SUPER GT開幕。レクサスSC430 最終周回で逆転勝利
38号車がレクサスSC430開幕戦連覇達成!!
GT300クラスはトヨタ MR-S 101号車が3位表彰台
2007年シーズン開幕戦を制したレクサスSC430
(No.38 ZENT CERUMO SC430)
SUPER GT2007年シリーズの開幕戦「SUZUKA GT 300km」が3月17日(土)、18日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。今季の同シリーズは昨年と同じく富士スピードウェイでの2戦を含む全9戦が予定されている。
今大会にはGT500クラス16台、GT300クラス27台の総勢43台がエントリー。昨年、開幕戦の鈴鹿大会で、記念すべきデビューウィンを果たし、年間を通したシリーズでも見事同部門のチャンピオンを獲得したレクサスSC430はGT500クラスに6台がエントリー。また、GT300クラスにはトヨタMR‐S 2台とトヨタセリカ 1台が出場した。
予選
17日(土)は好天に恵まれたが終日風が強く肌寒い一日となる中、午前10時10分より公式予選1回目が行われた。GT500クラスでは中盤の専有走行時間に激しいタイムアタック合戦が行われ、ZENT CERUMO SC 38号車が6番手タイムを記録。Forum Eng. SC430 6号車が9番手、デンソーサードSC430 39号車が10番手につけ、上位10台のグリッドを決定するスーパーラップに進出。
前日の練習走行でスピン車両との接触によりセットアップの遅れた昨年のチャンピオン、宝山TOM'S SC430 1号車は僅差の11番手となった。また、GT300クラスでもTOY STORY Racing MR-S 101号車が2番手、apr MR-S 31号車が9番手タイムで同じくスーパーラップに進出した。
その後、午後2時25分より各クラス15分づつの公式予選2回目セッションを実施。午後3時から予定通り決勝のスターティンググリッドを決定するスーパーラップが始まった。スーパーラップ開始時は午前中よりも気温は若干上昇していたが冷たい風が強まり、厳しい寒さの中のアタックとなった。
このセッションで38号車は渾身のアタックを決めて5番手グリッドを獲得。6号車も8番手にポジションを上げて決勝レースに臨むこととなった。また、GT300クラスでも101号車が見事2番手、31号車が8番手グリッドを獲得した。
決勝
18日(日)も朝から晴天ながら、強風が断続的に吹いて肌寒いコンディション。FCJ第2戦決勝、SUPER GTのシリーズ開幕セレモニーなどに続いて午後2時に52周の決勝がスタートした。注目のスタートでは、38号車が混乱を無事くぐり抜け、5位のポジションをキープして周回を開始。
4位へのバトルを展開しながら22周目には中間の給油ピットイン。チームは迅速な作業で送り出し、各車のピット作業が一巡した30周目には3位に浮上した。
終盤戦に入ってコースアウトや黄旗追い越し違反によるペナルティ加算など荒れた展開となる中、44周目には2位を走っていたNSXがマシントラブルでコース脇にストップしたのを横目に2位に躍進。
これで2位表彰台かと思われたところ、何とファイナルラップでトップを逃げるNSXがスローダウン。デグナーコーナーの進入でこれをパスした38号車はトップでチェッカーを受け、レクサスSC430を、見事、昨年続き開幕戦2連覇へと導いた。
また、終始接戦を展開した6号車は4位入賞。11番手スタートから追い上げを見せた1号車も7位、同じく35号車が8位、25号車も9位と、混戦模様の中でレクサスSC430勢は6台中5台が入賞を果たし、貴重なポイントを獲得した。
一方、GT300クラスでも101号車が序盤から僅差の首位争いを展開。中盤パワーステアリングのトラブルに見舞われ苦戦したものの、3位入賞を果たした。
ZENT CERUMO SC430 38号車
ドライバー 立川祐路のコメント:
今回の優勝はライバルの脱落に助けられた形だが、そのポジションにいたからこそ勝てた。チーム全員がノーミスで戦えたことが勝因だと思う。また、勝ったとはいえライバル車のリードは明らかで、チャンピオンを獲るためには気を引き締めて努力を続けたい。
ZENT CERUMO SC430 38号車
ドライバー 高木虎之介のコメント:
厳しいレースだったが、速さだけでなくピット作業など全てが完璧に運んだことで得られた勝利だと思う。ともあれ開幕戦で勝つことが出来たのは、シリーズを戦っていく上では有利になるので、常に勝利を念頭にチャンピオンを目指してこれからも確実にポイントを獲っていきたい。
トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
決勝スタート前は我々のベストを尽くせばそれなりの結果が得られるとは考えていたが、まさか勝てるとは思わなかった。これもレースということだろう。ただし、優勝出来たとは言え、ライバルとの実力差は圧倒的に大きい。クルマを速くするべく、これからもチームと一丸となって全力を尽くす。一方、GT300クラスでは大嶋和也と石浦宏明という若いコンビが良い結果を出してくれた。彼らの成長が楽しみだ。
リザルト
決勝結果 | |||||||
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順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 周回 | 所要時間/差 | 予選 | WH |
1位 | 38 | ZENT CERUMO SC430 | 立川 祐路/高木 虎之介 | 52 | 1:43'25.744 | 5 | |
2位 | 23 | XANAVI NISMO Z | 本山 哲/R.ライアン | 52 | 0'03.427 | 7 | |
3位 | 32 | EPSON NSX | L.デュバル/F.カルボーン | 52 | 0'28.302 | 2 | |
4位 | 6 | Forum Eng. SC430 | 片岡 龍也/B.ビルドハイム | 52 | 0'34.527 | 8 | |
5位 | 22 | MOTUL AUTECH Z | M.クルム/松田 次生 | 52 | 0'35.031 | 9 | |
6位 | 17 | REAL NSX | 金石 勝智/金石 年弘 | 52 | 0'35.402 | 4 | |
7位 | 1 | 宝山 TOM'S SC430 | 脇阪 寿一/A.ロッテラー | 52 | 0'38.233 | 11 | |
8位 | 35 | BANDAI DUNLOP SC430 | 服部 尚貴/P.ダンブレック | 52 | 0'59.264 | 12 | |
9位 | 25 | ECLIPSE ADVAN SC430 | 土屋 武士/織戸 学 | 52 | 1'06.699 | 16 | |
10位 | 3 | YellowHat YMS モバHO ! TOMICA Z | S.フィリップ/柳田 真孝 | 52 | 1'07.112 | 15 | |
※WH:ウェイトハンデ(kg) +1,+2:性能引き上げ措置 |
チーム | 車名 | No. | ドライバー名 | グリッド | 決勝結果 | ||
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TOYOTA TEAM CERUMO | レクサスSC430 | 38 | 立川 祐路/高木 虎之介 | 5 | 1位 | ||
Forum Eng.TOYOTA Team LeMans | レクサスSC430 | 6 | 片岡 龍也/B.ビルドハイム | 8 | 4位 | ||
TOYOTA TEAM TOM'S | レクサスSC430 | 1 | 脇阪 寿一/A.ロッテラー | 11 | 7位 | ||
TOYOTA TEAM KRAFT | レクサスSC430 | 35 | 服部 尚貴/P.ダンブレック | 12 | 8位 | ||
TOYOTA TEAM TSUCHIYA | レクサスSC430 | 25 | 土屋 武士/織戸 学 | 16 | 9位 | ||
TOYOTA TEAM SARD | レクサスSC430 | 39 | A.クート/平中 克幸 | 10 | リタイア | ||
apr | トヨタMR-S | 101 | 大嶋 和也/石浦 宏明 | 2 | 3位 | ||
apr | トヨタMR-S | 31 | 峰尾 恭輔/坂本 雄也 | 8 | 8位 | ||
RACING PROJECT BANDOH | トヨタセリカ | 19 | 飯田 章/関口 雄飛 | 16 | 14位 | ||
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