2008年5月 4日(日)配信

SUPER GT第3戦 富士でレクサスSC430が1-2フィニッシュ
GT300クラスではTDPの若手コンビがポール・トゥ・ウィンで初勝利!


2番手スタートから首位を独走し今季初優勝を飾ったレクサスSC430
(No.38 ZENT CERUMO SC430)
 SUPER GT第3戦「FUJI GT 500km RACE」が5月3日(土)、 4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
 今大会にはGT500クラスに16台、GT300クラスに27台の計43台がエントリー。
 トヨタ勢はGT500クラスに6台のレクサスSC430、GT300クラスには2台のトヨタMR-Sに加え、今大会デビューとなった2台のレクサスIS350が出場した。

予選
 予選の行われた3日(土)は、午前中降雨に見舞われ、午前10時からの予選はウェットコンディションの下でタイムアタックが繰り広げられた。ホームコースと言える富士を得意とするレクサスSC430勢は、全車がトップ10タイムを叩き出したが、ENEOS SC430 6号車が黄旗区間でスピンを喫したためにタイムを抹消され、最後尾16番手。残る5台がスーパーラップに進出した。
 予選2回目に続き午後3時45分から行われたスーパーラップはドライコンディション。好タイムをマークしたZENT CERUMO SC430 38号車がポールポジション獲得なるかと思われたが、100分の3秒という僅差で逆転を許し、最前列2番手グリッドとなった。
 これに宝山 KRAFT SC430 35号車が3番手で続き、目下ランキング2位に付けるPETRONAS TOM'S SC430 36号車が5番手、DENSO DUNLOP SARD SC430 39号車が8番手、ECLIPSE ADVAN SC430 25号車が9番手となった。
 一方、GT300クラスでは、今大会デビューとなった2台のレクサスIS350のうちウェッズスポーツIS350 19号車がウェットで好走を見せ2番手でスーパーラップに進出。また、TDPの若手ドライバー平手晃平と国本京佑組のライトニング マックィーン apr MR-S 95号車も6番手で初のスーパーラップ進出を果たした。
 スーパーラップでは、95号車が他を圧倒するタイムを叩き出し、初めてのポールポジションを獲得。19号車は7番手となった。

決勝

ポール・トゥ・ウィンで初勝利を飾った平手晃平/国本京佑組の
トヨタ MR-S(No.95 ライトニング マックィーン apr MR-S)
 4日(日)午後2時、好天の下で500kmの長いレースへのスタートが切られた。5番手グリッドから好スタートを切った36号車が一つポジションを上げ、序盤戦はレクサスSC430が2-3-4位体制となった。
 21周目に首位を行くNSXがスピンし、38号車が首位に浮上。その後は38号車が後続を引き離し、2度のピットインを終えた後も首位独走態勢となった。
 一方で、その後方では、2台のNSXと36号車、35号車による表彰台をかけての激しいバトルが展開された。 36号車は一度は2位の座を譲ったものの、ゴールを目前にしてNSXがスピン。36号車は2位に復帰し、首位で500kmの長丁場を走りきった38号車に続いてチェッカーを受け、レクサスSC430が、ホームコースの富士で1-2フィニッシュを飾った。5位に35号車、6位には最後尾16番手グリッドから追い上げた6号車が入った。
 優勝した38号車の立川祐路はJGTC時代からの通算で、歴代最多勝となる10勝目。パートナーのリチャード・ライアンはトヨタに移籍して初めての勝利となった。
 一方、GT300クラスでは、ポールポジションの95号車が、順当なスタートを切り、着実に上位を走行。前半戦を担当した平手晃平は、2回ピットストップ作戦のライバルに一時は首位の座を譲ったものの、冷静にポジションを守りピットイン。
 1回ピットストップ作戦で作戦通り首位に立つと、後半担当の国本京佑が後続との差を大きく広げながら独走。最後は26秒もの差を付けてトップでチェッカー。22歳と19歳というTDP若手コンビが、デビュー3戦目にして、ポール・トゥ・ウィンでの初勝利を挙げた。国本京佑の19歳4ヶ月での勝利は、SUPER GTでの最年少優勝記録更新となる。
 また、12番手スタートのDOUBLEHEAD avex apr MR-S 31号車は素晴らしい追い上げで、終盤は3位を猛追。ファイナルラップではテール・トゥ・ノーズ状態でのバトルとなったが、僅かに及ばず、4位でフィニッシュした。今大会デビューとなったレクサスIS350は、19号車が9位でフィニッシュ。52号車は無念の61周リタイアに終わった。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
GT500では開幕から苦しい戦いを強いられたが、ようやくホームコースの富士で待望の優勝と2位という素晴らしい結果をあげることが出来た。相手のミスに助けられたところもあったが、このレースにあわせてトップクラスの速さと信頼性を持った車を開発出来たことと、優秀なチームとドライバーの頑張りの賜物だと思う。 GT300の若手コンビの優勝は今後の彼らの大きな力になると思う。彼らとチームの頑張りには心から声援を送りたい。ファンの皆様の暖かい応援も大きな励みになりました。本当にありがとうございました。

リザルト

GT500
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
138ZENT CERUMO SC430立川 祐路/リチャード・ライアン3:02'28.0361102
236PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー0'13.882110530
318TAKATA 童夢 NSX道上 龍/小暮 卓史0'15.8931101
4100RAYBRIG NSX井出 有治/細川 慎弥0'16.69311061
535宝山 KRAFT SC430ピーター・ダンブレック/片岡 龍也0'23.4971103
66ENEOS SC430伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム0'32.048110161
732EPSON NSXロイック・デュバル/平中 克幸1'03.6391107
825ECLIPSE ADVAN SC430土屋 武士/石浦 宏明1Lap10992
912カルソニック IMPUL GT-R松田 次生/セバスチャン・フィリップ1Lap1091030
1017REAL NSX金石 勝智/金石 年弘1Lap10941
GT300
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
195ライトニング マックィーン apr MR-S平手 晃平/国本 京佑3:02'34.66110112
246MOLAレオパレスZ星野 一樹/安田 裕信0'26.7391011115
32プリヴェKENZOアセット・紫電高橋 一穂/加藤 寛規0'44.0191011620
431DOUBLEHEAD avex apr MR-S峰尾 恭輔/坂本 雄也0'44.143101121
581ダイシン ADVAN Z青木 孝行/藤井 誠暢0'46.679101175
662WILLCOM ADVAN VEMAC 408R黒澤 治樹/密山 祥吾1'13.80710114
743ARTA Garaiya新田 守男/高木 真一1'26.631101360
84EBBRO UEMATSU 320R阪口 良平/松下 昌揮1Lap10081
919ウェッズスポーツIS350織戸 学/阿部 翼1Lap1007
105プロμ マッハ号 320R玉中 哲二/山野 直也1Lap10092
※WH:ウェイトハンデ(kg)
GT500
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
TOYOTA TEAM CERUMOレクサスSC43038立川 祐路/R.ライアン21
PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'SレクサスSC43036脇阪 寿一/A.ロッテラー52
TOYOTA TEAM KRAFTレクサスSC43035P.ダンブレック/片岡 龍也35
ENEOS TOYOTA Team LeMansレクサスSC4306伊藤 大輔/B.ビルドハイム166
TOYOTA TEAM TSUCHIYAレクサスSC43025土屋 武士/石浦 宏明98
TOYOTA TEAM SARDレクサスSC43039高木 虎之介/A.クート813
GT300
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
aprトヨタMR-S95平手 晃平/国本 京佑11
aprトヨタMR-S31峰尾 恭輔/坂本 雄也124
RACING PROJECT BANDOHレクサスIS35019織戸 学/阿部 翼79
TEAM TAKEUCH with SHIFTレクサスIS35052黒澤 琢弥/井口 卓人20R
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
123本山 哲/B.トレルイエ46
238立川 祐路/R.ライアン35
336脇阪 寿一/A.ロッテラー34
735P.ダンブレック/片岡 龍也18
126伊藤 大輔/B.ビルドハイム7
1425土屋 武士/石浦 宏明3
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
123NISMO47
236PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S43
338TOYOTA TEAM CERUMO41
435TOYOTA TEAM KRAFT25
126ENEOS TOYOTA Team LeMans15
1425TOYOTA TEAM TSUCHIYA9
1639TOYOTA TEAM SARD4