J.P.デ・オリベイラが今季初勝利!
2戦連続でトヨタエンジンが表彰台を独占
- コース:ツインリンクもてぎ (4.801km)
- 予選:8月6日(土)晴:ドライ
- 決勝:8月7日(日)曇:ドライ
J.P.デ・オリベイラ(中央)が今季初勝利。
2位にアンドレ・ロッテラー(左)、3位にTDPドライバーの
中嶋一貴(右)が入り、トヨタエンジンが表彰台を独占
フォーミュラ・ニッポンの第4戦が8月6日(土)、7日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで行われた。
ツインリンクもてぎでのフォーミュラ・ニッポン戦は、当初5月に予定されていたが、3月の東日本大震災でコースや施設にも大きな被害を受けたためにスケジュールが変更され、第4戦として無事修復なったコースで開催されることとなった。
今大会は250kmとやや長めのレース距離設定となっており、レース中に2回のピットストップで、4本タイヤを交換することが義務づけられ、給油も含めた戦略やピット作業も勝負を左右する重要な要素となった。
予選
6日(土)午後1時50分から、夏の暑さの中でノックアウト方式の予選が行われた。20分間のQ1では、TDPドライバーの石浦 宏明(Team KYGNUS SUNOCO)が14番手でまさかの敗退。ルーキーの嵯峨 宏紀(Le Beausset Motorsports)が16番手、アレキサンドレ・インペラトーリ(SGC by KCMG)が17番手でグリッド確定となる一方で、同じルーキーのアンドレア・カルダレッリ(KONDO RACING)は初めてQ2に進出を果たした。
Q2では、TDPドライバーの国本 雄資(Project μ/cerumo・INGING)がコースオフを喫し、12番手、カルダレッリが13番手でQ3進出ならず。
最終Q3セッションは、空模様が怪しくなってきたためにセッション開始直後から各車積極的にアタック。今季ここまで2勝を挙げているアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)と、フォーミュラ・ニッポン初年度ながら1勝を挙げてランキング首位につけるTDPドライバー中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が好タイムをマークし上位につけたが、終盤、ディフェンディングチャンピオンのJ.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が逆転でトップタイムをマーク。前戦に続き2戦連続のポールポジションを獲得した。ロッテラーが2番手、中嶋一貴が2列目4番手。Q3進出を果たしたTDPドライバーの大嶋 和也(Team LeMans)と平手 晃平(TEAM IMPUL)はそれぞれ6番手、8番手となった。
決勝
7日(日)空には雲がかかっているものの、気温34度、路面温度44度という猛暑の中で、午後2時半に決勝レース(52周)のスタートが切られた。
スタートではポールポジションのオリベイラが若干出遅れ、3コーナーあたりまで上位勢はサイド・バイ・サイドでの激しい順位争いとなったが、結局は予選グリッドとほぼ同じ順位に落ち着き、序盤戦へ。
予選で14番手と後方スタートを強いられた石浦は1周目終了時に早くもピットイン。翌周には12番手スタートの国本もピットへ向かい、1回目のタイヤ交換義務を果たした。
オリベイラとロッテラーが1-2で逃げる後方では、4位につけていた中嶋一貴が8周目終了時とやや早めにピットイン。早いピット作業から追い上げていた石浦の前でコースへ復帰した。
各車次々にピットへと向かう中で、上位争いでは、ロッテラーがほぼ3分の1を消化した18周目終了時点でピットイン。好ピット作業でコースへと戻ると、翌周ピットへ向かったオリベイラも全く同タイムのピット作業で、ロッテラーの前に復帰した。
1回目のピットを最後まで引っ張ったのは平手。レース折り返しとなる26周目終了時点でようやくピットへと向かったが、ここで若干のタイムロス。6位争いを展開していた石浦のすぐ後ろでコースへ戻ることとなってしまったが、すぐに石浦をパスし、5位に浮上した。
首位を争うオリベイラとロッテラーの差は5秒ほどとなった35周目に、ロッテラーが2回目のピットを終えると、翌周オリベイラもピットへ。ここでタイヤ交換作業で僅かにタイムをロスしたオリベイラだったが、ロッテラーの前でコースへは復帰した。
終盤戦は、スパートをかけて差をじりじりと詰めていくロッテラーと、逃げるオリベイラとのバトルが観客を沸かせたが、最後はオリベイラが逃げ切り、ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利を飾った。ロッテラーが2位。中嶋一貴が3位に入り、トヨタエンジンが1-2-3位で表彰台を独占。8番手スタートから追い上げて見せた平手が5位。石浦が7位、大嶋が8位でポイントを獲得した。
今季、1戦欠場しながらも、出場した3戦で2勝、2位1回と圧倒的な強さを見せるロッテラーは、チームメイトであり、ここまで4戦全てのレースで表彰台に上っている中嶋一貴とポイントで並び、勝利数の差でランキング首位に立った。また、ランキング3位のオリベイラもこの勝利でロッテラー、中嶋一貴と僅か3ポイント差までその差を詰めることとなった。
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終盤のロッテラーの猛追を凌ぎ今季初勝利を挙げた
J.P.デ・オリベイラ(#1) -
勝利こそ叶わなかったが2位フィニッシュで
ランキング首位に浮上したアンドレ・ロッテラー(#36)
リザルト
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | エンジン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | J.P.デ・オリベイラ | TEAM IMPUL | 52 | 1:26'07.270 | 1 | 1'35.012 | TOYOTA RV8K |
2 | 36 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | 52 | 0'01.960 | 2 | 1'35.189 | TOYOTA RV8K |
3 | 37 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TEAM TOM'S | 52 | 0'21.523 | 4 | 1'35.841 | TOYOTA RV8K |
4 | 41 | 塚越 広大 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 52 | 0'28.758 | 3 | 1'35.489 | HONDA HR10E |
5 | 2 | 平手 晃平 | TEAM IMPUL | 52 | 0'46.413 | 8 | 1'36.375 | TOYOTA RV8K |
6 | 40 | 伊沢 拓也 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 52 | 0'53.351 | 5 | 1'35.943 | HONDA HR10E |
7 | 8 | 石浦 宏明 | Team KYGNUS SUNOCO | 52 | 0'54.539 | 14 | 1'36.945 | TOYOTA RV8K |
8 | 7 | 大嶋 和也 | Team LeMans | 52 | 1'07.789 | 6 | 1'36.041 | TOYOTA RV8K |
9 | 31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING | 52 | 1'18.771 | 11 | 1'36.906 | HONDA HR10E |
10 | 11 | 武藤 英紀 | HP REAL RACING | 51 | 1Lap | 15 | 1'37.049 | HONDA HR10E |
11 | 18 | アレキサンドレ・インペラトーリ | SGC by KCMG | 51 | 1Lap | 17 | 1'37.781 | TOYOTA RV8K |
12 | 33 | 国本 雄資 | Project μ/cerumo・INGING | 51 | 1Lap | 12 | 1'44.804 | TOYOTA RV8K |
13 | 3 | アンドレア・カルダレッリ | KONDO RACING | 51 | 1Lap | 13 | - | TOYOTA RV8K |
14 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 | 51 | 1Lap | 7 | 1'36.044 | HONDA HR10E |
15 | 10 | 小林 崇志 | HP REAL RACING | 51 | 1Lap | 10 | 1'36.746 | HONDA HR10E |
16 | 62 | 嵯峨 宏紀 | Le Beausset Motorsports | 51 | 1Lap | 16 | 1'37.611 | TOYOTA RV8K |
32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING | 20 | 32Laps | 9 | 1'36.544 | HONDA HR10E | |
ドライバーズポイント | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | ドライバー名 | エンジン | ポイント | ||||
1 | アンドレ・ロッテラー | TOYOTA RV8K | 28 | ||||
2 | 中嶋 一貴 | TOYOTA RV8K | 28 | ||||
3 | J.P.デ・オリベイラ | TOYOTA RV8K | 25 | ||||
5 | 平手晃平 | TOYOTA RV8K | 13 | ||||
6 | 大嶋 和也 | TOYOTA RV8K | 13 | ||||
9 | 石浦 宏明 | TOYOTA RV8K | 6 | ||||
11 | アレキサンドレ・インペラトーリ | TOYOTA RV8K | 2 | ||||