SUPER GT第4戦で4位に入ったレクサスSC430
(No.38 ZENT CERUMO SC430)
2007年SUPER GTの第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」が6月23日(土)、24日(日)の両日、マレーシアのセパン・サーキットで開催された。
シリーズ中唯一の海外遠征戦となるセパンラウンドは、2000年のオールスター戦から数えて7回目の開催(03年はSARSの影響で中止)。例年、猛暑のセパン・サーキットで熱戦が展開されて来た。今年はマレーシアと日本の国交修好50周年にも当たり、それを記念したイベントにも選ばれている。
今大会にはGT500クラス16台、GT300クラス23台の39台がエントリー。トヨタ勢はGT500クラスに6台のレクサスSC430、GT300クラスには2台のトヨタMR‐Sと1台のトヨタセリカが出場した。
シーズンオフの1月に各チーム共、同コースでのテストは行っているが、その後路面が全面に渡って再舗装されており、例年通りの暑さと共に、タイヤへの負担が予想された。22日(木)には公式練習が行われ、予選・決勝へ向け、各車セットアップとデータ収集を行った。
予選
前日の公式練習は雲に覆われていたものの、予選の行われた23日(土)は好天に恵まれ、マレーシアらしい暑さの下で激しいタイムアタック合戦が展開された。
午前11時からの公式予選1回目では、ディフェンディングチャンピオンの宝山TOM'S SC430 1号車がレクサス SC430勢トップの3番手につけ、ZENT CERUMO SC430 38号車が10番手でスーパーラップ進出を決めた。
予定より若干遅れ、午後4時10分過ぎに開始された公式予選2回目に続いて行われたスーパーラップでは、最初にタイムアタックに入った38号車が6番手、1号車が3番手グリッドを確保した。
一方、GT300クラスでは、これまでの3戦全戦で表彰台を獲得、目下ドライバーズポイントランキングトップにつける、TDPの支援を受けるドライバー大嶋和也/石浦宏明組が駆るapr MR-S101号車が公式予選1回目、2回目、そしてスーパーラップと、全てのセッションでトップタイムをマーク。圧倒的な速さを見せポールポジションを獲得した。ンデを搭載しながらも、TDPドライバー石浦宏明が激走を見せたTOY STORY Racing apr MR-S 101号車が6番手。DOUBLEHEAD apr MR-S 31号車が7番手、TDPドライバー関口雄飛がスーパーラップでのアタックを担当したウェッズスポーツセリカ19号車は8番手につけた。
決勝
24日(日)も好天に恵まれ、決勝日は金曜日から3日間を通しても最も高温のコンディション。現地時間午後4時過ぎという遅めの時間のスタートながら、気温34度、路面温度48度と猛暑の中でのレースとなった。
スタート前のフォーメーションラップ中に、ポールポジションのNSXがストップするという波乱の幕開けとなり、1号車は2位、38号車6位、そして12番手グリッドから順位を上げた6号車が8位で序盤戦を開始。しかし、新しい舗装と高温のコンディションは予想以上にタイヤに厳しく、各車タイヤの摩耗に苦しめられることとなった。
2度のピットインを強いられ、順位を落としたレクサス SC430勢であったが、粘り強くレースを戦い、終盤には、38号車と25号車が、ライバル勢とテール・トゥ・ノーズでの激しい4位争いを展開。猛暑の中サーキットに集まった大観衆を沸かせた。
チェッカー目前まで続いたこのバトルは最終的に38号車が制し、レクサスSC430勢最上位の4位でフィニッシュ。25号車が5位で続き、1号車が8位、Forum Eng. SC430 6号車が9位と、4台のレクサス SC430がトップ10での入賞を果たした。
一方、GT300クラスでは、ポールポジションから好スタートを切った101号車が首位を快走。中盤、一時かわされたものの、ピット作業でポジションを奪い返すと、その後は徐々に2位以降との差を拡げ、最後は独走体制で今季2勝目。開幕以来の4戦連続表彰台記録を更新、ランキングでも2位以下との差を更に広げることとなった。
トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
車両性能を見直し、準備を整えて臨んだが、サーキットの新舗装とタイヤのマッチングに翻弄されたレースとなってしまった。苦しい状況の中で出来るだけの結果を出したと思うが、更なる努力と開発を続け、次戦は最上の結果を狙う。2勝目を挙げたGT300の若手コンビは絶好調。更なる優勝を期待したい。