IRL第3戦もてぎ 惜しくも凱旋レースでの2連覇はならず
H.カストロネベスが3位。高木虎之介は粘走を見せ10位完走
予選15番手からスタート、3位入賞を果たした
H.カストロネベスのトヨタ・ダラーラ
IRLインディカー・シリーズ第3戦"もてぎ"の決勝レースが4月17日(日)、栃木県茂木町のツインリンクもてぎで行われた。好天に恵まれた"もてぎ"には、アメリカン・オーバルレースの迫力を体感すべく、7万人以上の大観衆が集った。
12時45分、22台のインディカーがスタート。予選トヨタ勢最上位6番手からスタートしたS.ディクソンは、チームメイトのD.マニングとともに着実にポジションアップ。
一方、15番手からスタートしたH.カストロネベスは、トヨタエンジンの燃費の良さを活かし、他車と異なるピット戦略と迅速なピットワークで上位進出。終盤168周目のフルコースコーションを機にした、全車最後のピットインの際に、見事なピットワークで2位に躍進を果たした。
しかし、残り24周で激しく首位争いを繰り広げたものの、惜しくも3位でフィニッシュ。"もてぎ"凱旋レースでのトヨタエンジン2連覇はならなかった。
また、高木虎之介は、最終列からのスタートながら、セッティングも煮詰めることの出来なかったスペアカーで、粘り強く走行を続け、着実に順位を上げて10位で完走を果たした。
H.カストロネベス(チーム・ペンスキー)のコメント:
非常に難しいレースだった。なぜだかわからないが、最初は十分なダウンフォースが得られず、ペースをつかむのが難しかった。トヨタエンジンにはかなり無理をさせて、ブローしてしまうかと思ったが、最後までパワーを発揮してくれた。また、チームはすばらしい仕事を成し遂げ、戦略もピットワークも完璧だった。次戦はいよいよインディ500。今年こそ勝利をつかみたい。
高木虎之介(モー・ナン・レーシング)のコメント:
金曜日の午前中も走れなかったし、燃料フルタンクでのセッティングも出来ないまま、全くの新車で走ることになってしまった。その上、背中も首も痛く、序盤戦は、本当に辛かった。だんだんと慣れてはきたものの、昨日は、ほとんど 食事も取れなかったので、体力的にもきつかった。インディ500までには、じっくりセッティングを煮詰め、全力でアタックする。
トヨタ自動車 モータースポーツ部 林博美のコメント:
全体的に思い通りの流れに持ち込めなかったのが敗因だ。さらに、H.カストロネベスは、予選の順位が、首位争いを遠ざけてしまった。次戦インディ500は、新しい3リッターエンジンで戦うことになるが、集中して開発を続けてきた新エンジンには自信を持っているので、どういう展開になっても勝てるように、万全の体制を整えて戦いへと臨む。
リザルト
決勝結果 | ||||||||
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順位 | No. | ドライバー | エンジン | シャシー | チーム | Lap | タイム/差 | 予選順位 |
1 | 26 | D.ウェルドン | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 200 | 01:49:48.2611 | 1 |
2 | 11 | T.カナーン | ホンダ | ダラーラ | アンドレッティ・グリーン | 200 | 1.4454 | 3 |
3 | 3 | H.カストロネベス | トヨタ | ダラーラ | ペンスキー | 200 | 5.0493 | 15 |
4 | 10 | D.マニング | トヨタ | パノスGフォース | チップ・ガナッシ | 200 | 5.2267 | 10 |
5 | 1 | S.ディクソン | トヨタ | パノスGフォース | チップ・ガナッシ | 200 | 9.7530 | 6 |
9 | 8 | S.シャープ | トヨタ | ダラーラ | ケリー | 199 | 1 lap | 12 |
10 | 12 | 高木虎之介 | トヨタ | ダラーラ | モー・ナン | 199 | 1 lap | 21 |
15 | 14 | A.J.フォイト4世 | トヨタ | ダラーラ | AJフォイト・エンタープライズ | 169 | 31 laps | 17 |
19 | 6 | S.ホーニッシュ・Jr. | トヨタ | ダラーラ | ペンスキー | 87 | 113 laps | 7 |
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ねばり強く最後までレースを走りきり、
10位でフィニッシュした高木虎之介のトヨタ・ダラーラ