真夏のFISCOで スープラの脇阪/野田組3位入賞
予選では片山/近藤組スープラと 田中/後藤組MR-Sが初PP獲得
JGTC第4戦で初ポールポジションを獲得したが、
接触で惜しくも3位に終わった田中実/後藤聡組のトヨタ・MR-S
全日本GT選手権第4戦「JAPAN SPECIAL GT CUP」が8月4~5日の両日、富士スピードウェイで開催された。5月にJGTC初の500kmレースとして行われた第2戦に続くFISCOでの開催だが、今回は真夏の暑さと、250kmの短距離レースが特徴。
今年も予選、決勝合わせて延べ65000人もの大観客を集め、併催された人気のワンメイクシリーズ、ネッツカップのアルテッツア/ヴィッツレースも、それぞれ44台/95台という大挙エントリーで賑わった。このため決勝日のゲートオープンは前日4日(土)の午後7時とされ、熱心なファンの入場車約1500台がサーキット内に泊まり込むという異例の措置がとられ、決勝日のゲート通過時間の短縮と共に交通渋滞の解消に一役買うこととなった。
今大会には、7台のスープラがエントリーしていたが、金曜日の練習走行でトップタイムを記録したFK/マッシモADVANスープラ25号車は、その後の練習走行中にコースアウトし転倒。ドライバーの織戸学は幸い打撲などの軽傷で済んだもののマシンのダメージは大きく、残念ながら今大会の予選と決勝は欠場。6台のスープラが決勝に臨むこととなった。
予選
4日(土)に行われた予選は、GT500クラスに出場のTeam UKYOスープラ33号車の片山右京が、赤旗中断を挟んで約50分ほどずれ込んだ、午後のセッション終了間際のアタック合戦、残り3分で渾身のベストタイムを記録。その後、このタイムは更新されず、チーム右京初のポールポジションが決定。片山右京にとっては99年富士1000kmのトヨタTS020以来のポールポジション獲得となった。
また、60kgのハンディ・ウエイトを搭載したエッソウルトラフロー スープラ6号車が3番手、同じく70kgを積んだauセルモスープラ38号車も5番手と健闘。今回からカラーリングを一新したカストロール・トムス・スープラ36号車も、20kgのウェイトを搭載して、6番手と続いた。
一方、GT300クラスでは直前の合同テストと練習走行でもトップタイムを記録、好調ぶりを見せつけるウェッズスポーツMR‐S19号車がトップタイムをマーク。初のポールポジションを獲得した。MR‐S19号車は、前戦終了後、FISCOのスポーツ走行枠などを積極的に利用して約3000kmにも渡る入念なテストとセットアップを実施して、今回のレースに臨み、決勝レースにも期待がかかった。
決勝
5日(日)の決勝日は、早朝に小雨が降った影響で、朝のウォームアップはウェットで行われたが、午前中のサポートレースでコースは乾き、午後2時40分からの決勝レースまでには完全なドライとなった。
ポールポジションからスタートのスープラ33号車を駆る片山右京は、初めてのJGTCのローリングスタートに戸惑って出遅れ、スカイライン23号車、スープラ6号車の先行を許して3位からレースへ突入。間もなく2位に上がるものの、不運にも他車に追突され、さらに、その後の追い上げ中にもGT300車両と接触してサスペンションのバランスを崩すなどして、14位へと後退。
一方、スタートで2位にポジションを上げたスープラ6号車はスカイライン22号車と抜きつ抜かれつのバトルを演じて観客を沸かせた。しかし、ハンディ・ウェイト搭載とタイヤのバランスに苦しめられ、惜しくもスカイラインに先行を許し、3位でフィニッシュ。
4位にはスタートで出遅れるものの、着実な走りで追い上げたスープラ38号車が入り、貴重なポイントを獲得した。
GT300クラスでは、ポールポジションスタートのMR‐S19号車がスタートからトップを走るが、序盤戦は、2位のシルビア81号車との首位争いの一騎打ち。中盤のピットタイミングも2台同時で、その激しいバトルは観客を沸かせた。しかし、MR-S19号車は、終盤戦で周回遅れの車両と接触。無念の後退、3位入賞に終わった。
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今大会から、FISCOにペースカーとしてソアラとアルテッツア・ジータが登場 -
新カラーリングとなったカストロール・トムス・スープラ36号車
エッソウルトラフロースープラ6号車のドライバー 野田英樹のコメント:
今回は60kgのハンディ・ウェイトに対して、タイヤのバランスが上手くとれず、乗りにくい中での戦いとなってしまった。しかし、3位でのポイント獲得には満足している。
エッソウルトラフロースープラ6号車のドライバー 脇阪寿一のコメント:
ブレーキなど、セパンで出た問題には対処して臨んだんですが...。4位でハンディ・ウェイトを降ろせるのも良いのですが、ポイントも大事ですから3位で良かった。
トヨタ・チーム・セルモ監督 佐藤正幸のコメント:
4位は、ある意味作戦通り。優勝出来なければ4位は良い結果だ。次戦のハンディ・ウェイトを免れた上でポイントも獲得できた。全力を尽くして次戦は勝ちに行き、チャンピオンを狙いたい。
リザルト
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 所要時間/差 | 周回 | ||
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1 | 22 | 日産スカイラインGT-R | M.クルム/田中哲也 | 1:24'42.126 | 57 | ||
2 | 23 | 日産スカイラインGT-R | E.コマス/影山正美 | 0'00.895 | 57 | ||
3 | 6 | トヨタスープラGT | 脇阪寿一/野田英樹 | 0'15.172 | 57 | ||
4 | 38 | トヨタスープラGT | 竹内浩典/立川祐路 | 0'27.597 | 57 | ||
5 | 1 | ホンダNSX | 道上 龍/光貞秀俊 | 0'37.514 | 57 | ||
6 | 64 | ホンダNSX | D.シュワガー/松田次生 | 0'40.672 | 57 | ||
7 | 12 | 日産スカイラインGT-R | 星野一義/本山 哲 | 0'44.254 | 57 | ||
8 | 36 | トヨタスープラGT | 黒澤琢弥/土屋武士 | 0'47.649 | 57 | ||
9 | 100 | ホンダNSX | 飯田 章/伊藤大輔 | 1'07.334 | 57 | ||
10 | 37 | トヨタスープラGT | 山路慎一/W.ガードナー | 1'12.701 | 57 | ||
チーム | 車両 | No. | ドライバー | 決勝結果 | |||
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ESSO TOYOTA TEAM Le Mans | トヨタスープラGT | 6 | 脇阪寿一/野田英樹 | 3位 | |||
TOYOTA TEAM CERUMO | トヨタスープラGT | 38 | 竹内浩典/立川祐路 | 4位 | |||
TOYOTA TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 36 | 黒澤琢弥/土屋武士 | 8位 | |||
TOYOTA TEAM TOM'S | トヨタスープラGT | 37 | 山路慎一/W.ガードナー | 10位 | |||
TOYOTA TEAM SARD | トヨタスープラGT | 39 | J.デュフォア/R.デュマ | 13位 | |||
TOYOTA TEAM CERUMO | トヨタスープラGT | 33 | 片山右京/近藤真彦 | 14位 | |||
土屋エンジニアリング | トヨタスープラGT | 25 | 織戸 学/荒 聖治 | 出走せず | |||
RACING PROJECT BANDOH | トヨタMR-S | 19 | 田中 実/後藤 聡 | 18位/3位 | |||
ARTA with A'PEX | トヨタMR-S | 31 | 新田守男/高木真一 | 20位/5位 | |||
TOM'S SPIRIT | トヨタMR-S | 0 | 松永まさひろ/佐藤久実 | リタイア | |||
シグマテックレーシングチーム | トヨタMR-S | 71 | Guts城内/田嶋栄一 | リタイア | |||
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