1週間前のニュルブルクリンク24時間レースでLEXUS LFAを駆り、初出場ながら見事クラス優勝に貢献したTDPドライバーの大嶋和也(PETRONAS TEAM TOM'S)は7番手。今季新規参戦のチームながら見事Q3への進出を果たした平中克幸(KCMG)が8番手となった。
決勝
23日(日)併催の全日本F3第4戦決勝までは曇天ながらドライコンディションだったが、昼過ぎから雨が降り始め、フォーミュラ・ニッポン第2戦決勝のスタート時には完全なウェットコンディション。全車ウェットタイヤを装着し、フォーメーションラップを開始したが、7番手グリッドにつけていた大嶋はエンジンストール。再始動したが、最後尾グリッドからのスタートとなってしまった。
午後2時半に52周のレースがスタート。ポールポジションのオリベイラがトップをキープし好スタートを切る一方で、2番手グリッドのロッテラーは、スタートで出遅れ5位に後退。6番手グリッドの平手もエンジンストールで最後尾まで落ちてしまった。
難しいコンディションの中で序盤からコースオフする車両も頻発したが、トップのオリベイラは他車よりも1周あたり1秒近くも速いラップタイムで後続を引き離して行った。
スタートでポジションを落としたロッテラーだったが、ライバルのコースオフにも助けられ、4周目には4位まで復帰。また、最後尾グリッドスタートとなっていた大嶋も、素晴らしい追い上げを見せ一気にポジションアップ。7周目にはロッテラーに続く5位に浮上した。
序盤10位を走行していた井口は、10周目にパドルシフト(変速機)のトラブルに見舞われピットイン。長時間の修復作業を余儀なくされた。
ロッテラーは10周目にディフェンディングチャンピオンのロイック・デュバル(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)をパスし、3位へ。首位を独走するオリベイラは、他車が1周1分49秒から50秒台のタイムなのに対し、1人1分48秒台に入れる驚異的な速さで更に差を広げていった。
10番手スタートの石浦は、序盤から変速系のトラブルに見舞われながらも、7位を走行。しかし、最後尾から追い上げてきた平手が追いつき、激しい7位争いを展開。数周に渡って平手を抑えた石浦だったが、雨足が更に強まる中、26周目に痛恨のコースアウト。平手は7位浮上。大嶋も前車のコースオフで4位へとポジションを上げた。
レースも折り返しを過ぎ、徐々に各車ピットイン。タイヤ交換は行わず、給油のみでコースへと復帰していった。トラブルに苦しみながらも粘り強く8位を走行していた石浦は、36周目に再びコースオフ、グラベルに捕まり、無念のリタイア。
全車がピットを終えた時点で5位につけていた大嶋だったが、40周目に左リアタイヤのパンクに見舞われ、ピットイン。
8位に後退。
終盤は、各車の差が広がる中で、3位のロッテラーが2位を行く塚越広大(HFDP RACING)を追い、その差は2秒台まで縮まったが、逆転は叶わず。
首位を独走するオリベイラは、最後までペースを緩めることなく、最終的に2位に40秒もの大差を付け、ポール・トゥ・ウィンで圧勝。今季初勝利を挙げた。ロッテラーは3位。平手が7位、大嶋が8位に入り、ポイント獲得を果たした。開幕戦で1周もできずにレースを終えたコッツォリーノは、10位で初完走。井口は長時間の修復の後コースへ復帰。規定周回数に満たず、完走扱いにはならなかったものの、最後までレースを走りきった。
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圧倒的な速さで今季初勝利を挙げたJ.P.デ・オリベイラ(#19) -
スタートで遅れたが、追い上げ3位に入ったアンドレ・ロッテラー(#36)
リザルト
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 19 | J.P・デ・オリベイラ | Mobil1 TEAM IMPUL | 52 | 1:35'31.811 | 1 | 1'33.967 | TOYOTA RV8K |
2 | 10 | 塚越 広大 | HFDP RACING | 52 | 40.587 | 5 | 1'34.074 | HONDA HR10E |
3 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | 52 | 43.73 | 2 | 1'33.986 | TOYOTA RV8K |
4 | 1 | ロイック・デュバル | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 52 | 1'19.163 | 4 | 1'34.054 | HONDA HR10E |
5 | 31 | 山本 尚貴 | NAKAJIMA RACING | 52 | 1'38.919 | 9 | 1'34.744 | HONDA HR10E |
6 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING | 52 | 1'46.797 | 3 | 1'33.986 | HONDA HR10E |
7 | 20 | 平手 晃平 | Mobil1 TEAM IMPUL | 51 | 1Lap | 6 | 1'34.185 | TOYOTA RV8K |
8 | 37 | 大嶋 和也 | PETRONAS TEAM TOM'S | 51 | 1Lap | 7 | 1'34.446 | TOYOTA RV8K |
9 | 16 | 井出 有治 | MOTUL TEAM 無限 | 51 | 1Lap | 13 | 1'36.207 | HONDA HR10E |
10 | 7 | ケイ・コッツォリーノ | Team LeMans | 51 | 1Laps | 12 | 1'36.161 | TOYOTA RV8K |
11 | 2 | 伊沢 拓也 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 50 | 2Laps | 11 | 1'35.094 | HONDA HR10E |
8 | 石浦 宏明 | Team LeMans | 35 | 17Laps | 10 | 1'34.760 | TOYOTA RV8K | |
29 | 井口 卓人 | DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING | 34 | 18laps | 14 | 1'36.640 | TOYOTA RV8K | |
18 | 平中 克幸 | KCMG | 0 | 52Laps | 8 | 1'34.944 | TOYOTA RV8K | |
ドライバーズポイント | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント | ||||
1 | J.P・デ・オリベイラ | TOYOTA RV8K | 19 | ||||
2 | 小暮 卓史 | HONDA HR10E | 14 | ||||
3 | アンドレ・ロッテラー | TOYOTA RV8K | 12 | ||||
6 | 平手 晃平 | TOYOTA RV8K | 7 | ||||
9 | 大嶋 和也 | TOYOTA RV8K | 1 | ||||