スープラの竹内/立川組が ポールtoウィンで今季初優勝を飾る
立川祐路はJGTC初優勝。ドライバーズポイントでも僅差の3位に浮上。
JGTC第5戦で見事今期初優勝を飾った竹内浩典/立川祐路組のトヨタ・スープラ 予選
全日本GT選手権第5戦「GT CHAMPIONSHIP in TI」が9月9~10日にかけて岡山県英田郡のTIサーキット英田で開催された。複数の台風接近の影響か、土、日曜日ともに天候は不安定。土曜日午後の予選は途中から土砂降りの雨に見舞われて赤旗~中止となるハプニングもあった。
この予選で雨が降り出す直前に逆転の一番時計を叩き出したFKマッシモセルモスープラ38号車が見事、前戦の富士に続く2連続ポールポジションを決めた。また、トヨタ勢はタイヤのセッティングに悩んだカストロールトムススープラ36号車が7番手、デンソーサードスープラが10番手など、苦しい結果となった。
また、GT300クラスではスーパーオートバックスアペックスMR-S31号車が、金曜日の練習走行で午前午後ともにトップタイムを記録、まだ満足いく状態ではないとしながら予選でも首位に0.333秒差の2番手に付け、決勝に期待をつないだ。
決勝
決勝日の午前中は雲が覆っていたものの、スタートの切られる午後2時には青空ものぞき、30度を超える暑さのもと決勝が行われた。
決勝はポールポジションのスープラ38号車のリードでスタート。1周目にスカイライン1号車にトップを譲るも、スカイライン1号車はピットインの際、エンジン再スタートに手間取って後退。これでスープラ38号車は43周目に首位に返り咲くこととなった。その後も安定したペースで周回を続けるスープラ38号車は、2番手との間隔を保ったまま、終盤はマージンを取った走行で無事チェッカー。スープラにとっての今期初優勝、ドライバーの立川祐路にとってはJGTC初優勝となる勝利を飾った。
この結果により竹内浩典/立川祐路組は選手権ポイントで首位に7点差の3番手に浮上。次戦の行われるMINEでのテストではトップタイムを記録しており、チャンピオンに向けても俄然可能性が出てきた。
また、14番手グリッドから目覚しい追撃を見せたエッソウルトロンタイガースープラは7位、同じく17番手からスタートしたエンドレスアドバンスープラも大きくジャンプアップして8位でフィニッシュとなった。
一方、GT300クラスでは2番手スタートとなったMR-S31号車は駆動系トラブルでリタイヤ。代わってブレーキトラブルで予選タイムをクリアできず最後尾からのスタートとなったウエッズスポーツセリカが激しい追い上げを敢行。後半ブレーキトラブルに見舞われ、ペースはキープしながらも3位入賞を果たした。
ZENTセルモSC 1号車 ドライバー立川祐路のコメント:
今シーズンはここまで苦しいレースが続いたが、やっと勝てたという気持ちだ。これで選手権タイトル争いにも踏みとどまることが出来た。最後まで諦めずに全力を尽くす。
ZENTセルモSC 1号車 ドライバー高木虎之介のコメント:
序盤に後続勢を引き離そうと攻めすぎて、タイヤを傷め、早めのピットインを余儀なくされてしまった。ドライバー交代後は一度ライバルに先行されたが、必ず逆転出来ると信じていた。次戦は厳しい真夏の1000kmレースとなるが、ここが踏ん張りどころだと思うので頑張りたい。
トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
不運が続き、なかなか結果を残せなかった1号車だが、今日はワンチャンスを確実に活かしてライバルを逆転し、優勝することが出来て本当に良かった。強豪揃いの厳しいこの選手権で勝ち進むことは本当に難しいが、次戦以降も悔いが残らないレースを戦って行きたい。
リザルト
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 所要時間/差 | 周回 | ||
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1 | 38 | トヨタスープラGT | 竹内浩典/立川祐路 | 02:07:40.27 | 82 | ||
2 | 16 | ホンダNSX | 道上龍/光貞秀俊 | 6.693 | 82 | ||
3 | 1 | 日産スカイラインGT-R | E.コマス/影山正美 | 10.61 | 82 | ||
4 | 30 | マクラーレンGTR | 岡田秀樹/松田次生 | 48.606 | 82 | ||
5 | 100 | ホンダNSX | 飯田章/服部尚貴 | 50.667 | 82 | ||
6 | 12 | 日産スカイラインGT-R | 星野一義/本山哲 | 01:00.37 | 82 | ||
7 | 6 | トヨタスープラGT | 野田英樹/W.ガードナー | 01:19.70 | 82 | ||
8 | 25 | トヨタスープラGT | 木下みつひろ/織戸学 | 01:43.86 | 82 | ||
9 | 35 | トヨタスープラGT | 山路慎一/P-H.ラファネル | 1Lap | 81 | ||
10 | 18 | ホンダNSX | 脇阪寿一/金石勝智 | 1Lap | 81 | ||
チーム | 車両 | No. | ドライバー | 決勝結果 | |||
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TOYOTA TEAM CERUMO | トヨタスープラGT | 38 | 竹内浩典/立川祐路 | 1位 | |||
エッソウルトロン トヨタチームル・マン | トヨタスープラGT | 6 | 野田英樹/W.ガードナー | 7位 | |||
ENDLESS+土屋エンジニアリング | トヨタスープラGT | 25 | 木下みつひろ/織戸学 | 8位 | |||
マツモトキヨシ TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 35 | 山路慎一/P-H.ラファネル | 9位 | |||
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 37 | 荒 聖治/鈴木利男 | 12位 | |||
cdmaOne TOYOTA TEAM CERUMO with key's | トヨタスープラGT | 32 | 木下隆之/近藤真彦 | 13位 | |||
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 36 | 関谷正徳/土屋武士 | 14位 | |||
トヨタチームサード | トヨタスープラGT | 39 | 影山正彦/R.ファーマン | リタイア | |||
RACING PROJECT BANDOH | トヨタセリカ | 19 | 脇阪薫一/原貴彦 | 21位/3位 | |||
TOM'S SPIRIT | トヨタMR-S | 20 | 松永雅博/佐藤久実 | 24位/6位 | |||
KRAFT | トヨタスプリンタートレノ | 86 | 田中実/松田晃司 | 27位/9位 | |||
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX | トヨタMR-S | 31 | 新田守男/高木真一 | リタイア | |||
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