LEXUS RacingとTOYOTA Racing
2012年11月19日(月)配信

JAFグランプリ開幕。
SUPER GT第1レースは強雨のため短縮終了。LEXUS SC430の大嶋和也が3位表彰台獲得。
フォーミュラ・ニッポン予選ではアンドレ・ロッテラーが2番手、国本雄資3番手

難コンディションの中3位表彰台を獲得した大嶋和也のENEOS SUSTINA SC430 6号車  「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2012」が11月16日(金)から18日(日)にかけて静岡県の富士スピードウェイで開催されている。
 2010年、20年ぶりに「JAFグランプリ」の名称が復活し、3年目を迎えた同大会は、日本のモータースポーツシーズンを締めくくるイベントとして定着。ポイントはかからないレースながら、賞金と名誉をかけて、今年も激戦が展開されている。
 スプリントカップの名称の通り、各レースは短距離で、通常のレースとは異なるフォーマットで実施される。また、ドライバーの出身地別で分けられ、ファンも参加できる東西戦、往年の名ドライバーによるレジェンドカップなど、盛りだくさんの内容となっている。
 トヨタ/LEXUS勢では、今季のSUPER GTに参戦したGT500クラスのLEXUS LS430 6台、GT300クラスのLEXUS IS350 1台、トヨタ プリウス1台がSUPER GTに出場。フォーミュラ・ニッポンには今季トヨタエンジンを搭載して参戦した8チーム11台が出場した。

SUPER GT予選
 16日(金)は午前中の公式練習走行に続き、午後2時5分からクラス、レース毎に分けて予選が行われた。今大会は、各クラス22周ずつ2レースに分けて行われ、ドライバー交代は無し。スタンディングスタートという、通常とは異なるレース形式となる。
 各20分間の予選セッションでは、序盤に1アタックし、その後終盤に再度アタックというパターンで各車激しいグリッド争いを展開した。
 GT500クラスの第1レース予選では、最初のアタックでENEOS SUSTINA SC430 6号車の大嶋和也が1分30秒台に入れる驚速のタイムを叩きだしトップへ浮上。その後終盤のアタックでPETRONAS TOM'S SC430 36号車のロイック・デュバルが30秒台に入れ詰め寄ったが大嶋には及ばず。全車が従来のコースレコードを更新するというハイスピードな予選で、大嶋が第1レースのポールポジションを獲得した。2番手にデュバル、3番手にZENT CERUMO SC430 38号車の平手晃平、4番手にDENSO KOBELCO SC430 39号車の石浦宏明と、LEXUS SC430が予選トップ4を独占。KeePer Kraft SC430 35号車の国本雄資は12番手、WedsSport ADVAN SC430の荒聖治は14番手グリッドとなった。
 第2レースの予選は、路面温度が下がる中、36号車の中嶋一貴が1分30秒台に入れ、自身SUPER GTで初となるポールポジションを獲得。2番手には35号車の若手アンドレア・カルダレッリが素晴らしい走りでやはり1分30秒台のタイムをマークし2番手、第2レースもLEXUS SC430が最前列に並ぶこととなった。
 38号車の立川祐路が4番手、6号車の伊藤大輔が6番手。39号車脇阪寿一が10番手。今大会、マカオGPに出場するため欠場となったアンドレ・クートに代わり、初めて日本のレースに出場することとなったマリーノ・フランキッティが、初めてのコース、初めての車両にも関わらず13番手グリッドを獲得した。マリーノ・フランキッティはインディカーなどで活躍したダリオ・フランキッティの実弟で、ル・マン24時間レースなどにも出場している。
 GT300クラスでは、apr HASEPRO PRIUS GT 31号車は第1レースの嵯峨宏紀が11番手、第2レースの新田守男が10番手グリッド。Team SGC IS350 14号車は第1レースの折目遼、第2レースの山野直也共に22番手グリッドとなった。

フォーミュラ・ニッポン予選
 17日(土)は朝から雨に見舞われ、午前10時15分から行われたフォーミュラ・ニッポンの予選はウェットコンディションで行われた。
 今大会の予選は1台ずつアタックするスペシャルステージ方式が採られ、今シーズンのランキング逆順でアタックする。予選タイムで決勝レースのグリッドが決定するが、ストレートエンドでの最高速も計測され、トップ3が表彰される。
 序盤弱かった雨は、中盤強さを増し、終盤再び弱まるという難しいコンディションで、アタック順も大きくタイムに影響する予選セッションとなった。
 そんな中、6番目にアタックした国本 雄資(Project μ/cerumo・INGING)が好タイムをマーク。その後雨量が増していったこともあり、国本がタイムシートのトップにつけていたが、15番目のアタックで最高速も伸ばしたアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がようやく国本を上回った。
 その後ロッテラーのタイムも塗り替えられる中、最終戦の劇的な逆転で今季のシリーズチャンピオンを獲得し、最後にアタックした中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)は、唯一280km/hを越える驚異的な最高速をマークしポールポジション獲得を狙ったが、その後痛恨のスピンを喫しコースアウト。4輪がコース外に出た場合はタイム抹消となるため、序盤コースアウトを喫した安田 裕信(KONDO RACING)と共にノータイムで最後列スタートに。
 ロッテラーが2番手、国本はフォーミュラ・ニッポンで自己最高グリッドとなる3番手、J.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が5番手。7番手以降に平手 晃平(Project μ/cerumo・INGING)、ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)、嵯峨 宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)、今大会のスペシャルカラーリングをまとった大嶋 和也(Team LeMans)、松田 次生(TEAM IMPUL)が続いた。
 最高速では中嶋一貴がトップ、ロッテラーが2位となり、それぞれ金賞/銀賞を獲得した。

SUPER GTレース1決勝
 SUPER GTの第1レース、GT300クラスは午後12時49分からウェットコンディションで開始。11番手スタートの31号車 嵯峨は10番手争いを展開したが11位。22番手スタートの14号車 折目は追い上げ、13位でチェッカーを受けた。

 その後雨は強さを増し、GT500クラスの第1レースが始まる頃にはコースはヘビーウェットに。コース上に留まることすら困難と思われるコンディションで午後3時18分にスタートが切られた。
 予選でトップ4グリッドを独占したLEXUS SC430勢だったが、3番手の38号車 平手がスタートを失敗。その後方から猛烈なスタートダッシュを見せたカルソニックIMPUL GT-R 12号車が首位に立ち、6号車 大嶋と36号車 デュバルは2位、3位に後退。
 ペースの上がらない6号車と36号車は、更に後続にも先行を許し、6号車は4位に。その後、首位を逃げる12号車がスタートでのフライングによるドライブスルーペナルティで後退したため、3位となった6号車は、追い上げるライバルとの3位争いを展開することとなった。
 弱まることのない雨足に、9周目にはセーフティカーが導入。セーフティカーランが続いたが、12周目に赤旗が出され、短縮終了となってしまった。レースは成立となり、10周終了時点の順位で確定。難コンディションでポジションを維持した大嶋の6号車が3位表彰台を獲得。今レースのポイントは通常の半分が与えられることとなった。

 SUPER GTのレース後に予定されていた、往年の名ドライバーがトヨタ86で競い合う「レジェンドカップ」の予選は悪天候のため、翌18日(日)朝7時30分に順延された。

 明日の18日(日)は天候の回復が予想される中、フォーミュラ・ニッポンの決勝レースとSUPER GTの第2レースが行われ、栄光のJAFグランプリタイトルが決定される。

スーパーフォーミュラ ポールポジション
ENEOS SUSTINA SC430 6号車 ドライバー 大嶋和也:
見ての通りものすごい雨で、スタート前は正直本当にレースをやるのか?と思った。走り出したら、全力で行くしかないので自分なりに精一杯走ったが、ライバル車の方が明らかにペースが速かったので、抑える事を考えるよりも、自分がコース上に留まることを優先した。後ろから23号車が接近して来たが、これ以上抜かれる訳にはいかないので、足を取られながらも追随は許さなかった。3位という結果は悔しいが、観戦されている方には自分の頑張りが伝わってくれたかなと思う。

リザルト

フォーミュラ・ニッポン 予選結果
順位No.ドライバーチームタイム最高速(km/h)エンジン
141塚越 広大DOCOMO TEAM DANDELION RACING1'40.384269.058Honda HR12E
21アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'S1'40.577278.854TOYOTA RV8K
339国本 雄資Project μ/cerumo・INGING1'40.927270.948TOYOTA RV8K
440伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING1'41.291274.46Honda HR12E
519J.P.デ・オリベイラTEAM IMPUL1'41.801265.944TOYOTA RV8K
615佐藤 琢磨TEAM 無限1'42.129262.71Honda HR12E
738平手 晃平Project μ/cerumo・INGING1'42.439255.38TOYOTA RV8K
88ロイック・デュバルTeam KYGNUS SUNOCO1'43.178257.327TOYOTA RV8K
962嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports1'43.707267.658TOYOTA RV8K
107大嶋 和也Team LeMans1'44.067242.479TOYOTA RV8K
1120松田 次生TEAM IMPUL1'44.107253.462TOYOTA RV8K
1231中嶋 大祐NAKAJIMA RACING1'44.156247.309Honda HR12E
1316山本 尚貴TEAM 無限1'44.300270.745Honda HR12E
1432小暮 卓史NAKAJIMA RACING1'44.312260.241Honda HR12E
1510金石 年弘HP REAL RACING1'44.537231.362Honda HR12E
1618折目 遼SGC by KCMG1'48.887243.134TOYOTA RV8K
172中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'S281.177TOYOTA RV8K
183安田 裕信KONDO RACING271.972TOYOTA RV8K
SUPER GT GT300 第1レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
133藤井 誠暢HANKOOK PORSCHE2242'04.61311'37.930
216中嶋 大祐MUGEN CR-Z GT229.02231'38.398
343松浦 孝亮ARTA Garaiya2212.70161'38.975
43千代 勝正S Road NDDP GT-R2213.04881'39.101
50片岡 龍也GSR 初音ミク BMW2244.17751'38.754
652黒澤 治樹GREEN TEC & LEON SLS2244.531131'39.496
711平中 克幸GAINER DIXCEL R8 LMS2249.044141'39.612
8911横溝 直輝ENDLESS TAISAN 911221'17.82641'38.411
977イゴール・スシュコinvestors Audi R8 LMS221'36.647231'41.630
10360白坂 卓也RUN UP CORVETTE222'27.106181'40.922
1131嵯峨 宏紀apr HASEPRO PRIUS GT211Lap111'39.436
1314折目 遼Team SGC IS350211Lap221'41.369
SUPER GT GT500 第1レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
11ロニー・クインタレッリS Road REITO MOLA GT-R1021'01.97991'31.668
217塚越 広大KEIHIN HSV-010100.76451'31.305
36大嶋 和也ENEOS SUSTINA SC430102.72611'30.730
423ミハエル・クルムMOTUL AUTECH GT-R104.82181'31.649
5100山本 尚貴RAYBRIG HSV-010106.046111'31.740
612J.P・デ・オリベイラカルソニックIMPUL GT-R107.67271'31.470
718カルロ・ヴァン・ダムウイダー HSV-010109.649101'31.679
88小林 崇志ARTA HSV-0101011.013131'31.837
924安田 裕信D'station ADVAN GT-R1012.39161'31.428
1032中山 友貴EPSON HSV-0101015.38151'32.394
1139石浦 宏明DENSO KOBELCO SC4301041.83841'31.287
1235国本 雄資KeePer Kraft SC4301043.592121'31.782
1338平手 晃平ZENT CERUMO SC4301044.96631'31.062
1419荒  聖治WedsSport ADVAN SC4301045.323141'31.987
1536ロイック・デュバルPETRONAS TOM'S SC43073Laps21'30.911