2008年6月22日(日)配信

SUPER GT第4戦セパン 土屋/石浦組レクサスSC430が4位フィニッシュ


4位でフィニッシュしたレクサスSC430
(No.25 ECLIPSE ADVAN SC430)を飾ったレクサスSC430
(No.38 ZENT CERUMO SC430)
 SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」が6月21日(土)、 22日(日)の両日、マレーシア・クアラルンプール近郊のセパン・サーキットで開催された。
 今季のSUPER GTシリーズの中で唯一の海外遠征戦となる今大会には、GT500クラスに16台、GT300クラスに22台の計38台がエントリー。
 トヨタ勢はGT500クラスに6台のレクサスSC430、GT300クラスには2台のトヨタMR-Sと2台のレクサスIS350が出場した。

予選
 21日(土)、やや雲は多いものの、例年通りの蒸し暑さの下で午前11時から予選が開始された。前戦富士大会で1-2フィニッシュを果たしたZENT CERUMO SC430 38号車とPETRONAS TOM'S SC430 36号車が共に多くのウェイトハンディを課されたこともあり、レクサス SC430勢は予選から苦しい戦いを強いられた。
 スーパーラップにはECLIPSE ADVAN SC430 25号車のみが進出を決め、8番手グリッドを確保。残り5台のレクサス SC430が11番手以降に並び、決勝での巻き返しを目指すこととなった。
 GT300クラスでは、デビュー2戦目のウェッズスポーツIS350 19号車が2番手グリッドと好位置を確保。DOUBLEHEAD avex apr MR-S 31号車もスーパーラップ進出を決め、9番手となった。前戦初優勝を果たしたTDP若手コンビの駆るapr MR-S 95号車は、ウェイトハンディに苦しみ、13番手。GREEN TEC KUMHO IS350 52号車が19番手となった。  一方、GT300クラスでは、今大会デビューとなった2台のレクサスIS350のうちウェッズスポーツIS350 19号車がウェットで好走を見せ2番手でスーパーラップに進出。また、TDPの若手ドライバー平手晃平と国本京佑組のライトニング マックィーン apr MR-S 95号車も6番手で初のスーパーラップ進出を果たした。
 スーパーラップでは、95号車が他を圧倒するタイムを叩き出し、初めてのポールポジションを獲得。19号車は7番手となった。

決勝

12番手スタートから着実に追い上げ、7位でフィニッシュした
レクサスSC430(No.36 PETRONAS TOM'S SC430)
 22日(日)猛暑を避け、現地時間午後4時に決勝レース(54周)のスタートが切られた。8番手スタートの25号車は、2周目に一つポジションを上げ7位に浮上。その後、25号車はクールスーツ(体温を調整する機能を持つ)の不調に見舞われ、予定よりも早く、24周目にピットイン。給油、タイヤ交換と共に、スタートドライバーの土屋武士から、後半を担当するTDPドライバー石浦宏明にドライバー交代を行った。
 しかし、クールスーツの不調は改善せず、石浦は灼熱の中での走行を強いられたが、ペースを落とすことなく、更に上位を目指した。各車のピットインが一巡した時点で、25号車は5位まで浮上。厳しいレースを戦い抜き、最終的に表彰台目前の4位フィニッシュを果たした。

 一方、後方グリッドからのスタートを強いられたレクサス SC430勢も着実にレースを戦い、ポジションをアップ。36号車が7位、ENEOS SC430 6号車が8位、宝山 KRAFT SC430 35号車が10位に入り、貴重なポイントを獲得。36号車の脇阪寿一とアンドレ・ロッテラーは、ドライバーズランキングで首位との差を縮め、8ポイント差の2位につけている。

 GT300クラスでは、2番手スタートの19号車が初優勝を目指したが、スタート直後に他車と接触を喫し、無念の0周リタイア。9番手スタートの31号車は追い上げ6位でフィニッシュ。13番手スタートとなった95号車も9位に入り、ポイントを獲得した。また、52号車も13位でチェッカーを受け、初の完走を果たした。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
前戦富士の成績から課せられたウェイトハンディによる、車両挙動の悪化に苦しむ中で、粘り強く完走し、ポイントを獲得することが出来たのは、次戦に向けて良い結果だったと言える。表彰台にあと僅かだった石浦選手だったが、クールスーツ故障の中、必死の頑張りを見せてくれた。ドライバーズポイントでは脇阪/ロッテラー組がトップから8点差の2位に浮上し、ようやく近づくことが出来た。次戦は得意の菅生なので、首位奪還を狙いたい。

リザルト

GT500
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
1 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P・デ・オリベイラ/荒  聖治 1:48'26.947 54 4 2
2 22 MOTUL AUTECH GT-R M.クルム/柳田 真孝 0'02.419 54 1 1
3 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 0'15.526 54 5 30
4 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋 武士/石浦 宏明 0'23.143 54 8 2
5 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 0'24.314 54 10 10
6 17 REAL NSX 金石 勝智/金石 年弘 0'49.745 54 3 1
7 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー 1'08.596 54 12 60
8 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/B.ビルドハイム 1'08.927 54 13
9 3 YellowHat YMS TOMICA GT-R R.クインタレッリ/横溝 直輝 1'14.439 54 9
10 35 宝山 KRAFT SC430 P.ダンブレック/片岡 龍也 1'21.730 54 11
GT300
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
1 77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ 山野 哲也/佐々木 孝太 1:50'11.109 50 1
2 46 MOLAレオパレスZ 星野 一樹/安田 裕信 0'04.715 50 12 45
3 7 ORC雨宮SGC-7 井入 宏之/折目 遼 0'19.568 50 10 15
4 4 EBBRO UEMATSU 320R 阪口 良平/松下 昌揮 0'21.029 50 7 2
5 2 I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden 高橋 一穂/加藤 寛規 1Lap 49 6 40
6 31 DOUBLEHEAD avex apr MR-S 峰尾 恭輔/坂本 雄也 1Lap 49 9 10 +2
7 66 triple a ムルシェRG-1 山西 康司/余郷 敦 1Lap 49 15 1
8 62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408R 黒澤 治樹/密山 祥吾 1Lap 49 11 1
9 95 apr MR-S 平手 晃平/国本 京佑 1Lap 49 13 60
10 81 ダイシン ADVAN Z 青木 孝行/藤井 誠暢 1Lap 49 5 5
※WH:ウェイトハンデ(kg)
GT500
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
TOYOTA TEAM TSUCHIYA レクサスSC430 25 土屋 武士/石浦 宏明 8 4
PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S レクサスSC430 36 脇阪 寿一/A.ロッテラー 12 7
ENEOS TOYOTA Team LeMans レクサスSC430 6 伊藤 大輔/B.ビルドハイム 13 8
TOYOTA TEAM KRAFT レクサスSC430 35 P.ダンブレック/片岡 龍也 11 10
TOYOTA TEAM SARD レクサスSC430 39 高木 虎之介/A.クート 16 12
TOYOTA TEAM CERUMO レクサスSC430 38 立川 祐路/R.ライアン 14 R
GT300
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
apr トヨタMR-S 31 峰尾 恭輔/坂本 雄也 9 6
apr トヨタMR-S 95 平手 晃平/国本 京佑 13 9
TEAM TAKEUCH with SHIFT レクサスIS350 52 黒澤 琢弥/井口 卓人 19 13
RACING PROJECT BANDOH レクサスIS350 19 織戸 学/阿部 翼 2 R
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
1 23 本山 哲/B.トレルイエ 46
2 36 脇阪 寿一/A.ロッテラー 38
3 22 M.クルム/柳田 真孝 37
4 38 立川 祐路/R.ライアン 35
8 35 P.ダンブレック/片岡 龍也 19
12 25 土屋 武士/石浦 宏明 11
14 6 伊藤 大輔/B.ビルドハイム 10
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
1 36 PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S 50
2 23 NISMO 49
3 38 TOYOTA TEAM CERUMO 41
7 35 TOYOTA TEAM KRAFT 29
11 6 ENEOS TOYOTA Team LeMans 21
12 25 TOYOTA TEAM TSUCHIYA 20
16 39 TOYOTA TEAM SARD 6