富士スプリントカップ2日目
国本雄資がポール・トゥ・ウィンでSF初優勝!
GT第2レースは大嶋和也が勝利、中嶋一貴が続き1-2フィニッシュ
ポール・トゥ・ウィンでスーパーフォーミュラ初優勝を飾り、JAFグランプリを獲得した国本雄資(中央)。
2位にロイック・デュバル(左)、3位に松田次生(右)が続き、トヨタエンジンがRV8K最後のレースで表彰台を独占した
11月23日(土)と24日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで「JAF Grand Prix SUPER GT & SUPER FORMULA FUJI SPRINT CUP 2013」が開催された。
24日(日)は前日のレースに続き、スーパーフォーミュラの決勝レース、SUPER GTの第2レースが行われ、栄光の「JAFグランプリ」のタイトルが決定した。
この日も好天に恵まれた富士スピードウェイには、3万9千人のモータースポーツファンが集結。シーズンを締めくくるイベントで、最高峰の走りを満喫した。
スーパーフォーミュラの決勝レース前には、往年の名ドライバーが出場することで恒例となった「レジェンドカップ」が開催。今年はナンバー付き車両で行われているワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」の参戦車両、TOYOTA「86 Racing」とSUBARU BRZ「RA Racing」を使用し、現役ドライバーとレジェンドドライバーのコンビで、ドライバー交代を伴うレースが争われた。
元F1ドライバーを含む名だたるレジェンドドライバーの参加に加え、中嶋悟/一貴の親子F1ドライバーコンビなど、話題も多かった同レースは、笑いの中にも本気のバトルが繰り広げられ、片山右京/谷口信輝組が優勝。中嶋悟/一貴組は5位に入った。
スーパーフォーミュラ決勝
午後12時45分、全22周、100kmというスプリントで争われるスーパーフォーミュラの決勝レースがスタート。ポールポジションの国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)はスタートを決め首位をキープ。
その後方では、4番手グリッドの松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)が好ダッシュで2位に浮上。これに2番手グリッドのロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、平手晃平(P.MU/CERUMO・INGING)、中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が続いた。
2周目の1コーナー進入では、デュバルが前を行く松田に並びかけ、松田がオーバーラン。これでデュバルが2位に浮上。中嶋一貴も平手をかわし、平手が徐々にポジションを落とすこととなった。
2位に上がったデュバルは国本に追い着き、2台による首位争いが展開されたが、国本は落ち着いてデュバルとのマージンを維持し、首位を堅守。
レースが折り返しを過ぎると、2位のデュバルに松田が追いつき、また、4位の中嶋一貴と、それを追う山本尚貴(TEAM 無限)とのバトルも激しさを増した。
スプリントレースならではの僅差の争いは続き、ファイナルラップに入るストレートでは、ほとんどの車両がオーバーテイクシステムのランプを輝かせながらの見応えあるレースが最後まで繰り広げられたが、首位の国本は2位デュバルに1.6秒の差を付けてトップチェッカー。
23歳、トップフォーミュラ参戦3年目の国本が、スーパーフォーミュラでの嬉しい初勝利を挙げた。2位はデュバル、3位に松田、4位に中嶋一貴と続き、トヨタRV8Kエンジンが最後のレースで上位4台を独占して有終の美を飾った。
SUPER GT第2レース決勝
午後3時35分、今シーズン最後となる、GT500クラスの第2レースがスタートした。通常とは異なるスタンディングスタートながら、ポールポジションのENEOS SUSTINA SC430 6号車 大嶋和也は首位を守り、3番手グリッドのPETRONAS TOM'S SC430 36号車 中嶋一貴がこれに続いた。最前列2番手のZENT CERUMO SC430 38号車 平手晃平は出遅れ5位に後退。DENSO KOBELCO SC430 39号車 石浦宏明との5位争いとなった。
首位を逃げる大嶋と、追う中嶋一貴はハイペースでのバトルを続け、周回を重ねる毎に3位以下との差は広がって行った。これにより首位争いは2台のLEXUS SC430による一騎打ちの様相に。後方では、平手、石浦を含む数台による、抜きつ抜かれつの激しい5位争いが繰り広げられた。
首位大嶋と2位中嶋一貴の差は1秒ほどで推移していたが、レースが後半に入ると、中嶋一貴がその差をじりじりと詰めていき、テール・トゥ・ノーズに。残り4周となった第1コーナーで大嶋のイン側を伺うように攻めた中嶋一貴だったが、パスするまでには至らず。
その後も、チェッカー直前まで大嶋を攻め続けた中嶋一貴だったが、逆転は叶わず、逃げ切った大嶋がポール・トゥ・ウィンで第2レースを制した。中嶋一貴が僅か0.229秒差の2位で続き、LEXUS SC430は2006年から8年間にわたって戦ってきたSUPER GTでの最後のレースを、1-2フィニッシュで締めくくることとなった。
終盤ペースを取り戻しポジションを上げた平手が4位。石浦は後半タイヤのグリップダウンに苦しみ7位に終わった。
GT500クラスの前に行われたGT300クラスでは、19番手スタートのPanasonic apr PRIUS GT 31号車(新田守男)が15位でフィニッシュした。
今大会に冠された、「JAFグランプリ」のタイトルは、スーパーフォーミュラでは国本が獲得。2レースの総合結果で決められるSUPER GTでは、立川祐路/平手組が僅か2ポイント及ばず総合2位。中嶋一貴/ジェームス・ロシター組が総合3位となった。
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ポール・トゥ・ウィンの完勝でスーパーフォーミュラ初勝利を挙げた国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING) -
SUPER GT第2レースでは大嶋和也(右)が優勝。中嶋一貴(左)が2位に入り、LEXUS SC430は最後のレースで1-2フィニッシュ -
SUPER GT第2レースでポール・トゥ・ウィンを飾った大嶋和也(ENEOS SUSTINA SC430 6号車) -
午前中に行われたレジェンドカップでは往年のドライバーと現役ドライバーのコンビがTOYOTA「86 Racing」とSUBARU BRZ「RA Racing」で好レースを繰り広げた
スーパーフォーミュラ 優勝
P.MU/CERUMO・INGING 39号車 ドライバー 国本雄資:
この最後の大きなチャンスで、今年課題だったスタートを失敗することなく決めることが出来て良かった。ポールからのスタートで緊張するかと思っていたが、いつも通り臨むことが出来た。その後のペースも良く、序盤から後続を引き離せた。ロイック選手は速かったが、自分の走りに集中した。チームの皆に優勝をプレゼントすることが出来て嬉しい。
SUPER GT第2レース 優勝
ENEOS SUSTINA SC430 6号車 ドライバー 大嶋和也:
とにかく嬉しかった。あまり感情を表に出す方ではないのだが、フィニッシュ後は無線で叫んでしまった。中嶋選手が追ってきて、最終戦よりも気の抜けない厳しいレースだっただけに、喜びも格別だ。今シーズンは、シリーズ中盤苦しかったが、最後に良い形で締め括れたと思っている。来季からクルマが変わるが、オフシーズンの間に皆で良いクルマを仕上げて、開幕に臨めるよう頑張りたい。
リザルト
スーパーフォーミュラ 決勝結果 | |||||||
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順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/差 | 予選 | エンジン |
1 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING | 22 | 31'27.103 | 1 | TOYOTA RV8K |
2 | 8 | ロイック・デュバル | KYGNUS SUNOCO Team LeMans | 22 | 1.632 | 2 | TOYOTA RV8K |
3 | 20 | 松田 次生 | Lenovo TEAM IMPUL | 22 | 2.548 | 5 | TOYOTA RV8K |
4 | 1 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TEAM TOM'S | 22 | 3.75 | 6 | TOYOTA RV8K |
5 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限 | 22 | 4.661 | 9 | Honda HR12E |
6 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | Lenovo TEAM IMPUL | 22 | 5.257 | 4 | TOYOTA RV8K |
7 | 2 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S | 22 | 6.209 | 14 | TOYOTA RV8K |
8 | 7 | 平川 亮 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans | 22 | 9.293 | 11 | TOYOTA RV8K |
9 | 38 | 平手 晃平 | P.MU/CERUMO・INGING | 22 | 10.307 | 3 | TOYOTA RV8K |
10 | 10 | 塚越 広大 | HP REAL RACING | 22 | 17.589 | 13 | Honda HR12E |
11 | 3 | 安田 裕信 | KONDO RACING | 22 | 24.256 | 15 | TOYOTA RV8K |
12 | 41 | 武藤 英紀 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 22 | 24.764 | 12 | Honda HR12E |
13 | 11 | 中山 友貴 | HP REAL RACING | 22 | 27.469 | 16 | Honda HR12E |
14 | 15 | 佐藤 琢磨 | TEAM無限 | 22 | 30.807 | 19 | Honda HR12E |
15 | 40 | 伊沢 拓也 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 22 | 36.873 | 10 | Honda HR12E |
16 | 62 | 嵯峨 宏紀 | TOCHIGI Le Beausset Motorsports | 22 | 37.662 | 18 | TOYOTA RV8K |
17 | 18 | リチャード・ブラッドレー | KCMG | 22 | 41.49 | 17 | TOYOTA RV8K |
18 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING | 21 | 1Lap | 7 | Honda HR12E |
31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING | 0 | 8 | Honda HR12E | ||
SUPER GT GT500 第2レース 結果表 | ||||||||
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順位 | No. | 車両 | ドライバー | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | |
1 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 | 大嶋 和也 | 22 | 34'31.193 | 1 | 1'30.701 | |
2 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 中嶋 一貴 | 22 | 0.229 | 3 | 1'30.860 | |
3 | 12 | カルソニックIMPUL GT-R | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | 22 | 11.921 | 7 | 1'31.055 | |
4 | 38 | ZENT CERUMO SC430 | 平手 晃平 | 22 | 13.093 | 2 | 1'30.795 | |
5 | 100 | RAYBRIG HSV-010 | 伊沢 拓也 | 22 | 18.078 | 5 | 1'30.911 | |
6 | 17 | KEIHIN HSV-010 | 金石 年弘 | 22 | 19.611 | 9 | 1'31.287 | |
7 | 39 | DENSO KOBELCO SC430 | 石浦 宏明 | 22 | 20.137 | 6 | 1'31.036 | |
8 | 18 | ウイダー モデューロ HSV-010 | フレデリック・マコヴィッキィ | 22 | 30.479 | 11 | 1'31.567 | |
9 | 19 | WedsSport ADVAN SC430 | 荒 聖治 | 22 | 31.473 | 13 | 1'32.068 | |
10 | 24 | D'station ADVAN GT-R | ミハエル・クルム | 22 | 32.681 | 12 | 1'31.978 | |
11 | 37 | KeePer TOM'S SC430 | 伊藤 大輔 | 22 | 38.937 | 8 | 1'31.278 | |
SUPER GT GT300 第2レース 結果表 | ||||||||
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順位 | No. | 車両 | ドライバー | 周回 | タイム/差 | 予選 | 予選タイム | |
1 | 2 | エヴァRT初号機アップルMP4-12C | 加藤 寛規 | 22 | 36'42.791 | 7 | 1'37.900 | |
2 | 11 | GAINER DIXCEL SLS | 平中 克幸 | 22 | 0.576 | 3 | 1'37.634 | |
3 | 4 | GSR 初音ミク BMW | 谷口 信輝 | 22 | 4.053 | 8 | 1'37.965 | |
4 | 55 | ARTA CR-Z GT | 高木 真一 | 22 | 4.522 | 2 | 1'37.122 | |
5 | 16 | MUGEN CR-Z GT | 中山 友貴 | 22 | 10.5 | 4 | 1'37.646 | |
6 | 10 | GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS | 田中 哲也 | 22 | 18.933 | 6 | 1'37.873 | |
7 | 3 | S Road NDDP GT-R | 星野 一樹 | 22 | 19.172 | 1 | 1'36.736 | |
8 | 88 | マネパ ランボルギーニ GT3 | 吉本 大樹 | 22 | 25.357 | 14 | 1'38.745 | |
9 | 33 | HANKOOK PORSCHE | 藤井 誠暢 | 22 | 27.053 | 15 | 1'38.754 | |
10 | 62 | LEON SLS | 黒澤 翼 | 22 | 27.397 | 11 | 1'38.528 | |
15 | 31 | Panasonic apr PRIUS GT | 新田 守男 | 22 | 40.68 | 19 | 1'39.217 | |
SUPER GT GT500 総合結果 | ||||||||
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総合順位 | No. | チーム | 第1レース | 第2レース | 合計得点 | |||
ドライバー | 得点 | ドライバー | 得点 | |||||
1 | 17 | KEIHIN REAL RACING | 塚越 広大 | 20 | 金石 年弘 | 5 | 25 | |
2 | 38 | LEXUS TEAM ZENT CERUMO | 立川 祐路 | 15 | 平手 晃平 | 8 | 23 | |
3 | 36 | LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S | ジェームス・ロシター | 6 | 中嶋 一貴 | 15 | 21 | |
4 | 6 | LEXUS TEAM LeMans ENEOS | 国本 雄資 | 大嶋 和也 | 20 | 20 | ||
8 | 19 | LEXUS TEAM WedsSport BANDOH | アンドレ・クート | 5 | 荒 聖治 | 2 | 7 | |
9 | 39 | LEXUS TEAM SARD | 脇阪 寿一 | 2 | 石浦 宏明 | 4 | 6 | |
37 | LEXUS TEAM KeePer TOM'S | アンドレア・カルダレッリ | 伊藤 大輔 | 0 | ||||
SUPER GT GT300 総合結果 | ||||||||
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総合順位 | No. | チーム | 第1レース | 第2レース | 合計得点 | |||
ドライバー | 得点 | ドライバー | 得点 | |||||
1 | 11 | GAINER | ビヨン・ビルドハイム | 15 | 平中 克幸 | 15 | 30 | |
2 | 3 | NDDP RACING | 佐々木 大樹 | 20 | 星野 一樹 | 4 | 24 | |
3 | 2 | Cars Tokai Dream28 | 高橋 一穂 | 加藤 寛規 | 20 | 20 | ||
31 | apr | 嵯峨 宏紀 | 新田 守男 | 0 | ||||