2008年7月27日(日)配信

SUPER GT第5戦SUGO レクサスSC430が2-3-4位フィニッシュ


2位フィニッシュを果たし、喜ぶスタッフに迎えられる
宝山 KRAFT SC430 35号車
 SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」が7月26日(土)、 27日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
 全9戦で戦われる2008年のSUPER GTも折り返し点を迎え、今季1勝を上げているレクサス SC430勢は、JGTC時代を含め過去6勝を挙げるなど、トヨタが得意としているSUGOでの更なる上位入賞、ポイント獲得へと挑んだ。
 仙台の郊外山間部に位置し、アップダウンの厳しいスポーツランドSUGOを舞台とする今大会は、GT500クラスに16台、GT300クラスに23台の計39台がエントリー。
 トヨタ勢はGT500クラスに6台のレクサスSC430、GT300クラスには2台のトヨタMR-Sと2台のレクサスIS350が出場した。

予選
 前日25日(金)に行われた公式練習は、ウェットコンディションとなり、26日(土)の予選も、朝まで残った雨のために、路面は濡れた状態で開始された。
 スーパーラップ進出を決める予選第1回目では、ECLIPSE ADVAN SC430 25号車が2番手、PETRONAS TOM'S SC430 36号車が6番手、宝山 KRAFT SC430 35号車が8番手、DENSO DUNLOP SARD SC430 39号車が9番手でスーパーラップ進出を決めた。5番手のタイムをマークしていたZENT CERUMO SC430 38号車は、予選第1回目終了後、車輌の一部に規定違反が指摘され、予選第1回目のタイムを削除。最後尾16番手から決勝に挑むこととなった。
 スーパーラップでは、25号車が4番手グリッドを確保。36号車、35号車が続き、39号車は9番手につけた。  GT300クラスでは、予選第1回目から好走を見せたウェッズスポーツIS350 19号車が、デビュー3戦目にしてポールポジションを獲得。DOUBLEHEAD avex apr MR-S 31号車が5番手、TDPの若手ドライバーコンビが駆るライトニング マックィーン apr MR-S 95号車は7番手スタートとなった。

決勝

2位フィニッシュを果たしたピーター・ダンブレック/片岡 龍也(左)と、
3位の立川 祐路/リチャード・ライアン(右)が表彰台に上った
 27日(日)は朝から雨模様となり、午前9時半から行われた公式練習はウェットとなったが、その後雨は止み、決勝レースはドライコンディションで行われた。
 路面はほぼ乾いたものの、コースは霧に包まれ、サポートレースなどの遅れの影響もあり、予定よりも10分少々遅れて午後2時13分に決勝レース(81周)のスタートが切られた。
 レクサス SC430勢は順当なスタート。その中で、8番手グリッドの35号車が好スタートで2つポジションを上げ、4位25号車、5位36号車、6位35号車と続いて序盤戦に突入。7周目には、25号車が前走車をパスし、3位に浮上した。
 一方、後方では、最後尾16番手スタートの38号車が目覚ましい追い上げを見せ、次々と前走車をパス。 17周目には、7位までポジションを上げた。
 全車が中盤のピットインを終えた時点で、レクサスSC430勢は35号車が3位、これに25号車、38号車、 39号車と続いた。62周目に、2位走行中のNSXがクラッシュ、リタイアしたため、レクサスSC430勢は一つずつポジションをアップ。3位の25号車と4位の38号車が終盤表彰台をかけて激しいバトルを展開したが、このバトルは、76周目に38号車が25号車をパスし決着した。
 2位につけていた35号車は、ファイナルラップに直前を走行していたGT300車輌がスピンを喫するという、まさかのアクシデントに遭遇したが、これを上手くかわし、見事2位でフィニッシュ。同チームとしては、2006年最終戦富士以来の表彰台獲得となった。
 これに38号車が続き、最後尾16番手から13台抜きでの3位フィニッシュ。優勝した第3戦に続く今季2度目の表彰台獲得で、ドライバーズランキング2位に浮上した。
 また、最後に38号車にかわされたものの、健闘を見せた25号車が2戦連続となる4位でチェッカーを受けた。
 39号車が6位で今季初ポイントを獲得。2度に渡るペナルティによりポジションを落としたものの、追い上げたENEOS SC430 6号車が7位。接触によりコースオフを喫するなど苦戦を強いられながらも粘り強く走り抜いた36号車が10位でフィニッシュ。レクサスSC430勢は、6台全車がポイント獲得を果たした。

 GT300クラスでは、ポールポジションからスタートした19号車が、一度は首位の座を譲ったものの、7周目に奪い返すと、43周目までトップを走行。しかし、45周目にピットインした際に、トラブルに見舞われエンジンがかからず、大きくタイムロス。無念の後退を余儀なくされてしまった。
 GT300クラスは順位のめまぐるしく入れ替わる混戦となったが、5番手スタートの31号車が着実な走りで順位を上げ、3位でフィニッシュ。今季初の表彰台を獲得した。7番手スタートの95号車は、6位でチェッカーを受け、ポイント獲得を果たした。
 19号車は15位でチェッカー。TDPドライバー井口卓人がドライブするGREEN TEC KUMHO IS350 52号車は17位で完走を果たした。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
SUPER GTシリーズも中盤戦にさしかかり、チャンピオンを目指した戦いを展開する時期となったが、トヨタ陣営の各チームは、それぞれ各自の目標に向かってしっかりと戦ってくれたと思う。とはいえ、ライバルを凌駕するには更なる努力と向上が必要だ。これからの厳しい真夏のレースを最高の結果で乗り切りたい。

リザルト

GT500
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
118TAKATA 童夢 NSX道上 龍/小暮 卓史1:50'12.74381150
235宝山 KRAFT SC430ピーター・ダンブレック/片岡 龍也0'19.7518161
338ZENT CERUMO SC430立川 祐路/リチャード・ライアン0'30.585811635
425ECLIPSE ADVAN SC430土屋 武士/石浦 宏明0'41.13681410
5100RAYBRIG NSX井出 有治/細川 慎弥1'08.33081710
639DENSO DUNLOP SARD SC430高木 虎之介/アンドレ・クート1'18.8178192
76ENEOS SC430飯田 章/ビヨン・ビルドハイム1'35.05981111
824WOODONE ADVAN Clarion GT-RJ.P・デ・オリベイラ/荒  聖治1Lap801350
917REAL NSX金石 勝智/金石 年弘1Lap802
1036PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー1Lap80550
GT300
順位No.車名ドライバー名所要時間/差周回グリッドWH
143ARTA Garaiya新田 守男/高木 真一1:50'29.83375230
281ダイシン ADVAN Z青木 孝行/藤井 誠暢0'06.4857522
331DOUBLEHEAD avex apr MR-S峰尾 恭輔/坂本 雄也0'45.1007555 +2
47ORC雨宮SGC-7井入 宏之/折目 遼0'46.533751135
546MOLAレオパレスZ星野 一樹/安田 裕信0'51.82875875
695ライトニング マックィーン apr MR-S平手 晃平/国本 京佑0'53.81075740
726ユンケルパワータイサンポルシェ谷口 信輝/山路 慎一1'00.54175910
84EBBRO UEMATSU 320R阪口 良平/松下 昌揮1'01.10175610
933HANKOOK PORSCHE木下 みつひろ/影山 正美1'04.20975121
102プリヴェKENZOアセット・紫電高橋 一穂/加藤 寛規1'10.34975440
※WH:ウェイトハンデ(kg)
GT500
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
TOYOTA TEAM KRAFTレクサスSC43035P.ダンブレック/片岡 龍也62
TOYOTA TEAM CERUMOレクサスSC43038立川 祐路/R.ライアン163
TOYOTA TEAM TSUCHIYAレクサスSC43025土屋 武士/石浦 宏明44
TOYOTA TEAM SARDレクサスSC43039高木 虎之介/A.クート96
ENEOS TOYOTA Team LeMansレクサスSC4306飯田 章/B.ビルドハイム117
PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'SレクサスSC43036脇阪 寿一/A.ロッテラー510
GT300
チーム車両No.ドライバーグリッド決勝結果
aprトヨタMR-S31峰尾 恭輔/坂本 雄也53
aprトヨタMR-S95平手 晃平/国本 京佑76
RACING PROJECT BANDOHレクサスIS35019織戸 学/阿部 翼115
TEAM TAKEUCH with SHIFTレクサスIS35052黒澤 琢弥/井口 卓人1517
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
118道上 龍/小暮 卓史53
238立川 祐路/R.ライアン47
323本山 哲/B.トレルイエ46
436脇阪 寿一/A.ロッテラー39
635P.ダンブレック/片岡 龍也35
1125土屋 武士/石浦 宏明19
136B.ビルドハイム15
166伊藤 大輔10
1739高木 虎之介/A.クート5
186飯田 章5
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
118DOME RACING TEAM60
238TOYOTA TEAM CERUMO55
336PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S53
535TOYOTA TEAM KRAFT47
925TOYOTA TEAM TSUCHIYA31
106ENEOS TOYOTA Team LeMans28
1539TOYOTA TEAM SARD14