2012年5月14日(月)配信

アンドレ・ロッテラーがポール・トゥ・ウィンで完勝!
J.P.デ・オリベイラ2位、中嶋一貴3位でトヨタエンジンが表彰台独占


トヨタエンジンが表彰台を独占。左より2位の
J.P.デ・オリベイラ、優勝したアンドレ・ロッテラー、
3位の中嶋一貴
 フォーミュラ・ニッポンの第2戦が5月12日(土)、13日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで行われた。
 今季のフォーミュラ・ニッポンには、トヨタはディフェンディングチャンピオンエンジンであるRV8Kを8チーム11台に供給している。
 今大会、予選はスペシャルステージ形式で行われ、1台ごとに1周ずつのアタックとなる。また、出場する17台全車がこのスペシャルステージに出走する形式となり、予選1回目はスペシャルステージへの出走順を決定するセッションとなった。

予選
 12日(土)は好天に恵まれ、朝のフリー走行に続き、午前11時10分から予選1回目が開始。スペシャルステージの出走順は予選1回目の順位の逆順となるため、コンディションの良くなる後方出走順を得るべくアタックが繰り広げられた。
 このセッションではディフェンディングチャンピオンのアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がトップタイム。ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)、前戦開幕戦を制した中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)と続いた。
 午後2時25分より、1台ずつのスペシャルステージがスタート。5番目に出走した松田 次生(TEAM IMPUL)がベテランらしい走りで好タイムをマークすると、その後アタックした平手 晃平(Project μ/cerumo・INGING)、大嶋 和也(Team LeMans)、国本 雄資(Project μ/cerumo・INGING)らはこのタイムを上回れず。
 その後ライバル勢が松田を上回るタイムをマークする中、15番目出走の中嶋一貴がその時点でのトップタイムをマーク。続いてコースインしたデュバルは、中嶋一貴を上回るペースでの走行を見せたが、V字コーナーで痛恨のミスを犯し、中嶋一貴がトップをキープ。しかし、最後にアタックしたロッテラーは、中嶋一貴をコンマ5秒以上上回る好タイムをマークし、今季初、昨年の最終戦以来もてぎでは連続となるポールポジションを獲得した。
 中嶋一貴が最前列2番手、J.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が4番手。デュバルは6番手、松田が8番手から決勝に臨むこととなった。

決勝
 13日(日)も晴れ渡った青空の下、午後2時33分、決勝レース(52周)のスタートが切られた。ポールポジションのロッテラーと2番手の中嶋一貴は順当にポジションを守り、その後ろでは4番手スタートのオリベイラがアウトから前走車をパスし、3位に浮上。6番手グリッドのデュバルはスタートで若干遅れ、8位から追い上げを狙ったが、5周目の1コーナーでコースアウトを喫し、14位まで後退してしまった。
 その後はロッテラー、中嶋一貴、オリベイラの上位3台が1秒強ずつの差を保ったまま、4位以下を引き離して行く展開となった。
 レースが中盤に入ると、各車給油とタイヤ交換のためにピットへ。上位勢では28周目終了時点で2位走行中の中嶋一貴がまずピットイン。他車も次々にピットへ向かう中、トップ2台のロッテラーとオリベイラはピットインのタイミングを引っ張り、30周目終了時点でロッテラーがピットへ。
 オリベイラはロッテラーの翌周にピットへ向かうと、クルーの素早いピット作業にも助けられ、ロッテラーの直前でコースに復帰することに成功した。
 しかし、ピットアウト直後でタイヤが十分に暖まりきっていないオリベイラをロッテラーが攻め、2台はサイド・バイ・サイドのバトルを展開。オーバーテイクシステムを使ったロッテラーが第3コーナー立ち上がりでオリベイラを再逆転し、首位を奪還。
 ロッテラーの先行は許したものの、諦めないオリベイラは離されることなく2位で追撃を続け、残り10周を切ったあたりでプッシュを開始。その差は1秒以内へと縮まった。周回遅れも現れ、2台の差は更に小さくなったが、ロッテラーもペースを上げ、オリベイラを突き放しにかかった。
 2台の緊迫したバトルは最後まで続いたが、ロッテラーが逃げ切り、ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利。昨年の最終戦に続き、もてぎでの2連勝を飾った。
 2位はオリベイラ、3位に中嶋一貴が続き、トヨタエンジン搭載車両が表彰台を独占。松田が5位、レースを通して国本とのバトルを繰り広げ、猛追を凌ぎきった大嶋が8位でフィニッシュし、ポイントを獲得した。
 2戦を終えてのドライバーズポイントでは、中嶋一貴が首位を守っているが、わずか1ポイント差でロッテラー、2ポイント差でオリベイラが追う展開となっている。

リザルト

決勝
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選予選タイムエンジン
11アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'S521:24'25.27011'33.264TOYOTA RV8K
219J.P.デ・オリベイラTEAM IMPUL520.65941'33.909TOYOTA RV8K
32中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'S5212.25821'33.779TOYOTA RV8K
440伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING5221.51531'33.816HONDA HR12E
541塚越 広大DOCOMO TEAM DANDELION RACING5233.45751'33.967HONDA HR12E
620松田 次生TEAM IMPUL5236.60381'34.115TOYOTA RV8K
716山本 尚貴TEAM 無限5241.25271'34.113HONDA HR12E
87大嶋 和也Team LeMans5246.51791'34.121TOYOTA RV8K
939国本 雄資Project μ/cerumo%INGING5247.523131'34.917TOYOTA RV8K
1031中嶋 大祐NAKAJIMA RACING5256.633121'34.839HONDA HR12E
118ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCO521'00.31261'34.046TOYOTA RV8K
123安田 裕信KONDO RACING521'08.359141'35.072TOYOTA RV8K
1310金石 年弘HP REAL RACING511Lap171'38.188HONDA HR12E
1462嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports511Lap151'36.318TOYOTA RV8K
1518折目 遼SGC by KCMG511Lap161'36.433TOYOTA RV8K
38平手 晃平Project μ/cerumo%INGING2725Lap111'34.791TOYOTA RV8K
32小暮 卓史NAKAJIMA RACING448Laps101'34.157HONDA HR12E
ドライバーズポイント
順位ドライバー名エンジンポイント
1中嶋 一貴TOYOTA RV8K16
2アンドレ・ロッテラーTOYOTA RV8K15
3J.P.デ・オリベイラTOYOTA RV8K14
6大嶋 和也TOYOTA RV8K6
7松田 次生TOYOTA RV8K4