2006年10月15日(日)配信

レクサスSC430 初のオートポリスに苦戦。1号車が5位 36号車は7位。
ポイントランキングで後退するが最終戦で逆転タイトル獲得へ期待


初めてのコースで苦戦を強いられながらも5位フィニッシュを果たした
レクサスSC430(No.1 ZENTセルモSC)
 2006年SUPER GT第8戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」が10月14日(土)、15日(日)の両日、九州・大分県のオートポリスで開催された。全9戦で戦われる2006年のシーズンも残り2戦となり、チャンピオン争いも佳境に入った。
 阿蘇外輪山の地形を活かして作られたアップダウンの激しいテクニカルコースを舞台に激戦が繰り広げられた今大会には、GT500クラス15台、GT300クラス22台の総勢37台がエントリー。
 この内、トヨタ勢はGT500クラスに4台のレクサス SC430と2台のトヨタスープラ、GT300クラスには2台のトヨタ MR‐Sと2台のトヨタ セリカが出場した。

予選
 14日(土)の天候は晴れ時々曇り。気温23度路面温度34度と爽やかな気候のもとで午前10時30分から公式予選1回目セッションが行われ、Mobil1 SC6号車が順調に5番手、ニュータイヤを2セット使用して終盤にタイムアップしたtriple aサードスープラGT66号車が7番手、ディフェンディングチャンピオンのZENTセルモSC1号車が80kgのウエイトハンデにもかかわらず健闘して8番手、ECLIPSE ADVAN スープラ25号車が9番手でトヨタ勢4台が上位10番手までのグリッド順を決定するスーパーラップに進出した。
 そして午後2時25分からGT300/GT500各15分間づつの公式予選2回目セッションに続いて気温26度路面温度41度まで上昇する中、午後3時より注目のスーパーラップがスタート。
 3番目にコースインした1号車はクリーンなアタックを決め、セッティングが合わなかった6号車、ユーズドタイヤでの出走となった66号車を逆転して6番手グリッドを獲得。25号車は8番手、6号車は9番手グリッドから決勝に臨むこととなった。
 一方、GT300クラスでは1回目セッションで梁山泊apr MR-S777号車が4番手、TOY STORY Racing MR-S101号車が6番手タイムを記録。MR-S101号車がチームメイトの777号車を逆転して4番手、777号車も5番手の好位置につけた。

決勝
 15日(日)も朝から好天に恵まれ、5万1200人の大観客が入場。気温25度、路面温度42度のドライコンディションのもとで定刻の午後2時に、決勝フォーメーションラップがスタートした。
 6番手グリッドの1号車は好スタートを切り、オープニングラップで先行車をパス。翌周再逆転を許したが、タイヤ摩耗の厳しいコースで2回のピットを余儀なくされる車両も出る中、タイヤを温存する走りと作戦を採り、安定して6位をキープ。28周目には、ドライバー交代を行い、最終的には5位でフィニッシュ。貴重なポイントを獲得し、首位に8点差のランキング4位と、最終戦富士大会を前に、2年連続タイトルに向けて可能性を残した。
 また、90kgものウエイトを搭載した36号車も11番手スタートから着実な追い上げを見せ、6位までポジションを上げて29周目に給油ピットイン。このピットインで一時11位へと順位を落とすものの、後半も激しく追い上げ、56周目には7位に浮上し、そのままチェッカーを受けた。この結果、ランキングでは首位に7点差の2位タイにつけ、逆転タイトル獲得の期待を胸に最終戦へと臨むことになった。
 一方、GT300クラスでは、混戦模様の中、5番手からスタートした777号車が、順位を維持し5位でフィニッシュした。

ZENTセルモSC1号車 ドライバー 立川祐路のコメント:
 順位には悔しさもあるが、チーム全員がベストを尽くした大きな結果だと思う。最終戦はウエイトの軽いライバルも立ちはだかってくるだろうが、得意の富士での優勝と逆転連覇を狙う。

ZENTセルモSC1号車 ドライバー 高木虎之介のコメント:
 序盤はタイヤを温存するべくやや抑えたが、良いペースで走ることが出来た。ランキングではやや後退となったが、昨年も大逆転でチャンピオンを獲得出来たので、今年も可能性はあるはず。我々のチームはこういう状況に強いので、最終戦ではベストを尽くし、タイトルを獲得したい。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
 SUPER GT参戦初年度のレクサスSC430にとって、今大会はコース特性に合ったセッティングを見出すことが出来ず、楽な戦いではなかった。しかし、チームの努力のおかげでタイトルの可能性を残すことが出来た。最終戦では再びチャンピオンを獲得すべく、全力で戦い抜く。

リザルト

順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
123XANAVI NISMO Z本山 哲/松田 次生1:56'15.61365310
218TAKATA 童夢 NSX道上 龍/小暮 卓史0'07.92565130
3100RAYBRIG NSXS.フィリップ/細川 慎弥0'30.22165480
412カルソニック インパル ZB.トレルイエ/星野 一樹1'02.48465560
51ZENT セルモ SC立川 祐路/高木 虎之介1'13.10465680
622MOTUL AUTECH ZM.クルム/R.ライアン1'33.12165790
736OPEN INTERFACE TOM'S SC430脇阪 寿一/A.ロッテラー1'34.685651090
83イエローハットYMS トミカ Z横溝 直輝/J.P・デ・オリベイラ1'34.8556513
935BANDAI DIREZZA SC430服部 尚貴/P.ダンブレック1'44.592651120
1066triple a サード スープラGTA.クート/平中 克幸1'50.639659
※WH:ウェイトハンデ(kg)
チーム車両No.ドライバー決勝結果
OYOTA TEAM CERUMOレクサスSC4301立川 祐路/高木 虎之介5位
TOYOTA TEAM TOM'SレクサスSC43036脇阪 寿一/A.ロッテラー7位
TOYOTA TEAM KRAFTレクサスSC43035服部 尚貴/P.ダンブレック9位
TOYOTA TEAM SARDトヨタスープラGT66A.クート/平中 克幸10位
Mobil 1 TOYOTA Team LeMansレクサスSC4306飯田 章/片岡 龍也13位
TOYOTA TEAM TSUCHIYAトヨタスープラGT25織戸 学/土屋 武士クラス15位 総合33位
梁山泊 with aprトヨタMR-S777田中 実/大嶋 和也クラス5位 総合19位
RACING PROJECT BANDOHトヨタセリカ19松田 晃司/脇阪 薫一クラス12位 総合26位
TOYOTA TEAM CERUMOトヨタセリカ52竹内 浩典/嵯峨 宏紀クラス13位 総合27位
aprトヨタMR-S101新田 守男/高木 真一リタイア
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
1位100S.フィリップ/細川 慎弥79
2位36脇阪 寿一/A.ロッテラー72
3位18道上 龍/小暮 卓史72
4位1立川 祐路/高木 虎之介71
10位35服部 尚貴/P.ダンブレック49
11位6飯田 章/片岡 龍也35
19位35田嶋 栄一16
20位25織戸 学/土屋 武士16
23位66A.クート/平中 克幸12
24位1R.クインタレッリ9
26位36A.スーティル6
27位66S.アヤリ5
28位25野田 英樹5
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
1位36TOYOTA TEAM TOM'S67
2位100TEAM KUNIMITSU65
3位22NISMO65
6位1TOYOTA TEAM CERUMO58
9位35TOYOTA TEAM KRAFT46
10位6Mobil 1 TOYOTA Team LeMans30
14位25TOYOTA TEAM TSUCHIYA11
15位66TOYOTA TEAM SARD8