JGTC開幕第1戦。竹内/立川組のスープラが4位入賞
GT300クラスでは期待のMR-Sがデビュー。クラス6位で完走
JGTC第1戦でスープラ勢最上位の4位入賞を果たした竹内浩典/立川祐路組のトヨタ・スープラ 全日本GT選手権(JGTC)の開幕戦が4月1日~2日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。両日とも好天に恵まれて予選日には1万3千人、決勝日には4万2500人もの大観衆が、待ちに待った開幕戦に詰めかけた。
早朝から多くの駐車場が満車となるなど、国内最高の観客動員数を誇るJGTCの人気ぶりを改めて印象付けた開幕第1戦にトヨタ勢は、GT500クラスに8台のスープラ、GT300クラスには、デビュー戦となるMRーSとセリカ(ST205)がそれぞれ一台づつ出場。今季のJGTCは、競技規則が改定され、車両規定がより厳しく変更された。スープラの2000年仕様車は、これに対応して開発されたもので、厳しくなった車両規定にもかかわらず、昨年以上のパフォーマンスを発揮し、ドライバーにも乗りやすいと好評。しかし、2000年仕様車が今回の開幕戦に間に合ったのはカストロールトムススープラの36号車と、エッソウルトロンタイガースープラの2台のみ。しかも、エッソスープラはシェイクダウンしたばかりで、本来の性能を発揮するには至らず、その他のスープラは、昨年仕様車を改良しての参戦。各車とも信頼性は高いものの、戦闘力ではいささか我慢を強いられた。
予選
予選では、やはり2000年モデルのライバルに対し、スープラ勢はセッティングに苦しみ、FK/マッシモセルモスープラ38号車の8番手が最上位であった。また、GT300クラスでは、ウエッズスポーツセリカが4番手につけるものの、やはり開発途上での参戦となったオレンジに塗られたコンパクトなボディがひときわ注目を集めるMR-Sは、セッティングに苦しみ7番手となった。
決勝
4万人以上の大観衆の声援の中、JGTC開幕戦のスタートが切られた。予選から苦戦を強いられたスープラ勢だったが、序盤の混戦の中、着実にポジションをキープし、上位をうかがう。しかし、11周目、カストロール36号車が第3コーナー直前でスピンした車両と接触を喫し、リタイアとなってしまう。
その他のスープラ勢は安定して周回を続け、中盤の燃料補給/ドライバー交代では、カストロール37号車が敏速なピット作業で11位へとポジションを上げるなど、高い信頼性とチーム力を武器に着実な走行を見せた。
さらに、終盤にはカストロール38号車の立川祐路が前を行くスカイラインと激しいバトルを展開。4位に躍進し、観客の大きな拍手を浴びた。その後もブレーキ/タイヤの状況が厳しくなる中、積極的なアタックを続けた38号車だったが、結局シリーズ開幕戦を4位でフィニッシュ。表彰台は逃したものの、99年仕様車最後のレースで貴重な10点のポイントを獲得した。
また、他のスープラ勢も健闘、ライバルが次々と脱落していく中、リタイヤは不運に泣いた36号車のみで、苦戦の中にも高い信頼性を発揮、8位、9位、10位でポイントを獲得。
GT300クラスでは、セリカが3位表彰台、注目のデビュー戦となったMR-Sは6位で完走を果たした。
リザルト
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 所要時間/差 | 周回 |
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1 | 1 | 日産スカイラインGT-R | E.コマス/影山正美 | 2:03'54.058 | 63 |
2 | 16 | ホンダNSX | 中子修/道上龍 | 23.136 | 63 |
3 | 64 | ホンダNSX | 伊藤大輔/D.シュワガー | 40.87 | 63 |
4 | 38 | トヨタスープラGT | 竹内浩典/立川祐路 | 53.289 | 63 |
5 | 3 | 日産スカイラインGT-R | 長谷見昌弘/田中哲也 | 54.611 | 63 |
6 | 2 | 日産スカイラインGT-R | 井出有治/M.クルム | 56.306 | 63 |
7 | 8 | ホンダNSX | 鈴木亜久里/土屋圭市 | 57.934 | 63 |
8 | 6 | トヨタスープラGT | 野田秀樹/W.ガードナー | 1'30.396 | 63 |
9 | 37 | トヨタスープラGT | 荒 聖治/鈴木利男 | 1'47.522 | 63 |
10 | 39 | トヨタスープラGT | 影山正彦/R.ファーマン | 1Lap | 62 |
チーム | 車両 | No. | ドライバー | 決勝結果 | |||
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TOYOTA TEAM CERUMO | トヨタスープラGT | 38 | 竹内浩典/立川祐路 | 4位 | |||
エッソウルトロン トヨタチームル・マン | トヨタスープラGT | 6 | 野田英樹/W.ガードナー | 8位 | |||
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 37 | 荒 聖治/鈴木利男 | 9位 | |||
トヨタチームサード | トヨタスープラGT | 39 | 影山正彦/R.ファーマン | 10位 | |||
cdmaOne TOYOTA TEAM CERUMO with key's | トヨタスープラGT | 32 | 木下隆之/近藤真彦 | 11位 | |||
マツモトキヨシ TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 35 | 山路慎一 /P-H.ラファネル | 12位 | |||
ENDLESS+土屋エンジニアリング | トヨタスープラGT | 25 | 木下みつひろ/織戸学 | 13位 | |||
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 36 | 関谷正徳/土屋武士 | リタイア | |||
RACING PROJECT BANDOH | トヨタセリカ | 19 | 脇阪薫一/原貴彦 | 19位/3位 | |||
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX | トヨタMR-S | 31 | 新田守男/五十嵐勇大 | 22位/6位 | |||
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