LEXUS RacingとTOYOTA Racing
2013年11月23日(土)配信

富士スプリントカップ1日目
SUPER GT第1レースで立川祐路のLEXUS SC430が2位表彰台
SF予選では国本雄資が初のPP獲得

SUPER GT第1レースで2位フィニッシュを果たした
ZENT CERUMO SC430 38号車
 「JAF Grand Prix SUPER GT & SUPER FORMULA FUJI SPRINT CUP 2013」が11月23日(土)と24日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されている。
 日本のモータースポーツシーズンを締めくくるイベントとしてすっかり恒例となった「富士スプリントカップ」。2010年に、20年ぶりに復活した「JAFグランプリ」の名称を冠し、初めて国内最高峰のフォーミュラレースとGTレースである、スーパーフォーミュラ(当時はフォーミュラ・ニッポン)とSUPER GTを一つのイベントで楽しめる大会として実施され、今年は4回目の開催となる。
 スーパーフォーミュラ、SUPER GT共に選手権シリーズは終了しており、ポイントが得られるわけではないが、「JAFグランプリ」のタイトルと、成績に準じてかけられた多額の賞金を目指し、シーズン最後の熱いバトルが展開された。
 レースはシリーズ戦とは異なるフォーマットで実施。SUPER GTは土・日の両日に渡って2つに分けられたスプリントレース(22周)が行われる。ドライバー交代はなく、各レース1人ずつのドライバーが戦い、2レースの総合成績で「JAFグランプリ」を決定する。
 GT500とGT300もそれぞれ別のレースとして実施される。また、スタートは通常のローリングスタートではなく、静止状態から走り出すスタンディングスタートとなるのも選手権のレースとは異なる。
 スーパーフォーミュラは、土曜日に予選、日曜日に決勝というスケジュールで実施され、今日は予選が行われた。

SUPER GT予選
 23日(土)は朝から非常に忙しいスケジュールとなり、GT500クラスは午前8時25分から第1レース、午前9時13分から第2レースの予選が20分のセッションで行われた。今大会SUPER GTは練習走行が無く、ぶっつけ本番での予選アタックとなった。
 天候には恵まれたものの、気温の低い中で、タイヤを暖めるのに苦労しながらアタックが繰り広げられ、セッション終盤には順位が激しく入れ替わった。
 第1レースの予選は、ZENT CERUMO SC430 38号車の立川祐路が3番手、PETRONAS TOM'S SC430 36号車のジェームス・ロシターが4番手で2列目に並んだ。DENSO KOBELCO SC430 39号車の脇阪寿一が7番手、ENEOS SUSTINA SC430 6号車の国本雄資が8番手、KeePer TOM'S SC430 37号車のアンドレア・カルダレッリとWedsSport ADVAN SC430 19号車のアンドレ・クートが12,13番手となった。
 予定よりもやや遅れて開始された第2レース予選では、6号車の大嶋和也が、昨年自身が記録したコースレコードを上回る好タイムを叩きだし、ポールポジションを獲得。2番手に平手晃平の38号車、3番手に中嶋一貴の36号車が続き、LEXUS SC430がトップ3グリッドを独占。
 39号車の石浦宏明が6番手、37号車の伊藤大輔が8番手、19号車の荒聖治が13番手となった。
 GT300クラスでは、Panasonic apr PRIUS GT 31号車が、第1レース(嵯峨宏紀)20位、第2レース(新田守男)19位につけた。

スーパーフォーミュラ予選
 SUPER GTの予選の後、スーパーフォーミュラはフリー走行を経て、午前11時55分から25分のセッションで予選が行われた。
 今大会の予選は通常のノックアウト方式ではなく、1セッションのみでグリッドが決定。前半は中嶋一貴がトップにつけていたが、終盤の最後のアタックで次々にタイムが塗り替えられていった。チェッカー目前のアタック合戦を制したのは、国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。国本は日本最高峰フォーミュラに参戦して3年目にして初めてのポールポジション獲得。
 2番手には最終戦欠場で約2ヶ月ぶりのスーパーフォーミュラ参戦となったロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。3番手に国本のチームメイトである平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)、4番手、5番手にはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)のインパル勢が続き、6番手に中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)と、3列目までをトヨタエンジンが占めることとなった。
 ルーキーの平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)はパドルシフトトラブルで11番手。最終戦の欠場で、惜しくもタイトル獲得を逃したアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)はアタック中に前走車に阻まれまさかの14番手。このロッテラーまでがトップから1秒以内、トップ15台がコースレコードを更新するという、現行のシャシー&エンジンでの最後のレースにふさわしい、速さとハイレベルな戦いを示した予選となった。

SUPER GT第1レース決勝
 やや日が傾きかけてきた午後3時35分、22周のGT500第1レースがスタート。通常とは異なるスタンディングスタートで、2列目3番手グリッドの立川が好ダッシュを決め、一気に首位に浮上。序盤から後続を引き離していった。
 4番手グリッドのロシターはスタートではポジションをキープしたものの、8周目にかわされ5位に後退。
 首位を逃げる立川は、一時は2位に3秒近い大差を築いたが、レースが折り返しを過ぎたあたりで、タイヤの摩耗が厳しくなり、ペースダウン。追い上げる後続との差はみるみるうちに縮まっていった。
 トップ3台がテール・トゥ・ノーズ状態でのバトルとなった16周目、最終コーナーでKEIHIN HSV-010 17号車(塚越広大)にかわされた立川は、その後のストレートで17号車を抜き返したが、必死のブロックも及ばず、翌周再びかわされ、2位に後退。
 立川はそのまま2位でチェッカー。ロシターが5位、19号車のアンドレ・クートが6位に入った。
 GT300クラスでは、嵯峨の31号車が20番手スタートから追い上げ12位でフィニッシュした。

 明日24日(日)はスーパーフォーミュラの決勝レースとSUPER GTの第2レースが行われ、SUPER GTは2レースの総合結果でJAFグランプリのタイトルが決定される。

スーパーフォーミュラ ポールポジション
P.MU/CERUMO・INGING 39号車 ドライバー 国本雄資:
フリー走行ではクルマのバランスがあまり良くなく、思ったような走りが出来なかった。前回富士を走った夏のレースで調子が良かったので、それに近いセッティングにして予選に臨んだ。2セット目のアタックで、最後の1周に賭けてタイヤを暖め、結果的に全てが上手く行った。クールダウンラップ中に無線でポールだと伝えられたが最初は信じられなかった。GTの予選があまり良くなかっただけに、スーパーフォーミュラで初めてのポールポジションが獲得出来てほっとしている。

SUPER GT第1レース 2位
ZENT CERUMO SC430 38号車 ドライバー 立川祐路:
今回はフリー走行がなかったこともあり、タイヤ選択が大きく結果に響いた。全車、何もデータのないまま予選と決勝に臨むことになったが、我々はソフトタイヤで行くことにした。クルマの状態は大変良かったので、2位に入れたことはシーズンの締めくくりとして、とても良い結果だと思っている。明日は、今日のデータで各チームがタイヤを揃えてくるかも知れないが、そういう意味で今日の第1レースは興味深いものになったと思う。

リザルト

スーパーフォーミュラ 予選結果
順位No.ドライバーチームタイムエンジン
139国本 雄資P.MU/CERUMO・INGING1'22.718TOYOTA RV8K
28ロイック・デュバルKYGNUS SUNOCO Team LeMans1'22.810TOYOTA RV8K
338平手 晃平P.MU/CERUMO・INGING1'22.829TOYOTA RV8K
419ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLenovo TEAM IMPUL1'22.870TOYOTA RV8K
520松田 次生Lenovo TEAM IMPUL1'22.914TOYOTA RV8K
61中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'S1'22.961TOYOTA RV8K
732小暮 卓史NAKAJIMA RACING1'23.035Honda HR12E
831中嶋 大祐NAKAJIMA RACING1'23.062Honda HR12E
916山本 尚貴TEAM無限1'23.086Honda HR12E
1040伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING1'23.164Honda HR12E
117平川 亮KYGNUS SUNOCO Team LeMans1'23.232TOYOTA RV8K
1241武藤 英紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING1'23.334Honda HR12E
1310塚越 広大HP REAL RACING1'23.339Honda HR12E
142アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'S1'23.472TOYOTA RV8K
153安田 裕信KONDO RACING1'23.845TOYOTA RV8K
1611中山 友貴HP REAL RACING1'24.311Honda HR12E
1718リチャード・ブラッドレーKCMG1'24.598TOYOTA RV8K
1862嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports1'24.679TOYOTA RV8K
1915佐藤 琢磨TEAM無限1'27.741Honda HR12E
SUPER GT GT500 第1レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
117KEIHIN HSV-010塚越 広大2234'37.79151'31.401
238ZENT CERUMO SC430立川 祐路223.28531'31.252
3100RAYBRIG HSV-010小暮 卓史224.43921'31.079
418ウイダー モデューロ HSV-010山本 尚貴226.22311'30.835
536PETRONAS TOM'S SC430ジェームス・ロシター229.94741'31.372
619WedsSport ADVAN SC430アンドレ・クート2211.218131'32.282
723MOTUL AUTECH GT-Rロニー・クインタレッリ2214.90461'31.426
812カルソニックIMPUL GT-R松田 次生2215.00791'31.545
939DENSO KOBELCO SC430脇阪 寿一2216.58271'31.437
1024D'station ADVAN GT-R安田 裕信2221.778101'31.752
116ENEOS SUSTINA SC430国本 雄資221'16.69881'31.481
37KeePer TOM'S SC430アンドレア・カルダレッリ814Laps121'31.940
SUPER GT GT300 第1レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
13S Road NDDP GT-R佐々木 大樹2236'38.25611'37.147
211GAINER DIXCEL SLSビヨン・ビルドハイム221.221'37.497
355ARTA CR-Z GT小林 崇志229.30241'37.665
448DIJON Racing IS GT-R千代 勝正2211.30181'38.122
562LEON SLS黒澤 治樹2219.16391'38.562
616MUGEN CR-Z GT武藤 英紀2220.41861'37.965
70ENDLESS TAISAN PORSCHE峰尾 恭輔2221.52271'38.100
888マネパ ランボルギーニ GT3山内 英輝2226.037141'39.013
922グリーンテック SLS AMG GT3城内 政樹2226.794161'39.513
105マッハGoGoGo車検 GT-R山下 潤一郎2235.969131'38.977
1231Panasonic apr PRIUS GT嵯峨 宏紀2242.109201'39.928