2009年9月13日(日)配信

トムスのレクサスSC430が3位フィニッシュ


レクサスSC430勢最上位の3位でフィニッシュした
PETRONAS TOM'S SC430 36号車
 SUPER GT第7戦「FUJI GT 300km RACE」が9月12日(土)、 13日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。SUPER GTの富士での開催は今季2度目となる。
 全9戦で行われる今シーズンのSUPER GTも残り3戦。シーズン終盤を迎え、これまで獲得ポイント×2kgが科されていたハンディウェイトが、今大会から獲得ポイント×1kgと半減されることとなり、更なるランキング争いの激化が予想された。
 今大会にはレクサスチームからGT500クラスに5台のレクサスSC430が出場。また、GT300クラスに2台のレクサスIS350と2台のカローラアクシオが出場した。

予選
 12日(土)午前9時45分からの公式練習は、セッション開始直前に降り始めた雨によりウェットコンディション。
 午後12時50分よりスーパーラップへの進出と、9番手以下のグリッドを決定する公式予選1回目が行われた。公式予選1回目の時点でも雨は止まず、小降りにはなっていたものの、セッション中に雨の強さが替わる、難しいウェットコンディションでの予選となった。
 このセッションで、レクサスSC430勢はタイムを伸ばすことができず、ZENT CERUMO SC430 38号車がまさかの13番手。前戦初優勝を飾ったKRAFT SC430 35号車が11番手、DUNLOP SARD SC430 39号車が 12番手で、3台がスーパーラップ進出を逃してしまった。ENEOS SC430 6号車とPETRONAS TOM'S SC430 36号車の2台は、それぞれ6、8番手でスーパーラップ進出を果たした。
 その後も雨が降り続き、ウェットコンディションのまま、午後2時35分から、上位8グリッドを決定するスーパーラップが開始。36号車が好走を見せ4番手。6号車が5番手タイムをマーク。2番手タイムのARTA NSX 8号車がエンジン交換により10グリッド降格となったため、グリッドはひとつずつ繰り上がり、レクサス SC430が3、4番手で2列目に並び、35号車と39号車もそれぞれ10、11番手グリッドから決勝レースに臨むこととなった。
 GT300クラスでは、TDPの若手コンビが駆るCOROLLA Axio apr GT 74号車がトヨタ/レクサス勢では唯一スーパーラップに進出。7番手となった。ドライバーズランキングで僅差の3位につけるウェッズスポーツIS350 19号車は惜しくもスーパーラップ進出を逃し、9番手。avex apr COROLLA Axio 31号車が15番手、KUMHO TIRE SHIFT IS350 52号車が18番手につけた。

決勝

位表彰台を獲得したPETRONAS TOM'S SC430 36号車の
アンドレ・ロッテラー(左)と脇阪 寿一(右)
 13日(日)、午前8時30分からの30分間のフリー走行では昨夜までの雨により路面は濡れていたものの、セッション中に乾き、午後2時からの決勝レース(66周)は好天の下、完全なドライコンディションでの戦いとなった。
 3番手グリッドの36号車が好スタートを切り、一気に首位を奪取。後方では、4番手スタートの6号車が前走車をかわし、36号車に次ぐ2位に浮上。1周目にして、レクサスSC430の1-2体制となった。
 速さを見せる6号車は、4周目に36号車もパスし、首位に浮上。しかし、スタート直後の1コーナーにおける接触でペナルティを科され、ドライブスルーで11位までポジションダウン。
 再び首位に立った36号車は、25周目に8号車にパスされ、2位へとポジションを落とし、30周終了時点でピットイン。チームは素早いピット作業でコースへと送り出し、全車がピットを終えた時点で、36号車は再び首位に復帰した。しかし、8号車の勢いを抑えきることはできず、38周目のダンロップコーナーで首位の座を奪われてしまった。
 終盤、猛追を見せていたMOTUL AUTECH GT-R 1号車が、36号車の後方に接近し、激しい2位争いが展開された。必死にこれを抑え込んだ36号車であったが、ファイナルラップを目前にした65周目の最終コーナーでインをつかれ、3位に後退。
 36号車は諦めず、ファイナルラップでの逆転を目指したが、叶わず、3位でチェッカー。一時は 11位まで順位を落とした6号車は、後半素晴らしい速さを見せ、5位まで順位を上げてフィニッシュした。35号車が7位、38号車が10位でポイント獲得を果たした。
 GT300クラスでは、9番手スタートの19号車が着実な走りで4位フィニッシュ。ランキングでも3位は変わらないものの、首位と同ポイントで並ぶこととなった。74号車は12位に終わった。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
GT500クラスでは、勝てる可能性は十分あったと思うが、いくつかのミスもあり、今回は、最良の結果を残すことはできなかった。シリーズポイントでは、やや差を広げられてしまったが、逆転は十分可能。チャンピオン獲得の為に、更なる開発を進め、最後の2戦に全力を尽くす。

リザルト

GT500
順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差予選WH
1 8 ARTA NSX ラルフ・ファーマン/伊沢 拓也 66 1:49'39.143 12 33
2 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 66 0'01.761 2 48
3 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 66 0'03.151 3 42
4 17 KEIHIN NSX 金石 年弘/塚越 広大 66 0'19.619 9 32
5 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 66 0'29.553 4 20
6 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 66 0'38.115 14 41
7 35 KRAFT SC430 石浦 宏明/大嶋 和也 66 0'45.332 10 34
8 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 66 1'10.759 7 40
9 32 EPSON NSX ロイック・デュバル/中山 友貴 66 1'26.847 1 9
10 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/リチャード・ライアン 65 1Lap 13 40
11 39 DUNLOP SARD SC430 アンドレ・クート/平手 晃平 65 1Lap 11 21
GT300
順位No.車名ドライバー名周回所要時間/差予選WH
1 81 ダイシン アドバン Ferrari 青木 孝行/藤井 誠暢 61 1:50'50.819 2 31
2 11 JIMGAINER ADVAN F430 田中 哲也/平中 克幸 61 0'00.372 10 36
3 66 triple a ムルシェ RG-1 山西 康司/余郷 敦 61 0'08.751 12 6
4 19 ウェッズスポーツIS350 織戸 学/片岡 龍也 61 0'10.706 9 55
5 2 アップル・K-one・紫電 加藤 寛規/吉本 大樹 61 0'11.802 14 57
6 33 HANKOOK PORSCHE 木下 みつひろ/影山 正美 61 0'18.694 3 80
7 43 ARTA Garaiya 新田 守男/高木 真一 61 0'19.712 6 59
8 5 マッハGOGOGO車検320Rマッハ号 玉中 哲二/赤鮫 オヤジ 61 0'27.458 11 1
9 46 エスロード MOLA Z 星野 一樹/柳田 真孝 61 0'28.285 5 53
10 88 triple a ガイヤルド RG-3 松田 秀士/坂本 祐也 61 0'38.943 1 1
12 74 COROLLA Axio apr GT 井口 卓人/国本 雄資 60 1Lap 7 22
13 52 KUMHO TIRE  SHIFT  IS350 佐々木 孝太/関口 雄飛 60 1Lap 18 9
15 31 avex apr COROLLA Axio 坂本 雄也/峰尾 恭輔 60 1Lap 15 12
※WH:ウェイトハンデ(kg)
ドライバーズポイント(GT500)
順位No.ドライバー名ポイント
1 1 本山 哲 63
2 1 ブノワ・トレルイエ 58
3 8 ラルフ・ファーマン/伊沢 拓也 53
4 36 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 53
7 38 立川 祐路/リチャード・ライアン 41
9 35 石浦 宏明/大嶋 和也 38
12 6 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 26
13 39 アンドレ・クート/平手 晃平 21
チームポイント(GT500)
順位No.チーム名ポイント
1 1 NISMO 82
2 36 LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S 71
3 8 AUTOBACS RACING TEAM AGURI 68
6 38 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 59
8 35 LEXUS TEAM KRAFT 56
11 6 LEXUS TEAM LeMans ENEOS 40
12 39 LEXUS TEAM SARD 38