2009年7月26日(日)配信

LEXUS TEAM SARDのSC430が2位 今季初表彰台獲得


今季自己最上位となる2位フィニッシュを
果たしたDUNLOP SARD SC430 39号車
 SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」が7月25日(土)、26日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
 全9戦で争われる2009年シーズンのSUPER GTも折り返しを迎え、ランキング争いも過熱。真夏のSUGOで熱戦が繰り広げられた。
 スポーツランドSUGOは仙台郊外の深い森の中に位置するアップダウンが激しく、テクニカルなコース。
 今大会にはレクサスチームからGT500クラスに5台のレクサスSC430が出場。また、GT300クラスに2台のレクサスIS350と2台のカローラアクシオが出場した。

予選
 25日(土)午前中の公式練習走行時から非常に蒸し暑い天候となったSUGOで、午後1時35分から予選1回目が開始。公式練習でも2番手と好調なENEOS SC430 6号車が2番手、KRAFT SC430 35号車が3番手。PETRONAS TOM'S SC430 36号車は70kgと重いウェイトハンデを積みながらも5番手。そして、6番手にDUNLOP SARD SC430 39号車が入り、今季初めてのスーパーラップ進出を決めた。やはり56kgものウェイトハンデを積むZENT CERUMO SC430 38号車は100分の1秒及ばず9番手でスーパーラップへの進出を逃した。
 スーパーラップでは、7番手に出走した6号車が好走を見せ、最後に逆転されたものの、最前列2番手グリッドを獲得。他のレクサス勢は、1発アタックのスーパーラップでタイヤを暖めるのに苦しみ、予選1回目のタイムを上回ることが出来ず苦戦。それでも39号車は今季最高位となる6番手につけ、36号車が7番手、 35号車が8番手から決勝に臨むこととなった。
 GT300クラスでは、88kgものウェイトハンデを積みながらも、スーパーラップ進出を決めたウェッズスポーツIS350 19号車が7番手。TDPの若手コンビが駆るCOROLLA Axio apr GT 74号車は、アタックラップで渋滞に阻まれ、僅か1000分の5秒及ばず9番手。KUMHO TIRE SHIFT IS350 52号車が12番手、avex apr COROLLA Axio 31号車が18番手につけた。

決勝

今季初表彰台に上った39号車の平手晃平(左)とアンドレ・クート(右)
 26日(日)強い陽射しに見舞われ、気温30度、路面温度42度というコンディションで、午後2時3分に 3.704kmのコースを81周(300km)する決勝レースのスタートが切られた。
 最前列2番手グリッドからスタートを切った6号車は、7周目に周回遅れが出始めると、これを上手く利用し、首位に浮上。その後、後続との差を順調に広げていった。他車のグリッド降格により5番手グリッドとなった39号車も順当なスタートを切り、4位争いを展開。
 スタート時は強い陽射しが照っていたが、まもなく雲がかかり始め、25周目を過ぎたあたりから大粒の雨が降り始めた。それでもレクサス勢の各車はスリックのまま走行を続け、雨の激しくなった30周目あたりから次々にピットイン。タイヤをウェットに交換し、給油、ドライバー交代を行った。
 全車がピットインを終えた時点で、6号車はトップの座を守り、37周目に先行車をパスした39号車が3位、9番手スタートの38号車が5位までポジションを上げてきた。しかし、38号車は46周目に後続から追突され、スピン。なんとかコース上に留まり、走行を続けたものの、右リアタイヤのパンクに見舞われ、ピットイン。大きく順位を落としてしまった。
 かなり強く降っていた雨も、50周を過ぎると弱まり、まもなく止んでしまった。一時は2位以下に大差を付け、首位を独走していた6号車だったが、徐々に乾いていく路面状況で、深溝ウェットタイヤでの走行を強いられ、ペースダウン。首位の座を守るべく健闘を見せたが、惜しくも66周目にパスされ、2位に後退。
 更に、ペースの上がらない6号車を、浅溝ウェットタイヤで素晴らしい追い上げを見せていた39号車がパス。2位に浮上した39号車はその後もポジションを守り、2位でフィニッシュ。今季初の表彰台を獲得した。GT500クラスに今季から参戦を開始した平手晃平にとっては、同クラス初の表彰台獲得となった。
 レースの4分の3を支配しながら、終盤コンディションの変化に苦しんだ6号車は、更に2台にパスされ、5位でチェッカー。36号車が7位、接触で大きく遅れながらも、ファイナルラップにひとつポジションを上げた 38号車が10位で貴重な1ポイントを獲得した。
 GT300クラスでは、7番手スタートの19号車が上位争いを展開した。終盤、雨が止むと、 19号車は先陣を切ってスリックタイヤへと交換。その後見事な追い上げを見せ、5位でチェッカーを受けた。
 一時はトップ5を走行していた74号車は、終盤スリックタイヤに交換した車両にかわされたものの8位に入り、今季4度目のポイント獲得。31号車も10位でポイント獲得を果たした。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
今回は勝てるポテンシャルを見せることが出来たが、結果的に、変わりやすい天候に条件を合わせることができず、勝利は次戦に持ち越すことになってしまった。一方、TDPの若手の頑張りで表彰台を確保することができたのは今後につながる良い内容だった。この調子をキープしていけば、必ず結果につながると思っている。次戦は優勝を目指して頑張りたい。

リザルト

GT500
順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差予選WH
1 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 81 1:59'33.479 6 46
2 39 DUNLOP SARD SC430 アンドレ・クート/平手 晃平 81 0'21.062 5 4
3 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 81 0'25.012 4 42
4 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 81 0'26.475 13 22
5 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 81 0'54.864 2 28
6 17 KEIHIN NSX 金石 年弘/塚越 広大 81 1'22.350 14 52
7 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 80 1Lap 7 70
8 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田 次生/セバスチャン・フィリップ 80 1Lap 10 46
9 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 80 1Lap 1 48
10 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/リチャード・ライアン 80 1Lap 9 56
12 35 KRAFT SC430 石浦 宏明/大嶋 和也 79 2Laps 8 28
GT300
順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差予選WH
1 33 HANKOOK PORSCHE 木下 みつひろ/影山 正美 75 1'59'53.260 2 40
2 2 アップル・K-one・紫電 加藤 寛規/吉本 大樹 75 0'02.299 4 62
3 11 JIMGAINER ADVAN F430 田中 哲也/平中 克幸 75 0'29.943 6 38
4 81 ダイシン アドバン Ferrari 青木 孝行/藤井 誠暢 75 0'41.217 1 40
5 19 ウェッズスポーツIS350 織戸 学/片岡 龍也 75 0'58.886 7 88
6 46 エスロード MOLA Z 星野 一樹/柳田 真孝 75 1'05.469 5 56
7 26 UP START タイサンポルシェ 阿部 翼/黒澤 翼 75 1'07.787 10 20
8 74 COROLLA Axio apr GT 井口 卓人/国本 雄資 75 1'16.784 9 22
9 43 ARTA Garaiya 新田 守男/高木 真一 74 1Lap 3 84
10 31 avex apr COROLLA Axio 坂本 雄也/峰尾 恭輔 74 1Lap 18 22
15 52 KUMHO TIRE  SHIFT  IS350 佐々木 孝太/山野 直也 72 3Laps 12 14
※WH:ウェイトハンデ(kg)
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
1 1 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 43
2 36 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 39
3 24 J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 37
7 38 立川 祐路/リチャード・ライアン 29
10 6 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 20
13 39 アンドレ・クート/平手 晃平 17
14 35 石浦 宏明/大嶋 和也 14
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
1 1 NISMO 56
2 36 LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S 51
3 24 KONDO RACING 50
7 38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 42
11 6 LEXUS TEAM LeMans ENEOS 31
12 39 LEXUS TEAM SARD 29
13 35 LEXUS TEAM KRAFT 26