2000年9月10日(日)配信

スープラの竹内/立川組が ポールtoウィンで今季初優勝を飾る
立川祐路はJGTC初優勝。ドライバーズポイントでも僅差の3位に浮上。


写真
JGTC第5戦で見事今期初優勝を飾った竹内浩典/立川祐路組のトヨタ・スープラ
予選
 全日本GT選手権第5戦「GT CHAMPIONSHIP in TI」が9月9~10日にかけて岡山県英田郡のTIサーキット英田で開催された。複数の台風接近の影響か、土、日曜日ともに天候は不安定。土曜日午後の予選は途中から土砂降りの雨に見舞われて赤旗~中止となるハプニングもあった。
 この予選で雨が降り出す直前に逆転の一番時計を叩き出したFKマッシモセルモスープラ38号車が見事、前戦の富士に続く2連続ポールポジションを決めた。また、トヨタ勢はタイヤのセッティングに悩んだカストロールトムススープラ36号車が7番手、デンソーサードスープラが10番手など、苦しい結果となった。
 また、GT300クラスではスーパーオートバックスアペックスMR-S31号車が、金曜日の練習走行で午前午後ともにトップタイムを記録、まだ満足いく状態ではないとしながら予選でも首位に0.333秒差の2番手に付け、決勝に期待をつないだ。


決勝
 決勝日の午前中は雲が覆っていたものの、スタートの切られる午後2時には青空ものぞき、30度を超える暑さのもと決勝が行われた。
 決勝はポールポジションのスープラ38号車のリードでスタート。1周目にスカイライン1号車にトップを譲るも、スカイライン1号車はピットインの際、エンジン再スタートに手間取って後退。これでスープラ38号車は43周目に首位に返り咲くこととなった。その後も安定したペースで周回を続けるスープラ38号車は、2番手との間隔を保ったまま、終盤はマージンを取った走行で無事チェッカー。スープラにとっての今期初優勝、ドライバーの立川祐路にとってはJGTC初優勝となる勝利を飾った。
 この結果により竹内浩典/立川祐路組は選手権ポイントで首位に7点差の3番手に浮上。次戦の行われるMINEでのテストではトップタイムを記録しており、チャンピオンに向けても俄然可能性が出てきた。
 また、14番手グリッドから目覚しい追撃を見せたエッソウルトロンタイガースープラは7位、同じく17番手からスタートしたエンドレスアドバンスープラも大きくジャンプアップして8位でフィニッシュとなった。
 一方、GT300クラスでは2番手スタートとなったMR-S31号車は駆動系トラブルでリタイヤ。代わってブレーキトラブルで予選タイムをクリアできず最後尾からのスタートとなったウエッズスポーツセリカが激しい追い上げを敢行。後半ブレーキトラブルに見舞われ、ペースはキープしながらも3位入賞を果たした。


ZENTセルモSC 1号車 ドライバー立川祐路のコメント:
 今シーズンはここまで苦しいレースが続いたが、やっと勝てたという気持ちだ。これで選手権タイトル争いにも踏みとどまることが出来た。最後まで諦めずに全力を尽くす。


ZENTセルモSC 1号車 ドライバー高木虎之介のコメント:
 序盤に後続勢を引き離そうと攻めすぎて、タイヤを傷め、早めのピットインを余儀なくされてしまった。ドライバー交代後は一度ライバルに先行されたが、必ず逆転出来ると信じていた。次戦は厳しい真夏の1000kmレースとなるが、ここが踏ん張りどころだと思うので頑張りたい。


トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
 不運が続き、なかなか結果を残せなかった1号車だが、今日はワンチャンスを確実に活かしてライバルを逆転し、優勝することが出来て本当に良かった。強豪揃いの厳しいこの選手権で勝ち進むことは本当に難しいが、次戦以降も悔いが残らないレースを戦って行きたい。

リザルト

順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回
1 38 トヨタスープラGT 竹内浩典/立川祐路 02:07:40.27 82
2 16 ホンダNSX 道上龍/光貞秀俊 6.693 82
3 1 日産スカイラインGT-R E.コマス/影山正美 10.61 82
4 30 マクラーレンGTR 岡田秀樹/松田次生 48.606 82
5 100 ホンダNSX 飯田章/服部尚貴 50.667 82
6 12 日産スカイラインGT-R 星野一義/本山哲 01:00.37 82
7 6 トヨタスープラGT 野田英樹/W.ガードナー 01:19.70 82
8 25 トヨタスープラGT 木下みつひろ/織戸学 01:43.86 82
9 35 トヨタスープラGT 山路慎一/P-H.ラファネル 1Lap 81
10 18 ホンダNSX 脇阪寿一/金石勝智 1Lap 81
チーム車両No.ドライバー決勝結果
TOYOTA TEAM CERUMO トヨタスープラGT 38 竹内浩典/立川祐路 1位
エッソウルトロン トヨタチームル・マン トヨタスープラGT 6 野田英樹/W.ガードナー 7位
ENDLESS+土屋エンジニアリング トヨタスープラGT 25 木下みつひろ/織戸学 8位
マツモトキヨシ TEAM TOM'S トヨタスープラGT 35 山路慎一/P-H.ラファネル 9位
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S トヨタスープラGT 37 荒 聖治/鈴木利男 12位
cdmaOne TOYOTA TEAM CERUMO with key's トヨタスープラGT 32 木下隆之/近藤真彦 13位
TOYOTA Castrol TEAM TOM'S トヨタスープラGT 36 関谷正徳/土屋武士 14位
トヨタチームサード トヨタスープラGT 39 影山正彦/R.ファーマン リタイア
RACING PROJECT BANDOH トヨタセリカ 19 脇阪薫一/原貴彦 21位/3位
TOM'S SPIRIT トヨタMR-S 20 松永雅博/佐藤久実 24位/6位
KRAFT トヨタスプリンタートレノ 86 田中実/松田晃司 27位/9位
Super AUTOBACS Racing Team with A'PEX トヨタMR-S 31 新田守男/高木真一 リタイア
ドライバーズポイント
順位ドライバー名ポイント
1位 道上 龍 49
2位 E.コマス/影山正美 48
3位 竹内浩典/立川祐路 42
4位 伊藤大輔/D.シュワガー 38
5位 中子 修 34
5位 星野一義/本山 哲 34
チームポイント
順位チーム名ポイント
1位 無限×童夢Projrct 66
2位 NISMO 57
3位 TOYOTA TEAM CERUMO 42
4位 Mobil 1 NAKAJIMA RACING 38
5位 TEAM IMPUL 34