LEXUS RacingとTOYOTA Racing
2013年11月24日(日)配信

富士スプリントカップ2日目
国本雄資がポール・トゥ・ウィンでSF初優勝!
GT第2レースは大嶋和也が勝利、中嶋一貴が続き1-2フィニッシュ

ポール・トゥ・ウィンでスーパーフォーミュラ初優勝を飾り、JAFグランプリを獲得した国本雄資(中央)。
2位にロイック・デュバル(左)、3位に松田次生(右)が続き、トヨタエンジンがRV8K最後のレースで表彰台を独占した
 11月23日(土)と24日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで「JAF Grand Prix SUPER GT & SUPER FORMULA FUJI SPRINT CUP 2013」が開催された。
 24日(日)は前日のレースに続き、スーパーフォーミュラの決勝レース、SUPER GTの第2レースが行われ、栄光の「JAFグランプリ」のタイトルが決定した。
 この日も好天に恵まれた富士スピードウェイには、3万9千人のモータースポーツファンが集結。シーズンを締めくくるイベントで、最高峰の走りを満喫した。

 スーパーフォーミュラの決勝レース前には、往年の名ドライバーが出場することで恒例となった「レジェンドカップ」が開催。今年はナンバー付き車両で行われているワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」の参戦車両、TOYOTA「86 Racing」とSUBARU BRZ「RA Racing」を使用し、現役ドライバーとレジェンドドライバーのコンビで、ドライバー交代を伴うレースが争われた。
 元F1ドライバーを含む名だたるレジェンドドライバーの参加に加え、中嶋悟/一貴の親子F1ドライバーコンビなど、話題も多かった同レースは、笑いの中にも本気のバトルが繰り広げられ、片山右京/谷口信輝組が優勝。中嶋悟/一貴組は5位に入った。

スーパーフォーミュラ決勝
 午後12時45分、全22周、100kmというスプリントで争われるスーパーフォーミュラの決勝レースがスタート。ポールポジションの国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)はスタートを決め首位をキープ。
 その後方では、4番手グリッドの松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)が好ダッシュで2位に浮上。これに2番手グリッドのロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)、中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が続いた。
 2周目の1コーナー進入では、デュバルが前を行く松田に並びかけ、松田がオーバーラン。これでデュバルが2位に浮上。中嶋一貴も平手をかわし、平手が徐々にポジションを落とすこととなった。
 2位に上がったデュバルは国本に追い着き、2台による首位争いが展開されたが、国本は落ち着いてデュバルとのマージンを維持し、首位を堅守。
 レースが折り返しを過ぎると、2位のデュバルに松田が追いつき、また、4位の中嶋一貴と、それを追う山本尚貴(TEAM 無限)とのバトルも激しさを増した。
 スプリントレースならではの僅差の争いは続き、ファイナルラップに入るストレートでは、ほとんどの車両がオーバーテイクシステムのランプを輝かせながらの見応えあるレースが最後まで繰り広げられたが、首位の国本は2位デュバルに1.6秒の差を付けてトップチェッカー。
 23歳、トップフォーミュラ参戦3年目の国本が、スーパーフォーミュラでの嬉しい初勝利を挙げた。2位はデュバル、3位に松田、4位に中嶋一貴と続き、トヨタRV8Kエンジンが最後のレースで上位4台を独占して有終の美を飾った。

SUPER GT第2レース決勝
 午後3時35分、今シーズン最後となる、GT500クラスの第2レースがスタートした。通常とは異なるスタンディングスタートながら、ポールポジションのENEOS SUSTINA SC430 6号車 大嶋和也は首位を守り、3番手グリッドのPETRONAS TOM'S SC430 36号車 中嶋一貴がこれに続いた。最前列2番手のZENT CERUMO SC430 38号車 平手晃平は出遅れ5位に後退。DENSO KOBELCO SC430 39号車 石浦宏明との5位争いとなった。
 首位を逃げる大嶋と、追う中嶋一貴はハイペースでのバトルを続け、周回を重ねる毎に3位以下との差は広がって行った。これにより首位争いは2台のLEXUS SC430による一騎打ちの様相に。後方では、平手、石浦を含む数台による、抜きつ抜かれつの激しい5位争いが繰り広げられた。
 首位大嶋と2位中嶋一貴の差は1秒ほどで推移していたが、レースが後半に入ると、中嶋一貴がその差をじりじりと詰めていき、テール・トゥ・ノーズに。残り4周となった第1コーナーで大嶋のイン側を伺うように攻めた中嶋一貴だったが、パスするまでには至らず。
 その後も、チェッカー直前まで大嶋を攻め続けた中嶋一貴だったが、逆転は叶わず、逃げ切った大嶋がポール・トゥ・ウィンで第2レースを制した。中嶋一貴が僅か0.229秒差の2位で続き、LEXUS SC430は2006年から8年間にわたって戦ってきたSUPER GTでの最後のレースを、1-2フィニッシュで締めくくることとなった。
 終盤ペースを取り戻しポジションを上げた平手が4位。石浦は後半タイヤのグリップダウンに苦しみ7位に終わった。
 GT500クラスの前に行われたGT300クラスでは、19番手スタートのPanasonic apr PRIUS GT 31号車(新田守男)が15位でフィニッシュした。

 今大会に冠された、「JAFグランプリ」のタイトルは、スーパーフォーミュラでは国本が獲得。2レースの総合結果で決められるSUPER GTでは、立川祐路/平手組が僅か2ポイント及ばず総合2位。中嶋一貴/ジェームス・ロシター組が総合3位となった。

スーパーフォーミュラ 優勝
P.MU/CERUMO・INGING 39号車 ドライバー 国本雄資:

この最後の大きなチャンスで、今年課題だったスタートを失敗することなく決めることが出来て良かった。ポールからのスタートで緊張するかと思っていたが、いつも通り臨むことが出来た。その後のペースも良く、序盤から後続を引き離せた。ロイック選手は速かったが、自分の走りに集中した。チームの皆に優勝をプレゼントすることが出来て嬉しい。

SUPER GT第2レース 優勝
ENEOS SUSTINA SC430 6号車 ドライバー 大嶋和也:

とにかく嬉しかった。あまり感情を表に出す方ではないのだが、フィニッシュ後は無線で叫んでしまった。中嶋選手が追ってきて、最終戦よりも気の抜けない厳しいレースだっただけに、喜びも格別だ。今シーズンは、シリーズ中盤苦しかったが、最後に良い形で締め括れたと思っている。来季からクルマが変わるが、オフシーズンの間に皆で良いクルマを仕上げて、開幕に臨めるよう頑張りたい。

リザルト

スーパーフォーミュラ 決勝結果
順位No.ドライバーチーム周回タイム/差予選エンジン
139国本 雄資P.MU/CERUMO・INGING2231'27.1031TOYOTA RV8K
28ロイック・デュバルKYGNUS SUNOCO Team LeMans221.6322TOYOTA RV8K
320松田 次生Lenovo TEAM IMPUL222.5485TOYOTA RV8K
41中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'S223.756TOYOTA RV8K
516山本 尚貴TEAM無限224.6619Honda HR12E
619ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLenovo TEAM IMPUL225.2574TOYOTA RV8K
72アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'S226.20914TOYOTA RV8K
87平川 亮KYGNUS SUNOCO Team LeMans229.29311TOYOTA RV8K
938平手 晃平P.MU/CERUMO・INGING2210.3073TOYOTA RV8K
1010塚越 広大HP REAL RACING2217.58913Honda HR12E
113安田 裕信KONDO RACING2224.25615TOYOTA RV8K
1241武藤 英紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING2224.76412Honda HR12E
1311中山 友貴HP REAL RACING2227.46916Honda HR12E
1415佐藤 琢磨TEAM無限2230.80719Honda HR12E
1540伊沢 拓也DOCOMO TEAM DANDELION RACING2236.87310Honda HR12E
1662嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports2237.66218TOYOTA RV8K
1718リチャード・ブラッドレーKCMG2241.4917TOYOTA RV8K
1832小暮 卓史NAKAJIMA RACING211Lap7Honda HR12E
31中嶋 大祐NAKAJIMA RACING08Honda HR12E
SUPER GT GT500 第2レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
16ENEOS SUSTINA SC430大嶋 和也2234'31.19311'30.701
236PETRONAS TOM'S SC430中嶋 一貴220.22931'30.860
312カルソニックIMPUL GT-Rジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ2211.92171'31.055
438ZENT CERUMO SC430平手 晃平2213.09321'30.795
5100RAYBRIG HSV-010伊沢 拓也2218.07851'30.911
617KEIHIN HSV-010金石 年弘2219.61191'31.287
739DENSO KOBELCO SC430石浦 宏明2220.13761'31.036
818ウイダー モデューロ HSV-010フレデリック・マコヴィッキィ2230.479111'31.567
919WedsSport ADVAN SC430荒 聖治2231.473131'32.068
1024D'station ADVAN GT-Rミハエル・クルム2232.681121'31.978
1137KeePer TOM'S SC430伊藤 大輔2238.93781'31.278
SUPER GT GT300 第2レース 結果表
順位No.車両ドライバー周回タイム/差予選予選タイム
12エヴァRT初号機アップルMP4-12C加藤 寛規2236'42.79171'37.900
211GAINER DIXCEL SLS平中 克幸220.57631'37.634
34GSR 初音ミク BMW谷口 信輝224.05381'37.965
455ARTA CR-Z GT高木 真一224.52221'37.122
516MUGEN CR-Z GT中山 友貴2210.541'37.646
610GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS田中 哲也2218.93361'37.873
73S Road NDDP GT-R星野 一樹2219.17211'36.736
888マネパ ランボルギーニ GT3吉本 大樹2225.357141'38.745
933HANKOOK PORSCHE藤井 誠暢2227.053151'38.754
1062LEON SLS黒澤 翼2227.397111'38.528
1531Panasonic apr PRIUS GT新田 守男2240.68191'39.217
SUPER GT GT500 総合結果
総合順位No.チーム第1レース第2レース合計得点
ドライバー得点ドライバー得点
117KEIHIN REAL RACING塚越 広大20金石 年弘525
238LEXUS TEAM ZENT CERUMO立川 祐路15平手 晃平823
336LEXUS TEAM PETRONAS TOM'Sジェームス・ロシター6中嶋 一貴1521
46LEXUS TEAM LeMans ENEOS国本 雄資大嶋 和也2020
819LEXUS TEAM WedsSport BANDOHアンドレ・クート5荒 聖治27
939LEXUS TEAM SARD脇阪 寿一2石浦 宏明46
 37LEXUS TEAM KeePer TOM'Sアンドレア・カルダレッリ伊藤 大輔0
SUPER GT GT300 総合結果
総合順位No.チーム第1レース第2レース合計得点
ドライバー得点ドライバー得点
111GAINERビヨン・ビルドハイム15平中 克幸1530
23NDDP RACING佐々木 大樹20星野 一樹424
32Cars Tokai Dream28高橋 一穂加藤 寛規2020
31apr嵯峨 宏紀新田 守男0